防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   943号 (2016年11月15日発行)
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創隊56周年記念行事
〈中部方面隊〉
 東海・北陸・近畿・中国・四国地区、2府19県の防衛警備を担任する中部方面隊(総監・鈴木純治陸将)は、10月9日、伊丹駐屯地において中部方面隊創隊56周年記念行事を挙行した。記念日当日は、朝まで降っていた雨も上がり、過去最高となる約2万人の来場者で賑った。
 記念式典は、衆参国会議員、各自治体の首長、各府県防衛協会、協力諸団体等多数の来賓を招いて行われた。式辞において、総監は「如何なる任務をも完遂し得る強靭な中部方面隊の育成に、引き続き全身全霊を尽くす所存」と決意を述べた。
 引き続き行われた観閲行進では、府県旗紹介と中部方面警務隊の行進に引き続き、観閲部隊指揮官(第三師団副師団長・大内田憲治陸将補)を先頭に、人員約900名、車両約150両、航空機8機が堂々たる行進を行い、中方隷下部隊がその威容を示した。
 また、訓練展示においては、隊員約180名、74式戦車、野戦砲のFH-70等が参加し、諸職種部隊が総合戦闘力を発揮して、敵部隊を制圧する様相を展示し、自衛隊の主たる任務である国の防衛に係る平素の訓練の一端を紹介した。
 このほか、戦車及び高機動車等の体験試乗、装備品展示、音楽・太鼓演奏、子供広場等多数のイベントを行った。
 これに先立ち、前日の10月8日には、中部方面隊に対する功労に感謝して、協力団体及び御協力いただいた方々に、感謝状を贈呈した。

第9師団54周年、青森駐屯地65周年
 第9師団(師団長・納冨中陸将)は、10月15日・16日の2日間、青森市内及び青森駐屯地において「第9師団創立54周年及び青森駐屯地創立65周年記念行事」を挙行した。
 15日の行事では、青森市内の各会場において、パレード、装備品展示等を実施し、翌日は、青森駐屯地において、感謝状贈呈式、記念式典、訓練展示等各種イベントを実施した。
 初日のパレードは、今回で5回目となり、徒歩行進の隊員約350名、車両約50両、航空機9機が参加。第9音楽隊の行進に続き、レンジャー部隊、第5普通科連隊及び第39普通科連隊の堂々とした徒歩行進の後、車両部隊が重量感ある行進を披露。続く飛行部隊では第9飛行隊、第2対戦車ヘリコプター隊の航空機五機の見事な編隊の後、海上自衛隊航空機及び今年初参加となる航空自衛隊F-2戦闘機がパレード会場上空を飛行し、来場者から盛大な拍手を受けた。
 新中央埠頭の会場では航空機による展示飛行を披露する他、装備品展示会場では、第9師団の装備をはじめ第4地対艦ミサイル連隊の地対空誘導弾、第5高射特科群の改良ホーク、航空自衛隊からペトリオットの装備品展示と、海上自衛隊の艦艇一般公開、また今回消防車両等関係部外機関からの展示も行われ会場内は来場者の笑顔と歓声に包まれた。
 青い海公園では第9音楽隊による音楽演奏が披露され、訪れた観客は手拍子をし演奏を楽しんでいた。
 2日目は、行事開始に先立ち、第9師団及び青森駐屯地の活動に対しご尽力された方々に、感謝状の贈呈式を行い、その後記念式典、訓練展示を実施した。
 式典では、師団長が、「我々が最後の砦であることに思いを致し、この良き日に、ご臨席の皆様の前でプロとしてさらに精進していくことをお約束しようではないか」と式辞を述べた。その後、三村青森県知事を始めとする来賓から祝辞を賜り、第9師団に対する感謝と、平和と安全のため活躍されるようにとの激励の言葉が述べられた。
 訓練展示では、各部隊が密接に連携し総合戦闘力を発揮した攻撃の場面を披露し、ヘリからのリぺリング降下、特科の空包射撃等、目の前で繰り広げられる大迫力の訓練展示に驚きと歓声があがった。引き続き行われた祝賀会食では、ご来賓、各協力団体会長、歴代師団長等による鏡割りが行われた。その他、駐屯地各会場において、戦車試乗、音楽演奏、ふれあいコーナー等のイベントを実施し、特に戦車試乗は500名以上が試乗して大好評であった。
 秋晴れの天候の下、2日間実施した本記念行事は、延べ9,200名(15日‥延べ約5,200名、16日‥約4,000名)の来場者に対し国土防衛・災害派遣・国際平和協力活動等あらゆる任務に即応する第9師団及び青森駐屯地の真姿を示し、一層の理解の促進と信頼強化を図り、記念行事を終了した。

第3師団発足20,000日
〜地域と共に歩んだ歴史〜
 第3師団(師団長・角南良児陸将=千僧)は、昭和37年1月18日、第3管区隊を母体として改編され、政経中枢都市を含む、近畿2府4県の防衛・警備等を担当する第3師団として発足し、平成28年10月21日をもって20,000日を迎えた。
 この間、昭和38年の北陸・山陰地方の除雪支援を皮切りに、平成7年の阪神・淡路大震災、平成16年の新潟県中越沖地震、平成23年の東日本大規模震災、福島原子力発電所における原子力災害及び台風12号被害、平成28年の熊本県地震等における災害派遣や、各府県、自治体との合同防災訓練、各種部外行事への参加等、地域と連携し、多種多様な任務を遂行してきた。
 「近畿2府4県の平和と安全を担う第3師団」として、今後も更に地域との連携を深め、「所命必遂」あらゆる事態に即応し、任務を完遂し得る師団として日々精進していく。

