自衛隊ニュース

ゲッキーのイラスト

防衛ホーム 俳句コーナー

水に映ゆ空の明るき蛍狩 鶴 たけし

初蛍単身赴任の子を思ふ 西田真由美

熟寝児を抱きて潜る茅の輪かな 藤井功風

路地を来る浴衣姿の異邦人 江口景舟

勝手口開けて青田の風通す 宮本立男

蜂の巣を燒く煙這ふ深庇 石川武次

梅雨探し会話にならぬ母に添ひ 川端初枝

国道へ神輿出てすぐ脇道へ 水野 正

野仏の夏柑ふたつ萎びをり 宮崎 薫

悠然と野良猫歩む梅雨の門 岩城節子

磐石を滑り落ちたる瑠璃蜥蜴 尾野千惠子

渡舟場の木立に紛れ青胡桃 佐賀あかり

みちのくの湖畔の園にポピー咲く 加川師亨

青竹の柄杓新し梅雨に入る 門田美佐子

蕉翁の辿りし道のねぶの花 氷川杜夫

留守の家に確かと咲きし薔薇の花 岩田芳秀


   選 者 吟

黒南風に押され入江を潮上ぐる 成川雅夫

(「栃の芽」誌提供)

HOME's English Class
(防衛ホーム英語教室)

Keep it up!

キープ イッ アップ

その調子その調子!


 Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。そろそろ梅雨の予報が出てきますね。筆者は割合、梅雨が好きなんですね。しっとりと濡れた木々の緑、アジサイ、雨音と心を落ち着かせる要素がいっぱいあります。また、長年、全天候型の戦闘員だったことから、雨、雪、嵐、寒さ、暑さといった自然状況に好き嫌いを言っていられないこともあります。その中にどっぷりと浸りながら、任務の達成を考えると、自然も作戦上の一条件という考えが出てきます。今は、肉体的に過酷な任務がないので、自然を楽しむ余裕があります。今年の梅雨はどんな感じでしょうか。

 さて、今回の表現は、"Keep it up!"「その調子その調子!」です。Keepは、今の状況(itで示しています)を維持するという意味です。あまり悪い状況を進んで維持する人はいませんので、大方、良い状況を続けるときに使います。英語の動詞にupがつくと、だいたい強調型になります。Listen「聞く」という動詞も、"Listen up!"といえば、「聞け!」となります。同じように、"Speak up!"は、「大きな声で話せ!」となります。

 今年もすでに半ばですね。筆者にとっては、時の流れが早く感じました。大きな人生イベントがたくさん入ると、生活も加速度を増すような感じがいたします。後半年、まだ半年と考え方もいろいろありますが、一日一日を大切に、充実させていきたいものです。陽気でストレスの少ない生活を楽しんでくだささい。

 それでは、皆さん。See ya!

〈スワタケル〉

スポーツよもやま話
根岸直樹

石川遼のさらなる成長に期待
「社会、ファンあってのプロスポーツだという意識を持って」

 一カ月前に終わった中日クラウンズで、惜しくも3位に終わった石川遼プロ(22)=カシオ=が、また米ツアーに帰っていった。「もう少し日本にいてファンを楽しませてくれても…」という声が高かったが「9月にはまた戻ってきます」ということだった。日程的には4連戦後、6月のオハイオ全米オープンに参加するのが現在の目標だという。

 「まあ、自分ではっきりと目標を決めて進んでいるのだから、他人がとやかくいう筋合いのものではないが、育ててくれた日本ゴルフ界のことも大事にしてもらいたいものだ」といった関係者もいたが、石川の目指すところはどこまでも「マスターズ制覇。世界一のプレーヤー」だ。

 そんな石川に、父親・勝美さんは「それまではまだ努力が足りないと思え。オレは下手だ。人気先行型なんだということを、いつも忘れずに…」といい続けている。

 米ツアーに参戦するようになって2年。「不運なアクシデントはつきもの。下を向かずにピンチに耐え、勇気をもって進んでいきたい。ボクの目指すところは、超攻撃的ゴルフなんです。だからちょっとやそっとのことでクジケルわけにはいかないんです」という石川。2011年には、大震災に見舞われた東日本のために、その年の全賞金を義援金として被災地に送っている。

 いまでも被災地の少年ファンからメールが送られてくるそうだ。「子供達は前向きで、自分の将来のことなども話し合っている。そういうことを考えると、ボクも負けるわけにいかないといつも思う」という石川。日本滞在中、千葉の成田市でジュニア育成イベントを開いた。「女子の若い選手が大活躍しているのを見るにつけ聞くにつけ、男子ジュニアも負けてはいられないと思って当然でしょ。彼らには、これでいい、と満足するな。石川に追いつけ追い越せという気持ちをいつも持って頑張っていけといってきました」といっていた。

 石川はいま世界ランク78位。同年のライバル松山英樹(22)=LEXUS=が、その上をいって頑張っている。国内男子ツアー最終戦のメジャー日本シリーズJTカップ(12月4~7日、東京よみうりCC)の出場資格に、ことしから「世界ランク100位以内の日本ツアーメンバー上位3人」が加わることになった。石川、松山が、11月下旬までこのランクを維持できれば"切符"が手に入る。

 松伏小学校の卒業文集に「世界のトーナメント、マスターズで優勝する」と書いている石川。「戦友」松山との今後のしのぎ合いがどんな結果になるのか。「若いプレーヤーは、社会に対する触れ合いが少ない。社会、ファンあってのプロスポーツだという意識を持て。それが職業意識なのかもしれないが、ゴルフだけしていればいいんだ、というある種の特権意識だけでは、成長はおぼつかない」といった識者の意見を聞いたことがあった。そういう声にも真摯(し)に耳を傾け、さらに成長していってほしいものだ。秋、石川の国内ツアー参戦が待ちどおしい。


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