自衛隊ニュース

ラッピング自販機
<府中>
東京地方協力本部府中分駐所(所長・近藤1陸尉)はこのほど、自衛官募集相談員の宮澤秀弘氏からのご提案及び全面的な協力により、府中市紅葉丘に自衛隊広報用にラッピングした自
動販売機の設置を実現した。
今回、ラッピングされた自動販売機の設置は、市街地における自衛官等の募集広報に対して大いに活用できるとともに、設置場所が中学生の通学路になっていることから、高等工科学校受験対象者の志願化に向けた募集広報効果が期待できる。
協力した宮澤氏は「この自販機が、一人でも多くの方の目に触れることで自衛隊の募集広報に貢献できれば幸いです。」と笑顔で語った。
府中分駐所は、募集相談員とのさらなる連携強化を図っていく。
入隊予定者激励会行
<本部>
東京地方協力本部(本部長・山下博二陸将補)はこのほど同本部で、東京地本を通じて入隊する予定者1名に対し、「第3次期自衛隊入隊予定者激励会」を実施した。
本激励会は、本部長との懇談を通じて入隊意欲の向上を図るとともに、入隊に必要な事項を説明し、安心して準備を進めてもらうために実施したもので担当事務所、大田出張所の所長及び、担当広報官と共に入隊予定者の門出を祝った。
懇談では、本部長から「厳しい訓練の日々を送ることとは思いますが、ご活躍されることを期待しています」と激励を受けた入隊予定者は、「立派な自衛官となって、精一杯頑張ります」と抱負を述べ、入隊に向けて気持ちを新たにした。
その後、自衛隊の任務や入隊後の生活、自衛隊家族会の活動などについて丁寧に説明した。東京地本では、今後も入隊予定者とその保護者に対して積極的なサポートに努めるとともに、各協力団体等と連携した募集・広報活動を推進して、募集基盤の強化及び拡大につなげていく。
トウチとさくら
(トウチ君とさくらちゃんは東京都の鳥「ゆりかもめ」がモチーフの東京地本のマスコットです)
航空中音が魅了
<富山>
富山地方協力本部(本部長・宮内雅也1陸佐)は12月17日、富山市の「オーバード・ホール」大ホールで空自航空中央音楽隊(東京都立川市)による自衛隊演奏会「ミュージックフェスタ2022 in TOYAMA」を開催した。
演奏は、富山地本広報大使「ぶらっくすわん」さんの司会で進行し、2部構成で行われ、クラッシック楽曲を軸にユーフォニアムのソロやクリスマス曲を盛り込んだアンコールを含む11曲の華麗かつダイナミックな演奏で来場者約1600人を魅了した。
中でもボーカルの森田早貴3空曹が歌う「アヴェ・マリア」は透き通る歌声と迫力の声量で会場を一体感で包んだ=写真=。「圧巻の迫力に心奪われた」「日常を忘れ、素敵なひとときでした」「とても感動した」などの感想が寄せられ、「女性でも自衛官になれますか?」と募集につながる質問も聞かれた。
約2時間の演奏会の終わりには拍手が鳴り止まず、演奏隊員と来場者が手を振りあうなど別れを惜しむ場面も見られた。
富山地本は引き続き各種広報活動を積極的に展開し、県民の皆様への自衛隊への理解・認知度の向上を図っていく。
フェスタでPR
<滋賀>
滋賀地方協力本部(本部長・淺田健1陸佐)は12月10日、草津市の商業施設エイスクエアで「安心安全フェスタ2022」を開催、自衛隊のPRを行った。
滋賀県出身の草津地域事務所長(佐々木真1陸尉)は、商業施設・警察・消防と調整し地域住民に対する自衛隊への理解促進を図るため、空自高射部隊からの支援も受けて音楽演奏、装備品展示及び広報ブースを出展した。
陸上自衛隊富士学校音楽隊の滋賀県での音楽演奏=写真=は過去に例がなく、滋賀県湖東地域では珍しい自衛隊の野外演奏に多くの親子連れが足を止めて楽しんでいた。富士から参加した隊員たちは滋賀県での安心安全に関わる活動に参加できたことの充実感を感じ、約1200人の来場者には「安心安全フェスタ2022」を楽しんでもらった。
自衛隊滋賀地方協力本部及び各地域事務所は、これからも滋賀の皆さまから自衛隊を身近に感じ理解や信頼を得るべく、引き続き広報にまい進する。
3年ぶり防衛講話
<山梨>
山梨地方協力本部(本部長・桑畑英紀1陸佐)はこのほど、山梨県地場産業センター「かいてらす」で山梨県自衛官募集相談員連合会(平井成尚会長)が開催した第3代陸上総隊司令官の高田克樹氏を招いた防衛講話を支援した。
防衛講話はコロナの影響で3年ぶりの実施。高田氏には、現在の情勢を受けて、ロシアとウクライナに関する状況について安全保障・運用のプロ、そして元戦車乗りとしての知見を交えながら90分にわたって非常に理解しやすく興味深い講話を実施してもらった。
