防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1050号 (2021年5月1日発行)
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陸上自衛隊部隊実習
<防衛医科大学校>
 4月8日、防衛医科大学校2学年の学生らによる陸上自衛隊部隊実習が化学学校(大宮駐屯地)で行われた。
 午前は医学科と午後は看護科と分けて実施された。まずは、化学科部隊とNBC兵器の概要の座学。「地下鉄サリン事件」時のことにも触れ、「一気に現実味を帯びた」様だった。次いで個人用防護装備の装・脱着訓練を行った。その後、装面した者の顔面を気密に保ち、目や呼吸器からの放射性物質・有毒化学剤・生物剤の侵入を防止するための防護マスクの装・脱面訓練。最後に防護マスクの防護能力を認識することになる「催涙剤体験」を行った。
 催涙剤体験の前は「ドキドキする」と言いながら、真剣な面持ちで防護マスクを装面。少し震える手で何度も装着部分を確認していた。「マスクを外したら絶対に顔を触らないように!」と注意を受けながら、いざ訓練室へ。教官の掛け声で防護マスクを外す。外した途端に目をシバシバさせる者、下を向く者、しかし中には微笑んでいる強者もいた。そのままの状態で、自己紹介をするグループや歌を歌うグループ。声を出すことで、催涙剤を吸ってしまうことを体験した。顔と目を赤くし、ボロボロと涙を流しながら訓練室から出てきた学生は、並んだ洗面器で目を洗い、やっとホッとした表情。
 そんな訓練も吸収してしまう学生たち。将来の幹部自衛官として必要な基礎的事項を練成し、幹部自衛官に必要な資質及び識能を向上させるとともに、その職責の理解に資するための訓練は、まだまだ続く。

航空自衛隊補給本部QCサークル
第1回大会運営奮闘記
 補給本部は3月17日に、QCサークル第1回大会を開催した。これまで、発表会として実施していたものを大会へ拡大した初めての試みとなる。
 大会には、補給本部を始め、3個補給処及び4個支処から24サークルの応募があり、厳正な審査により、選考された10サークルが出場した。
 第3補給処は、記念すべき今大会の準備・運営という大役を担うことになり、コロナ禍における大会成功を目指し、開催要領を「リモート」主体と定め、早い段階から各種検証を重ねてきた。
 各種検証から見えた、最大の懸案は、回線容量の制約により、映像や音声に乱れが生じ、最悪の場合、映像が停止することだった。関係各所からアイデアを募り、対策として、ライブによるサークル発表の代わりに、音声及び自動再生機能を付したパワーポイント資料により発表を行い、質疑応答及び講評をライブで実施する方法に至った。加えて、司会進行係の統制に基づき、会場毎にデータを再生するアイデアも採用し、回線容量圧迫の更なる改善を図った。
 また、出場サークルの紹介を充実させることで、活動を通して成長したメンバーを見える化し、大会を盛り上げることに着意した。
 そのような苦労を経て迎えた大会当日は、開始直後に音声不通となる事象が発生したが、事前の対処訓練の成果を発揮し、速やかに復旧させ、その後の進行に影響を与えるようなトラブルはなく円滑に大会を終了することができた。
 審査にご協力いただいた日本科学技術連盟の須賀尾先生からも、今回の大会運営に対してパワーポイントの音声データ再生の着意に高い評価を得た。
 今年度は、「第5回航空自衛隊QCサークル大会」が計画されており、補給本部は、大会の運営を担当することになっている。
 本大会の運営で得た成果を検証、改善し、第3補給処としても、補給本部をしっかりとバックアップする所存である。
 最後に、気になる大会の結果は、金賞3サークルには、「SK-3」、「QCハニー」及び「品管スターズ」が選出された。
 また、「空士隊員における退職希望者の低減」という難しい課題に取り組んだことを評価された「改善隊2020」が補給本部長賞(特別賞)を受賞し、第3補給処が各賞を独占、大会の円滑な運営とあわせてダブルで嬉しい結果となった。

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