自衛隊ニュース
陸自空挺団も訓練始め
大臣率先跳び出す
陸自第1空挺団(習志野)の降下訓練始めが1月12日、習志野演習場で行われ、中谷大臣が視察し、隊員らを激励した。訓練始めにはアメリカをはじめとする11の同盟国・同志国等も参加した。
訓練始めでは、部隊展開の様相も披露。先遣部隊による潜入、ヘリ火力による事前制圧、主力による空挺降下、ヘリボン部隊・即応機動部隊による上陸、さらに同盟国・同志国来援と続いた。
訓練に先立ち、中谷大臣は高さ11メートルの跳び出し塔からの跳び出し体験も行った。
海自1空群
初訓練飛行
P1等9機整斉と
前日の荒天が嘘のように晴れ渡った令和7年1月10日、鹿児島県に所在する海上自衛隊鹿屋基地(第1航空群司令・大西哲海将補)で令和7年鹿屋航空基地初訓練飛行が行われ、P‐1哨戒機3機・SH‐60K哨戒ヘリコプター3機・練習機TH‐135・3機が、滑走路から指宿沖方面へ飛び立って行った。
それに先立ち行われた格納庫内での式典で約300名の隊員を前に大西司令は「いかなる事態にも適切に対応するための態勢を整えるとともに、明日、生起するかもしれない戦いに備えておく必要があり、状況の変化にも柔軟に対応できる能力が求められている」などと訓示した。
鹿屋基地が担任する東シナ海や西太平洋では、軍事力を急速に増強する中国の活動が活発化させている。そのような安全保障環境下で勤務するにあたり大西司令は、日頃から各種情報収集に努め、常に全力発揮が可能な状態を維持する必要がある、任務・業務、災害・救難に、また平素とその先にあるいざという時の有事に対応するために、鹿屋基地所在の各部隊・隊員が一致団結・切磋琢磨し助け合わなければならない、と要望した。
大臣、インドネシア訪問
防衛相会談も実施
交流等強化で一致
中谷大臣は1月5日から同7日まで、インドネシアを訪問した。
大臣は、陸軍戦略予備軍や海上輸送コマンド司令部など国防関連施設を視察。プラボウォ大統領を表敬、シャフリィ国防大臣と会談した。カリバタ英雄墓地で献花も行った。
防衛相会談では「スーパー・ガルーダ・シールド」や「コモド」などの多国間の共同演習や人道支援・災害救援等の分野の協力事業を通じて部隊間の連携を引き続き強化していくこと、防衛装備・技術協力を含む両国の海洋安全保障について防衛実務者間の協議を立ち上げること、などを確認した。
中谷大臣 新年のあいさつ
高い期待へ一丸となり応える
明けましておめでとうございます。
新年を迎えるに当たり、私の決意と抱負について、3点述べさせていただきます。
1つ目は防衛力の抜本的強化についてです。
今、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑なものとなっています。東シナ海・南シナ海においては、力による一方的な現状変更の試みが推し進められ、我が国周辺での活動も活発化しています。
こうした状況の中で、国民の命と暮らしを守り抜くため、岸田政権の方針を引き継ぎ、防衛力を抜本的に強化してまいります。
2つ目は、同盟国・同志国との連携強化です。
厳しさを増す安全保障環境の中で、同盟国・同志国との連携はますます重要となっています。
こうした考えの下、トランプ次期政権との間でも、日米同盟を新たな高みに引き上げるために協力していきたいと思います。
また、昨年に引き続き、多くの国々と防衛相会談を実施していきたいと思います。
3つ目は、人的基盤の強化です。
昨年、関係閣僚会議を開催し、自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針を策定するとともに、令和7年度予算案に必要な経費を計上しました。
これからの防衛力の担い手となる世代が、厳しい任務にも安心して従事でき、誇りと名誉を得ることができるような、令和の時代に相応しい処遇を確立させていく覚悟です。
防衛省・自衛隊に対する期待はかつてないほど高まっていると感じます。その思いに応えられるよう、一丸となって取り組んでいきましょう。