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自衛隊ニュース   878号 (2014年3月1日発行)
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大雪で各地に災害派遣
 平成26年2月、広い地域で2週続けて大雪が降り、各地で孤立した集落や車両の列が出来た。2週目の降雪後の2月15日に、山梨県・群馬県・東京都・埼玉県・福島県・長野県の各知事が、16日には静岡県及び宮城県知事が防衛省・自衛隊に人命救助等の災害派遣要請を出した。自衛隊は即時、災害派遣活動を開始した。21日現在でも、山梨県・群馬県・東京都・埼玉県で除雪や糧食・薬・他の空輸等の災害派遣活動を行っている。
 
防衛省・自衛隊の対応
(2月21日現在)
派遣部隊
人  員:延べ約4,110名
車  両:延べ約800両
航空機:延べ110機
活動実績
救助者数:累計73名
患者空輸:3名
物資輸送:累計約39.3t
除雪距離:累計約274q

「指揮官の直接の補佐官」 最先任上級曹長
陸上自衛隊 方面隊等最先任上級曹長会同
 陸上自衛隊は2月19日20日、方面隊等最先任上級曹長会同を市ヶ谷の防衛省で行った。全国の陸上自衛隊から約80名の最先任上級曹長等が集まり意志の疎通を図るとともに情報交換をした。また、人計課や教訓課、衛生学校等からもそれぞれ説明があり部隊で反映すべくメモを取りながら聞いていた。
 岩田清文陸幕長の訓話もあり、始めは「陸幕長の声を聞く」緊張感が漂っていたが、次第に陸幕長の話に引き込まれていく空気を感じた。訓話で「昔から指揮系統と幕僚系統の2本柱で部隊を統率してきたが、指揮官の考えを一隊員まで徹底することは困難。その悩みを解決するため第3の柱、3本目の系統として指揮官の考えの上意下達と隊員の意見の下意上達という指揮官を直接補佐する重要な役割を担ってほしい」「誇りと謙虚さを」「時間があれば現場に行って欲しい」「親分の一の子分という地位を理解して欲しい」などと自分の経験を織り交ぜながら話をした。「これまで最先任をさせて頂いていますが少しは陸上自衛隊のためになっているでしょうか」の質問に「なっている。極めてなっている」と即答した時には、下を向いていた隊員たちの背筋がピンと伸びた。
 今回の方面隊等最先任上級曹長会同を開催した陸上自衛隊最先任上級曹長の鈴木喜晃准尉は「曹士に厳しく優しく声をかけよう」と結んだ。

創設11年を迎えた先任伍長制度
海上自衛隊先任伍長会報開催
 2月13日14日、平成25年度海上自衛隊先任伍長会報が防衛省内で開催された。先任伍長制度は今年で創設11年を迎えた。この日のために全国の海自部隊から訪れた先任伍長等は約60名。
 先任伍長会報は海上自衛隊先任伍長 宮前稔明海曹長の「平成25年度海上自衛隊先任伍長会報開催に当たり先任伍長として、隊員、各部隊に何ができるのか、何が必要なのかを今一度考え、多くの意見を交換し有意義な会にしたい」との挨拶から始まった。
 2日間で「日米最先任下士官会議」「服務事故」「先任伍長制度」「海上自衛隊広報事業の現状」「人事制度」「教育体系の最適化」「班長手帳」等について議論をした。自分の部隊やその隊員を本当に大切にしていると思わされる発言も多く、各先任伍長の業務内容が多岐に渡っていることを改めて認識させられた。
 初日には、鮒田英一海幕副長の講話もあり「組織における危機管理と先任伍長に求められる役割」などの話に皆真剣に聞き入っていた。また、2日目には部外講師として落語家の桂才賀氏の講話があり噺家ならではの小気味よい講話を聴講して「定年後は落語に弟子入りしようか?」と話す者もいて大好評。最後は市ヶ谷記念館研修。「行きたいと思っていたがなかなか行く機会がなくて行けて嬉しい」「帰ったら皆に話を聞かせなくては」などとこちらも大好評だった。
 「おー久しぶり!」と再開を喜ぶ姿、個々に活発な情報交換を行う人…。先任伍長会報はとても有意義で必要な会報と言えよう。

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