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スペーサー
自衛隊ニュース   1076号 (2022年6月1日発行)
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ゲッキーの突撃レポート
第14回
宇都前外務副大臣に聞く

ゲッキー) 年末までに改定される政府の「防衛戦略など3文書」に対し、連休前に自民党の提言案が出ました。今日はその内容を、ポイントを絞ってご紹介いただきたいと思います。

宇都) 年明けから、全19回の議論を経て、自民党としての考えを集約して提言にまとめました。座長は小野寺五典元防衛大臣が務め、ほぼ全ての会に歴代防衛大臣全員が出席するという豪華な顔ぶれで、現実に即した深い議論が展開されました。まずは1つ目のポイントとして戦略環境評価に関してですが、北朝鮮は「より重大かつ差し迫った脅威」、中国は「重大な脅威」、ロシアは「現実的脅威」との位置付けに、数段格上げしました。

ゲッキー) 自衛隊の能力は、今後どのように変わっていきますか?

宇都) はい、2つ目のポイントとして攻撃力の保有についてです。名称は「反撃能力(Counterstrike Capabilities)」として、反撃の対象は「ミサイル基地に限定されるものではなく、指揮統制機能等を含む」としました。これまで進めてきた「宇宙・サイバー・電子戦といった新領域」における能力をさらに強化しつつ、これらの空間においても妨害行動を行えるようにすべきとしました。

ゲッキー) 少子化の中で、人材確保は防衛省のみならず社会的な課題となっています。どのように解決するのでしょうか?
宇都) 人的基盤の強化が、第3のポイントです。まずは、実員と定員の乖離(約2万人)を解消できるように必要な施策を行います。その上で、特に退職した自衛官の積極的な再雇用(後方業務等)や、定年後も自衛隊の資格を、再就職後もそのまま民間資格として援用できるようにします。

ゲッキー) 後方分野(防衛生産・技術基盤・研究開発)についても、待ったなしの課題です。特に近年は、国内企業の防衛産業からの撤退が相次いでいます。

宇都) それが、第4のポイントです。まずは装備庁により、各々の装備品毎に、国産/共同開発/輸入についての指針を定めさせます。それにより企業側にも事業の見通しを持てます。また、競争入札の在り方を抜本的に見直し、適正な価格で事業を請け負えるようにします。装備品の輸出に対しても「国家安全保障政策の一環」と位置づけ、政府が司令塔の役割を果たすこととして民間企業に丸投げしないようにしました。

ゲッキー) 一番の関心事である防衛予算の総額はどうなるでしょうか?

宇都) 最後の重要なポイントです。「対GDP比目標(2%以上)も念頭に5年以内に達成を目指す」としました。来年度の予算は6兆円半ばを追求し、5年以内に10兆円超えを目指します。今はまだ、あくまで自民党の提言です。今後公明党との協議も経て、年末までに政府としての正式な方針に反映されます。

ゲッキー) これらの内容が、正式な政府の方針となるように、引き続き自衛官の声の代弁をよろしくお願い致します!ゲッキーも陰ながら応援しています!

 宇都隆史(自由民主党参議院議員、前外務副大臣、元航空自衛官)
 昭和49年生まれ、鹿児島県出身。平成10年に防衛大学校卒業(第42期)、航空自衛隊入隊。平成19年に政治の道を志して退官。平成22年自民党比例
区で参議院議員に初当選。


