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西部方面戦車隊新編行事

方面隊直轄部隊として集約保持

 西部方面隊(総監・湯浅悟郎陸将)は、3月27日、第4戦車大隊及び第8戦車大隊の廃止に伴い、西部方面戦車隊を新編し、同日、玖珠駐屯地において西部方面戦車隊新編行事を行った。

 西部方面隊に所属する戦車部隊は、これまで第4師団及び第8師団がそれぞれ戦車大隊を保持して運用してきた。しかし、今後は、方面隊の直轄部隊の戦車隊として集約保持し、引き続き、陸上作戦における総合戦闘力の根幹を成す機甲戦闘力として、方面隊内の各師団・旅団の運用を支えていく。

 本新編行事では、中隊旗授与式、隊旗授与式、観閲式等を行い、隊の更なる強固な団結、厳正な規律、士気の高揚を図った。特に、隊旗授与式では、立会官の方面総監・湯浅悟郎陸将が西部方面戦車隊長の黒木正憲1陸佐へ隊旗を授与し、その後の訓示では「今回の改革は、重戦力を抑制しつつ機動展開力を高める改革である。戦車部隊は、対着上陸作戦のような重戦力がぶつかり合う作戦は当然のことながら、ゲリラ戦闘等においても戦場で勝利を獲得するためにはなくてはならない戦力である。このことは、いささかの揺るぎもない。戦車が保有する情報収集能力、火力、機動力、防護力を誇りに思い、胸に刻んで、実力のある部隊を作り上げてもらいたい」と述べ、隊員を激励した。訓示を受けた黒木1陸佐は「西部方面隊唯一の戦車部隊として、国民の生命と安全の確保はもちろん、増大する多様な役割に即応するため更に訓練を積み重ね、地域の皆様とともにこれからも共存共栄を『継承』していきます」と決意を述べた。

 本行事に参加した西部方面戦車隊最先任上級曹長山本福徳准尉は「第4戦車大隊・第8戦車大隊が幕を閉じ、新しく西部方面戦車隊が始動しました。各戦車大隊のそれぞれの伝統を受け継ぎ、西部方面隊唯一の戦車部隊として強靭な部隊の創造のため、隊員一丸となり職務を遂行することを再認識するとともに、身の引き締まる思いです。西部方面戦車隊の新編に携れたことを光栄に思うとともにこれまでの、各戦車大隊の運営に携られた諸先輩や隊員、地域の皆様に心より感謝いたします」と決意を述べた。