2017年11月15日 の記事
御遺志を受け継ぐ
平成29年度自衛隊殉職隊員追悼式
10月28日、防衛省メモリアルゾーンで自衛隊記念日記念行事「平成29年度自衛隊殉職隊員追悼式」がしめやかに執り行われた。
式典には、今年度追悼の対象となる隊員の遺族、殉職後10年目及び20年目等の遺族をはじめ、安倍晋三内閣総理大臣、小野寺五典防衛大臣以下防衛省・自衛隊高級幹部および来賓として歴代防衛大臣、関係協力団体長等約370名が参列した。
不幸にも任務遂行中に職に殉じた隊員を追悼する当式典は、昭和32年から防衛大臣の主催で実施。今年度(平成28年9月1日から同29年8月31日)の顕彰者は25柱(陸自‥ 14柱、海自11柱)で、累計は1934柱(陸自‥1048柱、海自440柱、空自419柱、その他27柱)となった。
小野寺大臣が新殉職隊員名簿を奉納し、参列者全員で拝礼・黙祷が行われた。安倍首相は追悼の辞で「それぞれの持ち場において、強い使命感と責任感を持って職務の遂行に全身全霊を捧げた皆様は、この国の誇りです。私たちは、その勇姿と名前を永遠に心に刻みつけてまいります」と述べ、小野寺大臣は、「御遺志を受け継ぎ、国民の生命と財産、領土・領海・領空を断固として守り抜くため、あらゆる事態に切れ目なく対応し、最後の砦として、全身全霊で取り組むことを、ここにお誓いします」と述べた。
指名献花では、ひとりひとりが慰霊碑の前で思いを馳せた。遺族代表挨拶では、自衛隊遺族会副会長の中村ミツエ氏が「殉職した家族を偲び、国のために精一杯力を尽くしたことを誇りに思い、今後力強く生きていくための心の支えにしたいと思っています」と述べた。
最後に特別儀じょう隊による弔統が放たれ、閉式を待っていたかのように、雨が地面を濡らし始めた。