ノーサイド
北原巖男
コミットメント

 大統領就任後初めて日本を訪問されたバイデン米大統領と岸田首相は、6月23日首脳会談を行い、日米同盟の抑止力・対処力の強化で合意しました。
 岸田首相は、ミサイルの脅威に対抗する能力を含め、国家の防衛に必要なあらゆる選択肢を検討する決意を表明。更に、日本の防衛力を抜本的に強化し、その裏付けとなる防衛費の相当な増額を確保する決意を表明し、バイデン大統領は、これを強く支持しました。
 こうした岸田首相の決意表明等を踏まえつつ、防衛省・自衛隊の皆さんは、「国家安全保障戦略」・「防衛大綱」・「中期防衛力整備計画」の改定作業を加速することになります。
 大変厳しい財政事情の下、財源の捻出はどうするのか。どこまでも国民と共にある国民の自衛隊として、丁寧に、丁寧に、国民の理解と支持を得る努力をお願いしたいと思います。
 なお、防衛装備品の調達等に当たっては、日米同盟の重要性を踏まえながらも、脆弱な日本国内の防衛産業・防衛技術基盤の維持・育成・向上に力を入れ、いかなる有事に際しても国民の負託に応え得る即応態勢・抗堪性・継戦能力の整備に遺漏なきを期していただきたいと思います。
 連日報じられている侵略者ロシアとウクライナの戦いのニュース映像は、戦いがいかに高度な軍事技術戦であるか、また底なしの大消耗戦であるかを、観る人全てが思い知らされているのではないでしょうか。
 昔、防衛庁内でこんな自嘲的な川柳が流行ったことを思い出します。
 「たまに打つ弾が無いのがたまに傷」
 防衛力の強化は、これだけではすみません。
 若年層の人口が急速に減少を続ける中で、防衛費が増額される中で、いかに所要の優秀な人材を確保し、適材配置し、士気の高揚を図って行くか。避けて通れない大問題です。
 バイデン大統領は、核を含むあらゆる種類の能力によって裏付けられた、日米安全保障条約の下での日本の防衛に対する米国のコミットメントを改めて表明しました。
 バイデン大統領のコミットメント発言で忘れられないのが、昨年アフガニスタンからの米軍撤収に関して述べた言葉です。
 「アフガン軍が自ら戦おうとしない戦争で、アメリカの兵士が戦って死ぬことは出来ないし、そうするべきではない」(2021年8月17日BBC NEWS)
 今、ウクライナ国民は多大な犠牲を出しながらも、ゼレンスキー大統領を先頭に、自ら徹底抗戦で侵略者に立ち向かっています。そうしたウクライナ国民による戦いを前提にした諸外国による最大限の経済制裁と軍事支援の実施。米国をはじめNATO諸国から、NATOのメンバーでない同国に次々と最新鋭兵器の供与が続けられています。
 そして日本も、G7諸国と歩調を合わせ、かつてない厳しい経済制裁に加え、ドローンや防弾チョッキなど防衛装備品等の支援を行っているのです。
 両首脳は、日本の固有の領土である尖閣諸島を含む東シナ海における中国によるあらゆる一方的な現状変更の試みに強く反対することで一致しました。更に、南シナ海における中国の不法な海洋権益に関する主張、埋め立て地の軍事化及び威圧的な諸活動への強い反対を改めて強調しました。
 そして、両首脳は、地域の懸念の声に応じることなく、不透明な形で締結された最近の中国とソロモン諸島との間の安全保障協定に懸念を表明しています。
 しかし、今さら懸念を表明しても、それは、もう "TOO LATE!"
 今後、ソロモン諸島への中国艦艇の寄港や駐留、アメリカやオーストラリア、ニュージーランド軍等の動きに対する監視拠点化等が懸念されます。
 そもそも中国のしたたかな外交攻勢・迅速な経済支援は、国造りのための各種支援を早急に必要とする小さな国々や途上国にとって、正に渡りに船なのです。中国の一帯一路構想は、自国の国造りとマッチングするものだとして、これに対する支持を表明するのです。
 今年5月20日に独立回復20周年を迎えたアジアで一番新しい人口約130万人の東ティモールも同じです。同日大統領として10年ぶりに再登板したラモス・ホルタ氏も、日本経済新聞のインタビューに答え、一帯一路について「習近平国家主席の傑出したビジョンで、完全に支持する」と述べています。更に、一帯一路を受け入れている一部の国が陥っている所謂「債務のワナ」に陥る危険も否定しています。(2022年5月20日付け日本経済新聞 地曳航也記者)
 中国は、地政学的に重要な東ティモールに対し、様々なインフラ支援等を通じてその影響力を強めて来ていることは間違いありません。現下のコロナ対策支援にも秀でています。間もなく首都の近くのタシトルには大きな港湾施設も出来上がります。
 「台湾有事をにらむ米豪や日本にとり東ティモールへの関与強化は喫緊の課題になる」(2022年5月20日付け日本経済新聞 地曳航也記者・羽田野主記者)
 バイデン大統領は、首脳会談後の共同記者会見で、記者の「台湾有事の際に、米国は軍事的に関与しますか」との質問に「はい(Yes)」。「それが私たちの約束です。それが私たちの約束です(That's the commitment we made.That's the commitment we made.)」と答えています。
 直ちに中国は強烈な不満と断固とした反対を表明。台湾は心から歓迎と感謝の意を表明。台湾防衛について、これまであいまいにしてきた米歴代政権の「曖昧戦略」との関係が指摘されていますが、自民党の佐藤正久外交部会長は、5月24日の党会合で「大変良い失言、最高の失言をされた」旨述べたとのこと。(2022年5月24日付け毎日新聞等)
 僕は、自民党の外交部会長の立場にある方が行う発言としては、強い違和感を禁じ得ません。

