2010年7月15日 の記事
自衛隊、米軍、NGO一体に
ベトナム カンボジア
パシフィックパートナーシップ2010開催
LCACから陸自医療用車両を揚陸(カンボジアのレアム海軍基地で)
歯科医官が現地の子供を丁寧に診察(ベトナムで)
米軍主催の「パシフィック・パートナーシップ2010」が5月23日から7月15日までの約2カ月間にわたってベトナム、カンボジアで開催された。防衛省・自衛隊から海自輸送艦「くにさき」(乗員等約160名)1隻と陸海空3自衛隊混成医療支援チーム(医官、歯科医官、薬剤官、看護官、衛生員等約40名)、民間協力団体(NGO)から医療系団体、災害救援系団体の4団体22名など総勢約220名が参加した。
輸送艦「くにさき」は5月23日、呉基地を出港、同31日、ベトナムのクイニョンに入港したあと、派遣隊員は米海軍省主催の開会式に臨んだ。翌6月1日、ビンディン省人民委員会副委員長への表敬を皮切りに2日から5日まで、7日から10日までの間、ニョンビン、ハイカン両中学校で医療活動を実施した。8日間で、自衛隊が1296人(内科715、歯科581)、NGOは435人(内科)の計1731人の患者を診療した。また、この間、人員・物資の輸送(医療活動用テントなど)、剣道や折り紙などの文化交流、サッカーなどのスポーツ交歓、米海軍病院船「マーシー」の見学なども行われた。11日、米海軍省主催による閉会式が行われたあと、輸送艦「くにさき」は翌12日、次の寄港地カンボジアへ向け、クイニョンを出港した。
15日、輸送艦「くにさき」がカンボジアのシアヌークビルに入港したあと、派遣隊員一同は州知事やレアム海軍基地司令を表敬した。翌16日、開会式に続いてシアヌーク州立病院で医療活動を開始した。医療活動は、米海軍病院船「マーシー」やアンドン・トゥーモ小学校でも行われ、自衛隊で1645人(内科1154、歯科491)、NGOが1076人(内科945、歯科131)の計2721人の患者を診療した。また、チア・シム小学校やサクラ学園で現地の子供たちに剣道、日本語教室、折り紙などを通じて日本文化を紹介した。
27日、各国関係者多数が出席して盛大に閉会式が行われたあと、翌28日、輸送艦「くにさき」はシアヌークビルを出港、シンガポールを経て7月15日、呉基地に帰国する。