自衛隊ニュース
憧れの槍ヶ岳へ
7空団司令部の愛好家
第7航空団司令部の登山愛好家たちの活動を紹介します。昨年7月に中倉山(栃木県日光市、標高1520メートル)と富士山(静岡県、3776メートル)に登り、第3回目の今回は日本百名山の一つ、槍ヶ岳(長野県、3180メートル)に挑戦しました。
約2カ月間の準備期間と綿密な登山計画を経て7月13日、14日の1泊2日の計画で行いました。メンバーは松浦基地司令をはじめ、國府人事部訓練班長、山崎(前)団先任、基地援護室石橋曹長、整備補給群装備隊木内1曹(元司令部安全班)の5名です。
朝5時頃、岐阜県の新穂高登山口を出発。天候には恵まれたものの、北アルプス独特の急峻な地形もあって目標の槍ヶ岳は一向に姿を見せてはくれませんでしたが、道中から見える他の山々の景色や澄んだ沢などは一瞬ではありますが疲れた体を癒してくれました。
お互いに声を掛け合い励まし合い、折れそうな心を立て直し、一歩一歩着実に登りつめていきました。ひたすら登り続けること約10時間、やっとのことで最後の分岐点(飛騨乗越、3010メートル)に到達、ついに拝めた槍ヶ岳の大迫力に全員が感動しました。
山荘のテント場で荷物を降ろしテントを展張、軽装になったところでいざ槍の矛先へ。無事に登頂を果たし、改めて自然の雄大さと厳しさを実感しました=写真。
チームで行動するありがたさと困難さの両方を全員が経験することができました。第4回目はどの山になるのか。非常に楽しみです。
5旅団、山林火災を消火
陸自第5旅団(旅団長・鳥海誠司陸将補)は7月4日、北海道・置戸町の幌加山付近の山林火災発生を受け災害派遣を実施した。
7月3日の同山付近における火災発生に際し置戸町消防や防災ヘリで消火活動を実施していたが鎮火の見込みがなく、消防での対応が困難なことから4日、北海道知事から自衛隊による災害派遣が要請された。
第5旅団は、第5飛行隊(隊長・村山2佐)がヘリコプター(UH1J)による空中消火活動、第6即応機動連隊(連隊長・中津1佐)が連絡員の派遣、第5後方支援隊(隊長・植田1佐)及び第5化学防護隊(隊長・山本3佐)がバンビバケット(散水装置)に対する給水活動、第5戦車隊(隊長・三浦2佐)及び第5偵察隊(隊長・七理2佐)が消火剤の運搬をそれぞれ実施した。
特に第5飛行隊はバンビバケットによる取水後、火災点を正確に狙った散水を早朝から夕方まで何度も何度も繰り返し、簡単には消えない火災に対して、「絶対に消火する」という思いと高い集中力をもって消火活動を実施するとともに、4日午後からは、空自航空救難団飛行群三沢ヘリコプター空輸隊のヘリコプター(CH47J)と連携した消火活動を実施し、火勢を完全に鎮火させることに成功した。5日に撤収要請を受け、2日間に渡る災害派遣任務を完遂した。
京都地本、応援に駆け付く
高谷1尉(五輪出場)地元でライブ中継
京都地方協力本部京丹後地域事務所(所長・原修1空尉)は、8月9日夜から翌日未明において京丹後市網野町の「アミティ丹後」で開催されたパリオリンピックのパブリックビューイング応援会に参加した。
応援会は地元出身でレスリングフリースタイル74キロ級日本代表として出場している高谷大地1陸尉の試合を観戦するために開催された。京都地本は自衛隊を代表して駆け付けた。
会場には、中山泰京丹後市長をはじめ高谷1尉の3兄弟の長男朋和さんと次男惣亮さん(五輪3大会連続出場)のほか、網野町少年レスリング教室の小・中学生や現役部員、OBなど約100人が集まった。
高谷1尉は、初戦から準々決勝まで全て10対0で勝ち上がり、準決勝も20対12で勝利した。決勝は惜しくも敗れたものの、見事銀メダルを獲得した。
海外選手の層が厚い74キロ級は激戦階級とされ、日本勢の表彰台は1996年アトランタ五輪以来28年ぶりの快挙。減量せず増量して挑んだ階級で屈強な海外勢と対峙して高速タックルで正々堂々と戦い、攻めた結果の銀メダル獲得は天晴れお見事の一言。
兄惣亮さんは、初めての五輪出場で銀メダルを獲得した弟を「私ができなかったメダル獲得の夢を叶えてくれた」と心から喜んでいた。
京都地本は、「今後もオリンピックを始めとするスポーツ競技を通じ、地域との絆を深めたい」としている。
イタヅマン登場
第34普通科連隊(連隊長・兜智之1陸佐)は8月25日、三島市で行われた「街中だがしや楽校in三嶋大社・ゑびす参道」に参加した。
三嶋大社と歩行者天国となった周辺のゑびす参道で露天出店等、子供たちが楽しめるさまざまなイベントが行われた。
PR任務果たす
連隊は偵察用オートバイ及び軽装甲機動車の展示・説明を実施するともに、駐屯地ご当地ガチキャラで大人気の「イタヅマン」をもってPRした。
車両展示コーナーは子供用の戦闘服を子供に着させて写真撮影する多くの家族でにぎわい、また「イタヅマン」が登場すると道行く人が足を止め握手や記念撮影をして楽しむなど大盛況だった。
佐教学生、短艇で競う
海自佐世保教育隊(司令・井上貴嗣1海佐)はこのほど、第21期一般海曹候補生課程、第30期自衛官候補生課程及び第19期自衛官候補生課程(女性)の短艇競技を実施した。
短艇は強靭な体力・持久力の強化は当然であるが、何よりもクルー総員の団結力が要求される。競技は天候不良により1日延期しての開催となったが、今までの成果を試す絶好のときを迎えた。
分隊員、職員及び家族の熱い声援の後押しを受け、どの艇も鍛錬の成果を遺憾なく発揮し、白熱したレースを見せた。
男性分隊は15艇が出場。班対抗の部は第22分隊4班が2位に11秒差をつけ1位を勝ち取った。女性分隊は4艇が出場し、第32分隊1班が勝利を手中に収めた。また分隊対抗の部においても、第22分隊が各レースともに安定した力を発揮し、1位から3位を独占するという完全制覇で競技を締めくくって総合優勝に輝いた。
奈良幹候生は遠泳で
空自奈良基地幹部候補生学校は7月31日、福井県高浜町における水泳現地訓練を5年ぶりに行った。
水泳訓練開始当初、泳力に自信のなかった学生も日々の訓練を通じ徐々に泳力を向上させた。水泳現地訓練本番では、集団での長距離泳(4時間/5キロ)を通じて、基礎的な水泳能力を向上させるとともに、克己心、団結心等の精神要素を涵養させた。
幹候校基幹隊員一丸となって訓練準備を周到に行うとともに、陸上自衛隊第3師団及び第4施設団並びに海上自衛隊舞鶴警備隊の協力を得て、訓練を安全かつ効果的に実施した。