防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   978号 (2018年5月1日発行)
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〜中央即応集団〜
魁の風
派遣海賊対処行動支援隊(第9次要員)
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ジブチでの活動への心がまえ
第21普通科連隊 3陸佐 白木 大輝
 派遣海賊対処行動支援隊警衛隊は、ジブチ自衛隊活動拠点において、警備任務や必要な教育訓練などの活動を行っています。私は警衛隊の指揮官として、「任務の完遂」を方針とし、特に「(1)厳正な勤務(2)チームワーク(3)心身の健康」を重視して警衛隊を指揮しています。警衛隊は、活動拠点の警備に万全を期するだけではなく、日本人・自衛隊の代表として、ジブチ国民や駐留各国軍人からの我々の活動に対する理解を深め、信頼関係を築いたり、国外での貴重な体験を通じて隊員が成長できるように、積極的に勤務することにも心がけています。ここジブチ共和国では、毎日真夏のような太陽の日差しが照りつける環境や言語・生活習慣などの風習も、日本とは大きく異なるため、厳しさや難しさを感じる時もありますが、海賊対処行動の任務の重要性を自覚し、日本からの部隊・家族・友人の応援を励みに警衛隊全員が一丸となり、チームワークを発揮して任務の完遂に向けこれからも頑張って参ります。
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ジブチでの活動を通じての所感
東北方面会計隊第383会計隊 2陸曹 福原 正晃
 私は経理業務を担当しています。経理に係わる業務は、物品調達や各種支払、日本からの送金受領など、対外的なものが主体です。文化や言語の違いがあるため、思わぬ時間と労力を必要とすることもありますが、意思疎通ができたときにはお互いに自然と笑顔になります。ジブチの方は極めて明るく友好的であり、初対面でも旧知の仲のように接してくれて、その笑顔に癒されます。
 ジブチ市内において、もっとも驚いたのが交通事情です。目の前をヤギ、ラクダなどの動物が悠然と横切ったりと、日本では見慣れない光景にしばしば出くわします。派遣当初は戸惑いましたが、1か月も経つ頃には受け入れている自分がいました。
 初めての海外派遣のため戸惑うこともありますが、学びの連続で、とても充実した日々を送っています。生活に必要な施設が整った環境での勤務及び日本からの支援に感謝し、帰国するまで気を抜くことなく任務にまい進してまいります。
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初めての海外での任務
第9後方支援連隊 3陸曹 三ヶ田 和樹
 私は業務隊で、需品、衛生及び厚生物品の受領、保管、整備並びに現地における調達に関する業務に従事しています。
 初めての海外の地で、当初は現地の方々や他国の軍隊の方々との会話に悪戦苦闘していましたが、徐々に慣れ、スポーツ交流などでもコミュニケーションをとりつつ、充実した毎日を送っています。
 残りの派遣期間も、拠点にて勤務する隊員に快適な勤務環境を提供できるよう、最後まで需品科精神である「まごころあふれる支援」をモットーに、微力ながら貢献していく所存です。
 また、今回の派遣にあたり、派遣準備期間から家族、職場の上司及び同僚からの協力・支援等、任務に集中できる場を与えて頂いていることに感謝し、帰国後は派遣で培った経験と業務のスキルを生かして恩返しさせて頂きたいと考えています。

