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第2回最先任上級曹長課程卒業行事
空自から初の履修者

陸幹校

 陸上自衛隊幹部学校(学校長・西 浩徳陸将=目黒)では、第2回最先任上級曹長課程の卒業行事を来賓2名(陸幕人教部長・森下泰臣陸将補及び陸幕最先任上級曹長・高橋将准陸尉)等を招いて11月15日に行った。最先任上級曹長課程は、今年度より集合教育から課程教育化され、本期は第2回となり8月25日から11月15日の約11週をもって実施された。今回の教育履修者は、学生長の伊藤惣悦准陸尉(21普連)以下15名と空自より始めての履修者となる上治忠義准空尉(空幕教育課)の16名。

 卒業式で西学校長は「『本物は感化する』という言葉を送る。諸官は目立とうとするな。指揮官と一心同体となった本物の最先任上級曹長になれ。そして地道に職務規定を遂行せよ。本物になった諸官の影響は、もはや単なる影響ではなく、隊員の骨髄に浸透する。身になり、身につく。上面で指導するな。そんなものは、諸官の姿が見えなくなった途端に消えてなくなる。本物になって、本物を指導し、諸官と接するものを感化するのである。諸官の立派な勤務ぶりは、諸官の指揮官をも感化し得るのである。ここで知りえたことを実際に行動に移すことにせよ。知ったことを行なわないのは知らないのと同じである」などと式辞を述べた。

 初めて航空自衛隊から入校した上治准空尉は「選ばれし陸上自衛隊の最先任達と切磋琢磨し、同期の絆を築きながら、多くのことを学び、統合運用における現場レベルでの関係を構築することが出来た。短い期間だったが、多くの知識の修得と素晴らしい経験をさせていただいた本課程教育は、陸自と空自だけではなく、いずれは海自も含めた、現場レベルにおける統合運用の礎となるべく、今後も継続していただければと思う」等とその思いを語った。また、伊藤学生長は上治准空尉に対し「陸自とは違う視点、レスポンスの速さ、行動力が大いに参考になり刺激を受けた」などと語った。