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自衛隊ニュース   990号 (2018年11月1日発行)
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機略縦横(6)
第14旅団最先任上級曹長 木村庄司准陸尉
 上級曹長制度が運用に入り、少しずつ定着し前進しているが、まだまだ鋳薔薇の道でもある。また、我が第14旅団は陸自の魁部隊として、第8師団と共に改編され変化に適応しようとしている。今このふたつの物事に理想はあっても答えはないと思っている。時代の流れ、特質・環境の変化に適応することが、今我々の明確な答えだと考える。しかし変えて良いもの、いけないものはある。本質は何かを理解し、第14旅団長要望事項の「誇りを持ち、心身を鍛え、力を結集せよ」を強く意識するとともに、何のためにどうあるべきかに、自らを含め、微力ながら隊員の育成に貢献できるよう行動する。
 世界最古の国、日本国が日本国であるために、変化に適応できる強い部隊の精進は続く。

平成30年度
感染症患者受入訓練
新型インフルエンザ・エボラ出血熱を想定
<自衛隊中央病院>

 10月18日、自衛隊中央病院(病院長・上部泰秀防衛技官)は「平成30年度感染症患者受入訓練」を実施した。昨年4月に都内で4つ目の第一種感染症指定医療機関に指定されてから2回目の実施となる今回は、「新型インフルエンザ患者受入訓練」とエボラ出血熱疑いを想定した「一類感染症患者受入訓練」を実施。一類感染症患者マニュアルに基づいた院内連絡検証、院内運営変更に関する指揮幕僚活動、診察・検査・看護等を演練した。
 訓練には中央病院から66人が参加、また会議室では東京都、関係省庁、医療機関、保険所等の職員ら約90名が、ライブ中継で訓練状況を視察した。
【新型インフルエンザ患者受入訓練】
 想定では、新型インフルエンザ感染患者が発生との報道があるA国から帰国した発熱患者が、救急外来で来院。受付が患者を救急室へ誘導、診察室(陰圧室)での患者問診・診察・検査、車イスアイソレータでの感染症病床への移動・申送り、病床での処置等を演練した。
【一類感染症患者受入訓練】
 世田谷保健所からの要請で、エボラ出血熱感染疑い患者(アイソレータ収容)の受入れ、ストレッチャーの移し替え、感染症病床への収容・申送り、バイタル・点滴等の処置、ポータブルレントゲン撮影等を演練した。
 訓練では、感染疑い患者と他の患者が接触しない動線、外部への暴露を防止するためのソフトアイソレータ収容による移動、病室の陰圧式二重扉、医療装置の養生等、感染症対策ならではの細心の取組みを見ることができた。また、訓練中に実患者の搬送があったが、整斉と対処できていた。
 事後の意見交換会で演習部隊長・阿部信次郎2陸佐(第1内科)は「概ねスムーズにできた。本番に向けて、詳細な部分も想定した訓練を何度も行うことが重要だ」と総括した。上部病院長は「情報共有の場としても非常に有効だった。今後も救急医療を通した地域医療、感染症対処および災害医療でしっかりと貢献していきたい」と述べた。

【訂正】第989号12面の高等工科学校の記事で誤りがありました。正しくは「創立63周年記念行事」です。お詫びして訂正させて頂きます。


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