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自衛隊ニュース   1009号 (2019年8月15日発行)
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UNMISS司令部要員が湯浅陸幕長に帰国報告
 7月26日、第10次国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)司令部要員2名が、湯浅悟郎陸上幕僚長に帰国報告を行った。
 帰国報告を行ったのは、昨年6月から派遣されていた安保直之3陸佐と冨永麻美3陸佐。安保3陸佐は施設幕僚として、首都ジュバのトンピン地区で勤務。冨永3陸佐は情報幕僚として、トンピン地区とは3kmほど離れたUNハウス地区で勤務した。今年6月に派遣された第11次要員の佐藤1陸尉(施設幕僚)と高橋1陸尉(情報)に業務を引き継いだ後、7月9日に約1年間の任務を完遂し帰国した。
 陸幕長室で行われた帰国報告には、小野塚陸上幕僚副長、冨樫勇一人事教育部長、末吉洋明運用支援・訓練部長が陪席した。安保3陸佐と冨永3陸佐にはUNMISS司令部要員としての功績を称え、湯浅陸幕長より第3級賞詞が授与された。場所を第1応接室に移しての懇談では南スーダンでの勤務が「非常に充実していた」という2人からは笑みがこぼれていた。湯浅陸幕長は「(UNMISS司令部における自衛官の活動は)国連でも非常に評価が高い。パーフェクトだと言われた。仕事に責任を持ってきっちりとこなす、すばらしい」と労をねぎらった。また「様々な国が集まり平和維持に貢献している現場で、ノウハウやネットワークを作った。自信を持ってほしい」と賛辞を贈った。
 安保3陸佐と冨永3陸佐は陸幕長への報告後、岩屋毅防衛大臣へも帰国報告を行った。

20コ部隊に第2級賞状
優れた功績を収めた業務隊等を表彰
部隊と隊員を支える

 7月24日、陸上幕僚監部において「令和元年度業務隊等に対する陸上幕僚長表彰」が実施され、湯浅悟郎陸上幕僚長より20コの業務隊等に対し第2級賞状が授与された。本表彰は、部隊任務遂行に対する業務隊等の支援能力向上(運用支援基盤の強化)と士気高揚を目的とし、共済組合業務及び福利厚生業務に加えて駐屯地業務全般を評価範囲として顕著な功績を収めた業務隊等を表彰している。
 湯浅陸上幕僚長は受賞部隊の栄誉を讃えるとともに、訓示において「おめでとうと言うより、ありがとうの気持ちだ。自衛官、事務官等、色々な力を合わせ、地道に努力しているおかげで、駐屯地の隊員たちが健やかに勤務できている。これからも引き続き部隊と隊員たちを支えていってほしい」と要望した。

 ※受賞部隊功績の概要は次の通り(カッコ内は部隊長名)。
【東千歳】(古河博彦1陸佐)18YSにおける各種施設等整備支援により方面隊の任務達成に寄与
【旭川】(永冨直由1陸佐)
北鎮記念館を活用し地方協力本部と連携して募集活動に寄与
【白老】(菊池隆1陸佐)
施設警備に係る各種整備により警備体制強化に寄与
【倶知安】(内山田孝2陸佐)アフリカ施設部隊早期展開プロジェクト派遣において家族説明会等の実施により派遣態勢確立に寄与
【多賀城】(浅野尚之2陸佐)子育て講座等の実施により隊員及び隊員家族の生活安定に寄与
【郡山】(實松一臣2陸佐)
演習場周辺地区長等との定期的意見交換により演習場の長期安定使用に寄与
【施設学校】(腰塚浩貴陸将補)環境整備マニュアルの作成・普及により陸自全体の生活・勤務環境を改善
【古河】(熊倉弘典1陸佐)
各部隊長・隊員家族・協力団体三者の関係強化により家族支援態勢強化に寄与
【相馬原】(山内克己1陸佐)緊急登庁支援に伴う家族支援ツールの導入・普及により方面全体の即応態勢向上に寄与
【新町】(荒田和彦2陸佐)
各種支援に係る不測事態対処マニュアルの改善によりその実効性向上に寄与
【練馬】(山口芳正1陸佐)
緊急登庁支援に係る訓練の実施・成果の反映によりその実効性向上に寄与
【守山】(酒瀬川友博1陸佐)豚コレラに伴う災害派遣における各種支援により災害派遣部隊の任務達成に寄与
【大津】(西田誠2陸佐)
各種施設整備により方面隊の教育環境充実に寄与
【海田市】(清水和人1陸佐)平成30年7月豪雨災害における各種支援により災害派遣部隊の任務達成に寄与
【山口】(金田良和2陸佐)平成30年7月豪雨災害における各種支援により災害派遣部隊の任務達成に寄与
【善通寺】(田中義浩1陸佐)平成30年7月豪雨災害における各種支援により災害派遣部隊の任務達成に寄与
【別府】(山崎真一2陸佐)
十文字原演習場の各種訓練施設整備により方面隊の訓練環境向上に寄与
【湯布院】(加藤晴世2陸佐)日出生台演習場管理会議の月例化により連絡・調整態勢強化に寄与
【那覇】(山口敦史1陸佐)
宮古島駐屯地・支部新編準備業務を担任し、体制移行進展に寄与
【与那国】(南平勇将2陸佐)ヘリ降着適地の設定・整備等により部隊活動等に係る基盤の維持・強化に寄与