北原 巖男(きたはらいわお) 元防衛施設庁長官。元東ティモール大使。現日本東ティモール協会会長。(公社)隊友会理事


雪月花
 大手メディアを差し置いてウクライナの戦闘現場に先陣を切った報道カメラマンの不肖・宮嶋茂樹さんが帰国して話を聞いた。宮嶋さんはロシアのウクライナ侵攻早々にドイツのフランクフルト経由でポーランドに入った、乗客は予想したより多かったそうだ。現地での移動は地元のテレビ局の車を利用し食料も現地で調達できウクライナに向かった。世界の多くの現場には行ったがロシア軍が撤収した首都キーフ近くのイルピン川を渡った時は今までで一番恐怖を覚えた。撮影するすぐそばでは砲弾の爆発音がするし足元の地雷も警戒しなければならない、殺害された遺体の下にも地雷が隠されているらしい。シャッター音にナーバスになった住民からは撮るなと言われることもあった。こんな状況下でのコメントと写真を週刊文春で頻繁に発信している。テレビでも1時間の報道番組に出演し、現地の生々しい写真を披露しながら解説した。体験したホットニュースだから各方面からオファーは続いているようだ。そして急遽『戦火を潜り抜けたウクライナ取材記』を文芸春秋社から出す予定、それが終わるとまたすぐに現地へ行っている。宮嶋さんのこのフットワークのすごさには筆者も以前から敬意を抱いている。1999年9月トルコ共和国の大地震への緊急援助隊出動の時、輸送艦「おおすみ」で同行したが一緒の二段ベッドで筆者が目を覚ました時には既に朝の隊員の活動を取材しており、1日中艦内を巡っているようだった。イスタンブールの被災地に入った後も独自ルートで取材を行い特ダネ写真が何点も発表された。最近でも自衛隊のイベントなどに現れているが、隊員からも人気がありサインを求められている姿を見ることがある。世界の歴史を記録する第一人者と言える報道カメラマン、更なる活躍を期待するが安全第一を願う事は言うまでもない。

カレ国連活動支援担当事務次長が岸防衛大臣、吉田陸幕長を表敬
 5月18日、日本が支援国として携わる国連能力構築事業「三角パートナーシッププログラム(TPP)」を担任するアトゥール・カレ国連活動支援担当事務次長が岸信夫防衛大臣を表敬した。カレ氏の公式訪問は6回目。今年は、1992年にカンボジアへ初めてPKO部隊を派遣してから節目の30年。岸大臣は「これまでのPKO活動で培った経験や知見、また日本の強みを活かして引き続き国連平和協力活動分野で積極的に貢献していきたい」と述べた。カレ氏もこれまでの日本の貢献に対して謝意を述べた。
 続いてカレ氏は吉田圭秀陸上幕僚長も表敬。「TPPを中心としたPKOに関する能力構築支援の継続」「司令部要員派遣の継続」「国連本部への幕僚派遣の拡充」「国連工兵マニュアルの改訂等の知的貢献」等について意見交換を行った。また、カレ氏は、陸自の施設部隊が参加したPKO「国連東ティモール支援団(UMMISET)」で当時、副特別代表を務めており「その時に、自衛隊が作った道路や橋は今でも大事に使われている」と語った。

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