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台風10号災害派遣
希望の光を守るため密着支援を実施

〈岩手駐屯地〉

 8月30日、岩手県に観測史上初めて台風(10号)が上陸、沿岸各地に甚大な被害をもたらした。岩手駐屯地(司令・柳裕樹1陸佐)は8月30日19時55分、岩手県知事の災害派遣要請により釜石市及び岩泉町へ初動部隊(Fast Force)を派遣し、現地の状況を確認するとともに関係機関と連携して情報収集を開始した。31日、夜が明け明るくなるにつれその被害の大きさが明らかになり、第9特科連隊を基幹とした駐屯地の各部隊はもちろん、青森・秋田・宮城・山形等に駐屯する部隊も被害の大きい岩泉町・久慈市・釜石市へ駆けつけた。

 それぞれの部隊、隊員一人一人が気持ちを1つに活動し、住民の安否確認、孤立者の救助(延‥約160名)、患者搬送(延‥約200名)、道路啓開(延‥約30㎞)、給水支援(延‥約120t)、給食支援(延‥約7,000食)、入浴支援(延‥約1,300名)、物資輸送(延‥約18t)、警察及び消防と連携した行方不明者の捜索等にあたるなど献身的な派遣活動を実施した。

 東日本大震災からの復興途中にあって、明るい未来へ向け灯し続けてきた希望郷岩手の希望の光を守るため、地域住民の方々に密着した支援を実施した部隊は、9月16日21時00分、岩手県知事からの災害派遣撤収要請を受け活動を終了した。