防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   944号 (2016年12月1日発行)
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1面 2面 3面 5面(PDF) 9面 10面

HOME's English Class
(防衛ホーム英語教室)
ユー アー カンド
You are conned!
言いくるめられたんだ!

Hi!How are you doing?皆さん、お元気でしょうか。関東地方にも雪が舞いました。あっという間に、真冬になりました。最近は気象衛星のデータによって、天気の変化が正確に予報されるようになりました。天気予報によって、前もって準備ができるのは便利です。天気予報がそれほど正確ではない時代には、経験がものを言いましたが、東京で11月に雪が観測されたのは54年ぶりとなると、多くの人は、経験したことのないことになるので、現代の情報システムに恩恵をあずかっています。今年の冬は、かなり寒くなりそうな予感がします。

さて、今回の表現は、"You are conned!"「言いくるめられたんだ!」です。次期米国大統領に選出されたトランプ氏に一票を投じた人々に対する新聞記事の見出しです。conは、「信用させて人をだます、だまして金を巻き上げる、言いくるめる」といった意味ですから、「言いくるめられた!」のほかに「だまされたんだ」と訳すこともできます。新聞の見出しなら、「あなた達は、だまされたんだ!」がインパクトはあるかもしれません。例によって、選挙戦の「後付け評論」でトランプ氏を評価する評論家、知識人、有名人も多くいますが、不満のある有権者に向かって、彼らの不満を、彼らの言葉で表現する技術は、計算されたものであったというのが記事の内容でした。大統領選挙のやり方ににひとつの革命が起こったのかもしれません。

久しぶりに関東での雪は、新鮮ですが、防寒への装備や準備が万全ではない都会人には、その寒さは身体に堪えます。どうか風邪などを召されませぬように暖かくして、楽しく、陽気にストレスの少ない生活をお過ごしください。それでは、皆さん。See ya!
〈スワタケル〉


「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
  損保ジャパン日本興亜株式会社 図師 隆
  第二の人生、再就職して思うこと
図師氏は平成26年8月、陸上自衛隊第43普通科連隊を3陸佐で定年退官。56歳
 私は平成26年8月14日付で、第8師団第43普通科連隊本部での勤務を最後に定年退職致しました。その際、都城援護センターのご尽力により、同年9月1日付採用で損保ジャパン日本興亜株式会社の賠償主事として就職し、早くも1年半程が経過しました。
 弊社は、平成26年9月に損保ジャパン株式会社と日本興亜会株式会社が合併し新会社として発足しました。まさに、その記念すべき日に私も新たな道を歩き始めることとなったわけです。
 再就職へのきっかけは、退職約1年前の春に訪れました。私は当初、都城援護センターに対し、防災関係への就職を依頼しておりました。しかし、近隣自治体において防災担当者の求人情報はなく、途方に暮れていたところ、損害保険会社関係の仕事の斡旋をいただきました。私はその仕事について全く思いもしておらず、また、知識も乏しく不安でありましたが、「私のできる範囲で何か人の役に立つことができるかもしれない。」と考え、挑戦することにしました。
 現在は、交通事故の初動から案件解決までの一連の業務を担当しており、お客様には安心をお届けし、被害者の方には1日も早く事故前の生活に戻れるよう真心をもって対応しています。
 職場において、業務研修は受講したものの、約款、規定の細部内容の理解不足や業務システムの取り扱い要領への不慣れ、被害者の方への対応要領等数々のストレスはありますが、職場の雰囲気も良く、また、適切な上司の指導や温かい同僚の助言により、日々業務を遂行しているところです。
 これから退職し再就職される皆さんへのアドバイスとしては、就職にあたって、まずは自分が何をしたいのかよく考えておくことだと思います。資格の取得もその一つです。そして、就職後は、職場(会社)の方針や環境に1日も早く慣れ、「何をすれば会社の役に立つのか。」を考え、自分のできることに最大限努力することが大切だと思います。最後に、今後再就職される皆さんの活躍を期待しています。

