防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年9月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
八百長事件乗り越えて頑張れ蒼国来
関係者、ファンの激励に「毎回、涙の出る思い」

 秋風の中で9月15日、東京・両国国技館に大相撲が帰ってくる。名古屋場所後、各力士は全国各地に飛んで、両国場所に備え猛げいこの巡業を続けてきたが、これも8月下旬で終え、各部屋に帰って最後の総仕上げだ。若手はその間に相撲教習所に通い続けているが、行く先々で思いがけない風景に出くわしたのが、幕内・蒼国来に対するファンの熱烈な歓迎ぶりだった。
 蒼国来—中国・内モンゴル自治区出身の力士(29)だが、何よりも話題を集めたのが平成23年、角界をゆるがしたあの八百長事件。日本相撲協会から事件関与を認定され、引退勧告を受けた。しかし、当人は八百長を否認して協会と全面対決。25年3月、東京地裁で勝訴し、先の3月場所から土俵に復帰、前頭15枚目で6勝9敗の成績を残した。
 「オレは誰が何といおうと、やってないものはやってないといい続けてきた。それが認められたのは親方はじめ関係者、ファンのおかげ。これからは、その応援のお礼をしなくてはいけない。これまでの関係者、ファンの激励には毎回、涙の出る思いで頑張ってきた。東京場所では絶対に勝ち越して、恩返しをしなくちゃいけないんです」
 名古屋での2年半ぶりの土俵は「何から何まで初めての経験みたい」だったが、日毎にリズムを取り返し、いまはけいこも毎日の生活にも「ほとんど支障はない」。師匠・荒汐親方(元小結・大豊)も「ここまで戻ってくればもう大丈夫だ。それにしてもファンの応援のすごさには驚いたよ。体にさわったり、握手攻めにあったり…。感謝感激だね。蒼国来には"このご恩は生涯忘れてはならない"とよく言い聞かせてある。両国場所が見ものです」と話している。
 蒼国来は、中国ではレスリングで活躍していた。それを、平成15年に訪中した荒汐親方にスカウトされ、相撲の世界に。その年の秋初土俵、同年九州で序の口優勝、19年夏三段目優勝、22年初場所新十両入り。同年秋、中国人力士では初の新入幕、最上位は東前頭13枚目。得意技は右四つ、寄り、投げ。186センチ、137センチだったが「けいこしなかったり、心労が重なって10キロくらいヤセた」そうだ。
 いまでも蒼国来の携帯電話には「1日30通くらいの激励メールが届いている」そうだ。「けいこが済んでから、そのメールを念入りに繰り返し読むのが日課。日本のファンはみんないい人ばかり」という蒼国来。裁判中、ずっと弁護し続けてくれた弁護団チームから「化粧まわしが贈られた」そうだ。
 「秋場所は絶対に勝ち越して、胸を張って街を歩きたい。土俵の神様に"これからもよろしくお願いします"と頭を下げます。北の湖理事長からも"とにかく頑張れ"と激励されて心が震えました」。両国の土俵に戻る蒼国来。横綱・白鵬の強さは、ゆらぐべくもない。稀勢の里の横綱挑戦も、いよいよ佳境に。しかし「神に願って大暴れ」を誓う蒼国来の両国場所、楽しみがもうひとつ増えた。


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I don't feel like doing anything in this heat!
アイ ドウント フィール ライク ドゥイング エニシング イン ジス ヒート
この暑さじゃ、やる気ゼロだね!

 Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。残暑お見舞い申し上げます。暑い日が続いています。今年は本当に暑い夏ですね。熱中症で救急車のお世話になる人も珍しくありません。のどが渇いたと感じる前に水分補給ですね。季節は一日一日変化していきます。あと少しすれば、「寒いね」とブツブツ言っているかもしれません(笑)。

 さて、今回の表現は、"I don't feel like doing anything in this heat!"「この暑さじゃ、やる気ゼロだね」です。I don't feel like
〜ingは、〜する気がない、やる気ゼロということです。〜にはもちろん動詞がはいります。doing anythingは、「なにもしない」という英語特有の言い方です。in this heatは、「この暑さの状況では」という意味になります。直訳すると、「この暑さの中では、何にもする気にはなれない」です。そんな時こそ、何かやってみようかな!と考えるとエネルギーが湧いてきます。脳は考えることを実行しようとします。やる気とちょっとした考え方で生活は変化していきます。

 これからさらに暑さが続くか、急に涼しくなるかは、わかりませんが、秋口にかけて夏の疲れがでてきます。体をゆっくり休めて、体調を整えたいものです。陽気でストレスの少ない生活を楽しんでください。それでは、皆さん。See ya!〈スワタケル〉


防衛ホーム 俳句コーナー
長き夜の漁り火を見ず星を見ず    大谷弥栄
味噌蔵の火伏せの水に水馬    並木桂子
秋日傘差して母似と言はれけり    堀内ミサ子
御輿舁く声遠ざかり路地暮るる    安田清子
走り根に躓きながら蟹這へる    山内瑞江
太鼓橋茶室へ渡し昼の虫    脇田登志子
新盆の床に遺愛の琴二面    本吉のぼる
緋床几に蚊遣香たき朝の巫女    堀川利枝
法衣脱ぎ僧の繕ふ瓢棚    氷川杜夫
病む我に遠き古里秋彼岸    加川師亨
雨上がり秋の虹立つ滑走路    梅田清風
白壁に干柿揺るる城下町    佐藤英洋
ドア開くや虫の音繁き古都の駅    宮崎 薫
コスモスのやさしく揺るる美人の湯    渡辺ちえ子
写経の間外に目やれば曼珠沙華    大室 猛
古里の高嶺を掠め盆の月    岩田芳秀
校庭を蜻蛉群なす文化祭    村上智樹
   選 者 吟
一斉に神饌田へ蝗逃げ込みぬ    成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)

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