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自衛隊ニュース   1000号 (2019年4月1日発行)
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第302飛行隊部隊移動記念式典 
F-4からF-35へ
<第7航空団>
 3月2日、茨城県にある百里基地(司令・佐川詳二空将補=兼第7航空団司令)で第302飛行隊部隊移動記念式典が行われた。第302飛行隊(隊長・仲村智成2空佐)はこの後三沢基地へと移転し、現在臨時で三沢にあるF-35A飛行隊が第302飛行隊となる。そしてオジロワシファントムとして慕われたF-4第302飛行隊はF-35A第302飛行隊へと機種更新をすることとなる。第302飛行隊要員は、3月末までに完全移転する。
 式典には歴代第302飛行隊長をはじめ各地から第302飛行隊OBが出席し、多数の来賓と共にずっと我が国の空を守り続けてきたオジロワシファントムに熱い視線を送っていた。式典で佐川司令は「ここ数年は、F-4が減勢期にある中配備機数が減少、所属隊員も大きく削減される中、仲村隊長以下現役隊員の諸官は最後まで持ち場を守り、立派に責務を果たしてくれている。また、7空団の隊員は、今や老兵となったファントムを最後まで運用・維持整備し支援してくれていることにファントムを最後まで運用する戦闘航空団司令として改めて敬意と感謝を申し述べたい」などと送辞を述べた。
 昭和49年10月に千歳の第2航空団で新編されたF-4EJ戦闘機部隊の第302飛行隊、昭和60年11月には、那覇の第83航空隊に改編、そして平成21年3月にF-4発祥の地である百里基地第7航空団で日本の空を守って来た。
 第302飛行隊の後には三沢からF-2戦闘機の第3飛行隊が来る予定。

早大大学院を総代で修了
 3月25日、早稲田大学大学院研修生の福井謙1陸佐が優秀な成績を収めたことにより、総代として大学院学位授与式に参加した。
 同大学大学院への研修事業は、陸上自衛隊を取り巻く環境の変化を踏まえ、幅広い識能を有した人材の育成を目的として平成19年から毎年行われている。国政レベルの政策決定に関する幅広い識能の習得、人的交流および人的ネットワークの構築並びに部外への発信能力と理解の向上が期待される事業だ。過去の研修生はいずれも優秀な成績を収めており、総代は福井1陸佐で3年連続となった。
 10時からの大学院学位授与式は、当日がこけら落しとなった「早稲田アリーナ」で学部卒業式と合同で行われた。福井1陸佐は修了生を代表して紫紺の新制服で登壇。田中愛治・早稲田大学総長から「公共経営修士(専門職)」の学位記を授与されると、約6000名の収容を誇る会場はどよめきが起きた。その後、他の学生と共にこぶしを振り上げ校歌を斉唱した。午後からは研究科学位授与式に参加した。
 福井1陸佐は、昨年4月に大学院政治学研究科公共経営専攻に入学。直前に務めた鹿追駐屯地司令の経験から「陸上自衛隊に対する自治体が持つ印象とその起因」をテーマに修士論文をまとめた。「協力を頂いている自治体にもっと貢献できることはないか」という想いからだ。
 この1年間で、年齢・性別・国籍・目的の違う学友とかけがえのない人間関係を築いた。ゼミでは学生をまとめる役割を担った。大学院生活を振り返り、まず送り出してくれた自衛隊に対する感謝の気持ちを述べた。そして「学術的に問題解決方法を学び、物事を論理的かつ一貫性を持って考える能力を高めることができた。これからは、学んだ知識を隊務全般に活かし、よりよい陸上自衛隊に貢献できるように日々精進したい」と笑顔で抱負を語った。
 福井1陸佐は翌日から陸幕監理部会計課予算班長として、早稲田大学大学院で習得した能力を発揮しながら任務にまい進している。

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