講話に参加した募集相談員や自治体の危機管理職員等100名を超す参加者は高田氏の講話に聞き入り、活発に質問も行った。連合会はこれからも募集相談員相互に協力し、自衛官等募集に協力していく。
地本長 英語で講演<札幌>
札幌地方協力本部長の佐藤和之1陸佐は12月6日、北海道大学で講演を実施した。北海道大学現代日本学プログラム課程の留学生等約30名(米、欧、アジア)の日本の安全保障等に関する講義において、同大学からの依頼を受けて初めて行った。佐藤本部長は、自らの米国、ゴラン高原やジブチ共和国での勤務のほか、国際活動教育隊長時のセミナーでの議論や国際会議への参加経験を生かし、説明、質疑応答を英語で行った。
講義ではまず、「抑止とは何か」「過去何十年にもわたり日本列島において抑止は機能してきたか、そしてこれからも機能するか」という質問を投げかけた上で、日本国憲法と自衛隊法の規定、防衛省・自衛隊の現状について紹介。事態認定の枠組みと自衛隊の行動及び活動の概要を整理した上で、我が国を取り巻く安全保障環境、安全保障及び防衛政策、防衛の3つの柱、防衛力を構成する中心的な要素など、防衛白書の内容を説明した。
日本で日本について学び、そして将来日本で働くであろう留学生に、日本の防衛の実情と歴史を含めた特性を理解してもらうことは、将来にわたって各界において良好な協力関係を築く上で大きな意義がある。
留学生からは多くの質問があり活発な質疑応答が交わされ、「日本と近隣諸国の軍事バランスや関係性が理解できた」などの所見が寄せられた。同課程の教授からは、「とても分かりやすく活発に議論できた。ぜひ、次回の講義もお願いしたい」とのコメントを得た。
札幌地本は、留学生を含めた学生や教員など、地域等との連携を通じ、我が国防衛に対する理解の深化に努めていく。
自衛隊歯科を口腔外科学会で広報
<千葉>
千葉地方協力本部はこのほど、自衛隊中央病院歯科の岡澤亮平1海尉および自衛隊富士病院歯科の石橋瑠璃1陸尉らと共に、陸幕広報室の支援の下、「第67回日本口腔外科学会学術集会・総会」(大会長=日本大学歯学部口腔外科学第1講座・外木守雄教授)において会場内に自衛隊広報ブースを設置し、自衛隊衛生の広報活動ならびに歯科医官の募集活動を行った。
歯科関連学会での自衛隊による公的な広報活動は初の試み。歯科幹部候補生の募集対象である歯科学生や若手歯科医師、公募歯科医官の募集対象である認定医や専門医の資格保有者に加え、募集対象者を教育・指導する立場の大学教職員らも興味津々と広報ブースの歯科医官や千葉地方協力本部の広報官から活動内容や募集要項の説明を受けるなど、多くの来場者が興味を示していた。
また、今学会では「災害現場に赴く歯科医師のあり方、自衛隊との連携と、有事における最先端研究について」と題する自衛隊と日本口腔外科学会が連携したシンポジウムが開催された。座長は日本口腔外科学会代議員で口腔外科指導医の自衛隊富士病院歯科部長・松江高仁2陸佐が務め、シンポジストは防衛省・自衛隊関係者からは、東部方面衛生隊長・相羽寿史1陸佐、自衛隊中央病院第3歯科部長・飯塚浩道1海佐、防衛医科大学校免疫・微生物学講座・木下学教授と、民間からは災害歯科医療を専門とする東京医科歯科大学・中久木康一客員教授が講演を行い熱い議論を繰り広げ、シンポジウムを聴講した参加者からは普段はあまり意識しない有事の際の医療、特に災害歯科医療について大変興味深い講演だった、と好評であった。
自衛隊衛生歯科から4演題をエントリーし、自衛隊中央病院歯科所属の高山智宏2陸佐、岡澤亮平1海尉、小林夏規2陸尉、自衛隊横須賀病院歯科診療部所属の平田洋介2海尉らによる学会発表も行われた。
口腔外科は歯科領域のなかで最も診療範囲が広く、歯はもちろんのこと顎や顔面、顎の関節を含めた口の周辺の外傷・腫瘍を治療範囲としている。自衛隊歯科において顎顔面外傷は有事の際最も重要な分野となり部内での教育に力を入れている。一方で口腔外科に限らず認定医や専門医を取得した後に入隊する公募歯科医官の存在もまた大きい。
自衛隊歯科は平時の診療で自衛隊員とその家族に対し最高水準の歯科医療を提供するとともに、有事に備え口腔外科を中心とした自衛隊衛生における歯科の精強性を高めておくことが極めて重要であると考える。有為な人材の確保は喫緊の課題であり、本学会において自衛隊歯科の存在を広く認知してもらえたことは今後の募集活動に大きく寄与するものと思われた。