自衛隊ニュース
「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
社会福祉法人 裾野市手をつなぐ育成会 清水富雄 「再就職の経緯」
清水氏は、令和5年2月に自衛隊静岡地方協力本部を准陸尉で定年退官。55歳
私は令和5年2月11日付をもって自衛隊静岡地方協力本部を最後に定年退職しました。現在は福祉の仕事に就き日々頑張っています。私が再就職するにあたり準備してきた事を話させて頂き、これから退職される方々の参考にして頂ければと思います。
まず、定年退官する約5年前に業務管理教育を受講し、沢山の事を学びました。そして戻ってから即行動に移しました。まず、金銭面において、退職後は収入が激減する事を想定し、妻と話し合い、1カ月の支出金額を設定し、必要最低限の予算で新たに生活を始めました。これは退職後、いきなり生活水準を下げるのではなく、早い段階から徐々に慣れるために行いました。この結果、毎月の貯蓄金額も倍以上に増やす事が出来ました。
次に、どの様な仕事に就きたいかを考えました。いろいろな業種がある中で「人と接する事」と「人の役に立てる事」に元々興味もあった事から福祉の仕事を選びました。その中にもいろいろな職種がある事をインターネットで知り、最終的に障害を持たれた方々の支援をする仕事を選択しました。そのため退職の約1年前に部外技能教育で介護職員初任者の資格を取得しました。ここまでは順調に進んで来たものの、果たして退職時に私の希望する求人はあるのか?という不安があったのも事実です。それは求人の条件として自宅から近い場所を第一に優先して考えていたからです。そのため、最悪の場合は遠い場所も視野に入れ、いくつかの事業所の求人を定期的にインターネットで確認していました。それと並行的に、援護センターの担当者に希望しているいくつかの事業所を伝え、早い段階から再就職の援助をして頂き、最終的には私の条件にあった場所で就職する事が出来ました。
最後に、運が良かったのかもしれませんが、早期から準備をする事で気持ちに余裕を持つことができました。再就職するのは自分自身なので援護担当者に任せっきりにする事なく、早ければ早いほど良いので定年退職予定者教育前までには自己分析をし、自分の方向性を明確に援護担当者へ伝えられる様に準備して頂ければと思います。
防衛ホーム俳句コーナー
里宮の鈴の音聞こゆ藁ぼつち 大島 愛子
脱穀の禾の埃が肌を刺す 井戸田盛男
勝敗の盤面語る爽やかに 石川たけじ
脂のりいまひとつかな初秋刀魚 山崎 明子
信玄も信長も居る菊花展 宮本 立男
腹を見せ浅瀬に踊り鮭のぼる 足立 徹
穂紫蘇添へ釣果の皿の華やぎぬ 佐賀あかり
百年の標本いまに秋高し 松野 藤枝
銀杏の踏まれて匂ふみなとまち 宮崎 薫
初鴨の微睡み湖に漂へる 石原 一則
銀杏のたわわに熟れし空淋し 西田真由美
秋澄むや富士見櫓の先に街 木通 佳子
花火咲く中を火の玉揺れ昇る 田中 雅巳
酒を添へ新蕎麦啜る至福かな 一ノ瀬恵昭
のづら積みの城垣を這ふ真葛かな 岩城 節子
分け入りし熊野古道の草に露 江川 隆子
秋晴や千木の輝く大神宮 大西 外明
秋時雨九十路の母に見送らる 川端 初枝
選 者 吟
山も野も乗継ぎ駅も紅葉づれる 畠中 草史
自衛官の定年年齢引き上げ(1佐~3佐、2曹・3曹)
9月20日、防衛省は、自衛官の定年年齢を1年引き上げると発表した。
自衛隊は、活動を支える人的基盤を一層強化していくため、装備品の高度化や任務の国際化などに対応できる知識・技能・経験等を豊富に備えた人材の一層の有効活用が必要としている。そのため、令和4年12月に策定された国家防衛戦略等を踏まえ、強靭性に配慮しながら2カ年に分けて自衛官の定年年齢を引き上げる計画をたて、昨年10月に1尉から1曹の定年年齢を1歳引き上げた。今年の変更はそれに続くもので、自衛隊法施行令(令和29年政令第179号)を改正して、本年10月に1佐から3佐と2曹および3曹の階級にある自衛官の定年年齢を、1歳引き上げることとした。