2017年2月15日 の記事
日米防衛相会談
同盟関係強化を確認
2月4日午前9時、稲田朋美防衛大臣は防衛省の儀仗広場に姿を表したアメリカ合衆国国防長官ジェームズ・N・マティス閣下と固く握手を交わし、特別儀仗隊による栄誉礼・儀仗を受けた。その後、約85分間、防衛省において日米防衛相会談を行った。
地域情勢については「東シナ海・南シナ海における中国の活動は、アジア太平洋地域における安全保障上の懸念である事」の認識を共有。また、「北朝鮮による核・ミサイル開発の進展は、日米両国と地域の安定に対する安全保障上の重大な脅威との認識」「能力構築支援などを通して、南シナ海への関与を強化していく」「日米韓をはじめとする3カ国間の防衛協力のほか、ASEANを含む多国間の枠組みによる協力を強化していくこと」で一致した。
日米同盟の抑止力・対処力の強化については、両国とアジア太平洋地域の平和と安定を確保する上での、米国の拡大抑止の揺るぎないコミットメントを含む日米同盟の重要性を確認し、厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、一昨年策定されたガイドラインを踏まえつつ日米同盟の抑止力・対処力を一層強化する必要があるとの認識で一致した。
また、沖縄・米軍再編については、辺野古への移設が唯一の解決策であるとの立場を共有し、引き続き緊密に協力すること、在日米軍の安定的な駐留を確保するため協力することで一致した。
その後、防衛省A棟講堂で行われた共同記者会見で稲田大臣は「日米同盟がわが国とアジア太平洋地域の平和と安全の確保のために重要であること、同盟の抑止力・対処力を一層強化すべく日米が連携していくことを確認しました」と述べた。また、マティス長官は「日米同盟は恒久的なもので、アジア太平洋地域の平和と安全の礎として続きます」と述べ、北朝鮮の核や弾道ミサイル問題、東シナ海・南シナ海の事案についても「緊密な連携を取り続けていく」と、今後も引き続き日米同盟を強化していくことを強調した。
マティス長官は1972年米海兵隊に所属し、米中央軍司令官等を歴任。2013年に退官後、1月に発足したトランプ新政権で国防長官に就任。今回が初の海外訪問となる。66歳。