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平成30年度職種等強化施策(特科)

第1特科団

 第1特科団(団長・片岡義博陸将補=北千歳)は、10月15日から22日までの間、矢臼別演習場において「平成30年度職種等強化施策(特科)」を担任実施した。

 本訓練は、「師団の陣地防御における情報と火力の連携を強化するとともに、総合戦闘力を最大限発揮し得る方面隊の特科部隊を練成する。この際、観測機関の標定能力の向上を重視するとともに、方面直轄情報部隊等と協同訓練を実施する」ことを目的として、参加人員2042名、火砲36門を編成するとともに、方面隊内特科部隊の他、第1電子隊、北部方面情報隊との協同により行った。

 全部隊編成完結式において統裁官(第1特科団副団長・千葉徹1陸佐)は、「迅速・確実な目標情報の収集・処理を追求せよ」、「主動的な射撃指揮の実行」、「安全管理・健康管理」の3点を要望し、「各部隊はこれまでの訓練成果を発揮し、創意を凝らして本訓練の目的達成に努め、達成感を持って訓練を終了し、それぞれの部隊に帰れることを期待する」と訓示した。

 各訓練部隊は、情報中(小)隊、観測中隊及び直轄観測機関による砲目標の標定と、第1電子隊及び方面情報隊の獲得した目標情報とを合同情報所において共有するとともに、特科連隊・群・隊本部は、情報処理から射撃指揮に至る火力戦闘指揮を一連の状況下で行った。

 対抗部隊は、第7特科連隊長(川口貴浩1陸佐)の指揮の下、訓練部隊の観測斥候潜伏下の中、企図を秘匿した陣地占領を行い、広域分散・頻繁な小移動により健在性を保持しつつ、火力戦闘を実施した。また、訓練の終始を通じ、迅速・確実な安全点検の実施により射撃任務(射撃弾数1111発)を整斉と行い、訓練の目的達成に寄与した。

 また、今年度も敵を強く意識させるため交戦訓練装置を使用し、火砲及び隊員にレーダ受信装置を装着して、審判を実施した。参加各部隊は連・群・隊長以下、今まで積み上げてきた訓練成果を遺憾なく発揮して、じ後の特科部隊の訓練に多大な教訓を得て訓練を終了した。