スポーツよもやま話
根岸直樹
「雪に耐えて梅花麗わし」
黒田 博樹(プロ野球・広島)
最後に流した大投手の涙

 「もう当分、泣かなくてすむなあ」。引退した広島の黒田博樹投手(41)が、誰言うとなく呟くのを聞いた。あれほどの男が、引退を決めてから何回涙したことか。悔し涙ではなかった。「嬉しくて、どういったらいいのか、とっさに言葉が出なかった」のだそうだ。
 「あなたとも随分、いろいろなことを言い合ったなあ。けど、ここまで20年、お互いによく頑張ってこられたと思う。あなたはこれからも、スポーツ記者として頑張り続ける。オレは来年から、どうして生きていけばいいのか。まだ、考えがまとまっていないが、もう目が覚めたとき、肘、肩、腰の痛みを気にしないですむことだけは間違いない。開放感というのか、とにかく清々しい気持ちで朝が迎えられるのが嬉しいね」。
 97年、ドラフト2位指名で広島に入団した。その年の4月25日、いきなり巨人戦で完投勝利。期待は高まったが以後、4年間は鳴かず飛ばず。それでも5年目からは2桁勝利でエース級投手として活躍した。07年まで広島で投げ、08年からFA権を使って大リーグのドジャース(後ヤンキース)で7年間、頑張った。

「男気」を見せた広島復帰

 広島に戻ったのは15年。メジャーで年俸20億円といわれた契約の、わずか3分の1の年俸での復帰。「オレの今があるのは、広島のおかげ。ゼニ・カネの問題と違う」と「男気」を見せて注目された。そして2年続けて2桁勝利。日米通算203勝(182敗)の成績で、広島を25年ぶりのセ・リーグVに導き、ユニフォームを脱いだ。
 シーズン終了の翌日、広島土砂災害地を訪れ、多額(金額非公表)の義援金を送ったりもした。被災者の間から「黒田投手を広島市長に」といった声が上がったのもその時のことだった。
 大阪・上宮高では、3番手として走るだけの練習の日々が続き、一時は「本気で野球をやめようと思った」ほどの投手が、専大経由でプロのユニフォームを着ての努力。その努力が実っての20年。「世界一のカープファンの前でユニフォームが脱げて良かった。最高の引き際でした」という黒田。
 最後の広島球場での背番号にちなんだ15回もの胴上げで「涙を出し切ってしまった」と話した後、ひとりマウンドに歩み寄り、ひざまづいて何かを祈った姿が、まぶたの裏に残っている。「最後の最後まで、野球の神様はいるんだ、と信じてやってきた。20年のお礼を言わせてもらいました」と話した男が今後どんな道を歩んでいくことか。もちろん、野球から離れることはできないだろう。コーチ、監督への道を歩一歩、進んでいくはず。ファンは、黒田博樹投手がユニフォーム姿でグラウンドに戻ってきてくれる日を、首を長くして待っている。
 「雪に耐えて、梅花麗わし」-西郷隆盛の漢詩の一節。これが黒田の座右の銘だ。


防衛ホーム 俳句コーナー
お互ひに職あるを祝ぎふぐと汁   辰巳 一郎
息白く托鉢僧の列の過ぐ      渡辺 成典
鳥獣を駆け巡らせて山眠る     山口 生石
買初は心ときめき古本屋      越後 小吹
看板を外し門松立ててをり     川端 初枝
はやばやと仲見世裏の松飾     早坂 洋子
老どちの童謡唄ふ年忘れ      久保 英美
冬空へ飛び出しジェットコースター 斎藤 一向
今年又聞ける幸せ除夜の鐘     米田ふさゑ
毛糸編む話途切るることのなく   尾野千惠子
卵塔に一輪づつの冬の菊      畠中 草史
冬ざれや降りる人なき駅灯り    小川 淑子
島訛り飛び交ふ朝の年の市     高木 智念
意を決し水飛沫上げ鴨の翔つ    石川千枝子
古着屋の義士装束も十二月     中村 かよ
墨堤の桜紅葉の散り急ぐ      岡野アイコ
日を浴びて浮寝貪る鴨の陣     佐藤 邦子
選 者 吟
煤逃げのごとデパートをうろうろす 成川 雅夫

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