福井県フェアin防衛省
全国の自治体で初開催
 4月11日・12日の11時から15時の間、防衛省厚生棟地下1階イベントスペースで全国の自治体で初となる「福井県フェアin防衛省」(主催‥福井県、ふくい南青山291、共催‥防衛省共済組合本省支部)が開催された。
 同フェアは、福井県の魅力のPRと、今年2月に国道8号線で車両約1500台が立ち往生する等大きな被害をもたらした大雪災害における自衛隊の災害派遣活動に対する感謝の意も込められている。
 会場では、焼鯖寿司、大福あんぱん、鯖のへしこ、地酒等福井県産の物品約70品目が販売された。開場から1時間も経たないうちに、焼鯖寿司等人気商品は品切れ状態。目の肥えたお酒好きは真っ先に地酒「黒龍」を確保していた。11日は福井県出身の左藤章元防衛副大臣が来場。「これが美味しいんだよ」と次々と商品を手に取り会計を済ませると笑顔で会場を後にした。
 9月開催予定の福井国体・障害者スポーツ大会のマスコットキャラクター「はぴりゅう」も会場を盛り上げ、「幸福度日本一」といわれる福井県フェアは大盛況のうちに終了した。

『Jキッズガーデン朝霞』入園式
 朝霞駐屯地(駐屯地司令・中野義久陸将補)の「Jキッズガーデン朝霞」で4月7日入園式が行われた。
 同駐屯地は陸上総隊、東部方面総監部をはじめとする様々な部隊が所在している一方、女性自衛官教育隊が所在しており、女性自衛官が多いのが特徴である。その為、自衛官の子弟を対象とした庁内託児所が平成27年度に開設し運営してきたが、今春より入園者の一部を朝霞市の認可を受け、「Jキッズガーデン朝霞」に移行した。
 この日、同園には21名の乳幼児が入園。また、来賓として、部内からは朝霞駐屯地司令及び朝霞駐屯地業務隊長、部外からは朝霞市議会議員4名の出席を得た。
 同園の桑原哲也理事長は保護者や来賓を前に「一歩一歩確実に歩みを進めながら、心と身体の成長を大切に育てていきたい」と述べた。
 また、来賓として出席した朝霞駐屯地司令の中野義久陸将補は、「朝霞駐屯地に勤務する自衛官を含む多くの皆さんのお子さんを、地域の皆さんのご協力を得て、地域を担える子どもとして、朝霞駐屯地・自衛隊としてもしっかりサポートしていきたい」と挨拶した。

働きやすい環境へ
〜男女共同参画推進研修〜
<航空支援集団・飛行点検隊>

 飛行点検隊は、29年度末の3月下旬、航空自衛隊第9航空団(那覇基地)及び陸上自衛隊第15旅団(那覇駐屯地)へ隊准曹士先任本橋准空尉はじめ女性隊員3名を派遣し、男女共同参画推進の現状及び進捗状況などを研修した。
 9空団では、(1)女性が働くことが当たり前という地域性から、保育施設等は充実している (2)育児休暇中の補てんとして任期付自衛官を採用 (3)女性隊員間のコミュニケーションは活発である。参加者は「女性隊員の数が多い。活発にコミュニケーションを取り、相談しやすい環境が整っていて、女性隊員は非常に良い関係であると思った。また、戦闘機部隊の特性から、隊員個々が自覚をもって職務にあたり、あわせて男女共同参画関連制度を利用する有効性をよく理解していると感じた」と感想を述べている。
 15旅団は、(1)男性隊員が多いため、男女共同参画に関する諸制度を利用するハードルはまだ高い (2)呼集時に「1日子供預かり所」を立ち上げ、女性隊員を差出して面倒を見る訓練を実施などしている (3)育児中の女性隊員は他の隊員と同じ業務ができないことを理由に退職が多い。参加者は「男性隊員の制度に対する理解度の低さと、女性隊員の業務と家庭の両立に対する遠慮が制度利用の妨げになっていると思ったが、編単隊部隊長及び一部の女性隊員が制度の周知や状況に即した利用方法を模索していることを強く感じた」と感想を述べている。
 参加した女性隊員たちは、飛行点検隊でも全隊員の意識醸成の観点から、これからも転入者に対しても男女共同参画に対する理解度を高め、仕事と育児のバランスが取れるような教育を実施していく必要がある。また、若年隊員に対しては、自分の業務に対する自覚と各種制度の有効利用について、しっかりと理解させていきたいとしている。


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