自衛隊高級課程合同卒業式
インドの留学生を含む41名が卒業
 7月31日、令和になって初めて、目黒地区に所在する統合幕僚学校、陸上自衛隊教育訓練研究本部、海上自衛隊幹部学校、航空自衛隊幹部学校は、合同で自衛隊高級課程卒業式を実施した。
 式は増子豊統合幕僚副長(統幕長代理)、湯浅悟郎陸上幕僚長、山村浩海上幕僚長、荒木文博航空幕僚副長(空幕長代理)が陪席、職員や学生家族、ホストファミリー等約100名が列席して盛大に執り行われた。
 第26期となる統合高級課程を卒業したのは、陸自16名、海自15名、空自9名、インドからの留学生1名の全41名。昨年8月に各幹部学校等に入校後、合同統合教育(約6週間)、幹部高級課程(約20週間)を経て、統幕学校で第26期統合高級課程として自衛隊の統合運用に関する広範囲な知識及び技能を総合的に修得した(約22週間)。
 学生長の岩政1海佐が修了の申告を行った後、清田安志統合幕僚学校長から学生一人ひとりに卒業証書が授与された。
 執行者を代表して清田統合幕僚学校長が「諸官は、各幕僚監部、各部隊等の枢要な配置に補職され、新たな防衛大綱に示された『多次元統合防衛力』の構築とその運用に携わることになるが、卒業後の各配置において本課程で学んだ知識、技能をさらに発展させてもらいたい」と式辞を述べた。
 増子統幕副長が代読した統幕長訓辞は「真に戦える自衛隊を目指し、それぞれの使命を完遂せよ」「既成概念にとらわれることなく、全身全霊を持って変革を断行せよ」の2点を要望した。後者においては「諸官は本課程で培った論理的思考をもって、『真に戦える自衛隊』であり続けるためにはいかにあるべきかを考え、既成概念にとらわれることなく時代に応じて変化することを恐れず、全身全霊を持って変革を断行せよ」と述べた。

土浦市と協定締結
<霞ヶ浦駐屯地>
 令和元年7月29日、陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地(司令・権藤三千蔵陸将)と土浦市(中川清市長)は、自衛隊が設置する子どもの一時預かり施設の運営等に関する協定を締結した。
 この協定は、大規模災害時における自衛隊の災害派遣等の際に霞ヶ浦駐屯地内に設置する隊員の子どもの一時預かり施設の運営等を土浦市が支援するもので、茨城県内では初めてのことである。これにより、当該預かり施設の運営に関して保育士が指導・助言を行うことや公立保育施設等での研修機会の提供などの協力が土浦市から得られることになった。
 協定書への調印後、権藤司令は、「子どもの一時預かり施設の運営は、自衛隊の任務遂行を支える重要かつ効果的な施策であり、土浦市の協力が得られることは、霞ヶ浦駐屯地としても大変大きな意味を持つ」と謝意を表し、中川市長は、「駐屯地における子どもの一時預かり施設の運営が充実し、隊員と御家族の不安感が少しでも軽減され、安心して災害派遣活動に従事できるようになれば幸甚に思う」と述べた。

第14期幹部基礎(看護師)課程最後の期、卒業行事を実施
<陸自幹部候補生学校>
 陸上自衛隊幹部候補生学校(学校長・藤岡史生陸将補=前川原)は、本年6月に入校した第14期幹部基礎(看護師)課程36名の卒業式を7月29日に実施した。式には、陸上幕僚長代理・川口雅久陸幕衛生部長、上部泰秀自衛隊中央病院長、岩谷要教育訓練研究本部長、大久保勉久留米市長を始めとする部内外来賓及び卒業生家族等多数の出席の下、厳粛かつ盛大に執り行われた。
 藤岡学校長が一人一人に卒業証書を手渡した後、式辞において卒業生に対し、「ここにいる同期は生涯の友である。教官達は生涯の師であり、幹部候補生学校は生涯の心のふるさとである。全ての方々に感謝し、陸上自衛隊看護官として大きく飛躍して欲しい」と餞の言葉を贈った。続いて陸幕衛生部長が陸上幕僚長の訓示を代読して、「現場を重視し、たゆまず研鑽せよ」、「使命を自覚せよ」と2点を要望し、看護師たる幹部自衛官として、「強靭な陸上自衛隊の創造」を実現するための一翼を担うことを切に希望し餞とした。
 卒業式に引き続き、記念会食が行われ、その後、卒業生たちは、一連の行事の締め括りとして、来賓、職員、家族の見守る中、駐屯地中央道を堂々と行進して正門を後にした。
 今年度を持って、幹部基礎(看護師)課程最後の期となった卒業生達は、誇り高く、謙虚に、夢と希望を持って、全国各地の病院及び部隊等で活躍することとなる。

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