自衛隊ニュース
空自70周年記念行事
19カ国の参謀長等を招へい
AFFJの参加者 前列中央に内倉空幕長(10月15日 都内ホテル)
10月15日から19日にかけて、都内や入間基地で航空自衛隊70周年記念行事が行われた。15日は、都内のホテルで19カ国20名の空軍参謀長等を招へいして「AAFJ(Air Force Forum in Japan)多国間協議が開催され、インド太平洋地域における航空宇宙防衛力のあり方等について議論した。内倉浩昭航空幕僚長は壇上で、我が国周辺の安全保障環境や空自70周年の歩みを説明し、同盟国や同志国との連携を呼びかけた。また、この機会に参加国全ての参謀長等と2国間会談を実施した。17日は市ヶ谷からCH‐47で移動し、入間基地の見学やC‐2に体験搭乗した。エプロンには、空自70周年を記念して塗装されたF‐15等の航空機13機や空自が保有する装備品が展示されており、各国参謀長等は熱心に説明を受けていた。またF‐35が上空をローアプローチ飛行等して基地見学に華を添えた。
陸自車両部隊、機動整斉と
西方隷下70両 大分から横浜へ
陸上自衛隊は10月17日、「令和6年度陸上自衛隊演習(06陸演)」の一環の車両部隊の海路による長距離機動展開を神奈川県の港湾施設、横浜ノース・ドックで報道公開した。
「陸演」一環として
PFI船舶ナッチャン用い
大きな船体が近付いてきた。防衛省がPFI(民間資金等活用事業)で運用する民間高速フェリー「ナッチャンWorld」。船体横の恐竜などの絵がほほえましさを感じさせる。
一転、これが訓練であることを思い出させた。船体後部のハッチが開かれ、岸壁の隊員らに誘導され車両が次々と下り始めた。
令和3年以来、3年ぶりに実施されている陸演(9月2日~11月下旬)。森下泰臣陸幕長を統裁官、廣惠次郎教育訓練研究本部長を統裁本部長に、陸自全部隊等が参加し任務遂行能力、運用の実効性の向上が図られている。
訓練の一環として西部方面隊(司令部・健軍)隷下各部隊の軽装甲機動車やトラックなど車両約70両、隊員約200人がおよそ1日かけ、大分港から横浜へ展開した。
訓練には、元海上自衛官も〝協力〟した。「ナッチャンWorld」の船長、内藤裕之さん(元1海佐)は補給艦「ときわ」の艦長などを務め、今回の運航を「極めて順調に進んだ」と振り返った。
森下陸幕長をはじめとする陸自高官らも途中、視察に訪れた。陸幕長は「あらゆる港湾を活用した訓練を行うことは運用の実効性を向上する上で意義がある。国内で生起するあらゆる事態に即応し所要の対応を実施できるよう、引き続き任務遂行能力および運用の実効性向上を図っていく」と述べた。
岸壁に目を転じた。整斉と並んだ車両群が目的地、東富士演習場への出発を待っていた。