北陸三県殉職隊員追悼式
〈金沢駐屯地〉
 10月4日、陸上自衛隊金沢駐屯地(司令・加々尾哲郎1陸佐)は、殉職隊員御遺族7家族7名をはじめ多数の御来賓の参列を得て、平成28年度北陸三県殉職隊員追悼式を行なった。
 らっぱ隊(らっぱ隊長 ・第4中隊 鍛冶3陸曹)による「追悼の譜」吹奏のなか、儀仗隊(儀仗隊長・本部管理中隊 朝鵜2陸尉)の儀仗、参列者の拝礼・黙祷により追悼式が開始された。
 追悼の辞で加々尾司令は「国家防衛という崇高な使命のもと、任務遂行中に不慮の事故に遭われ、志し半ばにして殉職された41柱の御霊に対し謹んで哀悼の意を捧げる」と述べた。御来賓を代表して、金沢市長代理・相川一郎総務局長から追悼の言葉を賜った。
 引き続き、御遺族、参列者から献花が捧げられ、儀仗隊が弔銃を空に向け放ち、らっぱ吹奏のなか、全員で拝礼・黙祷をおこない、殉職隊員41柱に対し追悼の祈りを捧げ、式は厳粛なうちに終了した。
 昭和46年当時、富山・鯖江駐屯地及び小松基地に慰霊碑がなかったため、昭和28年以降に殉職された北陸三県出身陸・海・空自衛隊殉職者の御霊41柱を昭和48年から金沢駐屯地の慰霊碑に合祀している。

創立66周年記念行事
〈福知山駐屯地〉
 福知山駐屯地(司令・飯島達也1陸佐)10月2日、駐屯地を一般開放して、福知山駐屯地創立66周年記念行事を開催した。
 当日は天候にも恵まれ多くの来場者で賑わった。
 福知山訓練場で開かれた観閲式は、国会議員のほか多数の来賓、観客が見守る中、第3音楽隊演奏による観閲行進、連隊優技者で構成するラッパドリルや太鼓演舞、格闘展示が行われ、観客を魅了した。訓練展示では、敵部隊を撃破する一連の行動を展示した。特に普通科隊員を主体とした展示では、射撃と運動により相互支援しつつ敵に緊迫、各支援射撃のもと障害処理を行い突撃する場面が展示された。また、155mm榴弾砲や戦車の空砲の迫力ある訓練展示では、その轟音と隊員の真摯な姿は、多くの来場者を圧倒した。
 また駐屯地内おいては、野外音楽演奏、子供広場などのアトラクションや、いろいろな催し物を行った。
 行事を見に来ていた子供達からは、「とても楽しかった。来年もまた遊びに来たい」との言葉が聞かれた。
 前日には同市内広小路通りにて市中パレードを行い、多くの市民の方々が見学に訪れ、パレード終了後には近傍にある御霊公園にて音楽小隊による音楽演奏を行う他パレード参加車両の偵察用オートバイ、軽装甲機動車及び装輪装甲車の前で記念撮影に長い列が出来た。
 福知山駐屯地は、これからも「地域に信頼される駐屯地を目指す」としている。

雪月花
 今では、日本一の小さなお祭りになったかもしれないが筆者の故郷では毎年11月3日が秋の収穫祭・秋祭りである。今年も10人足らずの子供で小さな「こども神輿」が集落を回った。昔は大きな神輿が上組と下組から繰り出して賑やかだったと思うのも愚痴になってしまう。仕事優先の時は無理だったがここ10年くらいは筆者もこのお祭りに帰っている。久しぶりに顔を合わせる人との方言丸出しのお喋りが楽しい。御祈祷の済んだ後は祝い餅を投げて直会になる、お酒が入ると一段と賑やかだ。昔の大人も酒の席でこんな真面目なことを話題にしていたのだろうか。「TPPが決まると外国から安いコメが入って来るんでウチらみたいな百姓では干上がってしまう」「カルフォルニアのコメ農場を見学したがスケールが違う、自由化になったらひとたまりもない」「今でも専業農家ではないんだからもっと他からの収入を図らないといけない」「ウチのコメは味がよく評判がいいから消費者に直売しよう」。山間の小規模農家も国の政策が気がかりだ。大都会の居酒屋でも話題になっているのではないかと思われるが農水大臣の「冗談発言」はここが選挙区だけに関心は高い。「大臣の顔がテレビに出るだけで恥ずかしくなる、わしらが同じように見られるのはたまらん。早う辞めた方がいい、彼に投票したんだよ。」「あまり名前の売れていないあの人が毎日のようにテレビや新聞に出て有名になったんだから構わん、これを機に一回り大きな政治家になってもらいたい。」地元とは厳しいものであるがありがたいものでもある。(所谷)

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