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自衛隊ニュース   2013年3月1日号
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搭乗1万時間を達成
ジブチ派遣中の迫海曹長がP―3Cで

 派行空12次要員の迫丈治(さこ・じょうじ)海曹長は今年2月13日、ジブチでのアデン湾監視飛行において、P―3C搭乗1万時間を達成した。
 迫曹長は昭和60年12月、機上対潜音響員としてのウイングマークを取得し、昭和61年3月からP―3Cへの搭乗を開始。以来27年間にわたり主に第1航空隊(鹿屋)および第5航空隊(那覇)で勤務し、この度ジブチでの任務飛行中に本記録を達成した。
 達成当日、ジブチ国際空港に隣接する自衛隊活動拠点のエプロンにおいて、迫曹長は派行空司令に対して1万搭乗時間達成を報告した後、派行空隊員に迎えられた。ジブチにおいて水は貴重であることから、達成セレモニーでの祝福の「水かけ」は自粛されたが、12次要員として派遣されている長男の迫晋之介(さこ・しんのすけ)海士長から花束が贈呈されるとともに、陸上自衛官からのサプライズ演出で高々と担ぎ上げられ、人文字で本記念である10000を描き、周囲を感動させた。
 迫曹長は「P―3Cの搭乗1万時間をジブチの地で迎え、感慨深いものがある。これからも日本の防衛に貢献できるよう、日々精進する」と決意を新たにし、長男の晋之介士長は父に対して「P―3C、1万搭乗時間達成おめでとう。私は父の背中を見て育ち、入隊を決めました。そんな父とここジブチで共に勤務していることを大変うれしく思います。これからも身体に気を付け、母と仲良くしてもらい、家族で良い思い出をいっぱい作りたい」と述べた。
 この日、ジブチは2月にして気温34度、西に傾く夕日の輝きが2人のシルエットを熱く際立たせていた。


中学同窓生がジブチで"統合"
派行空の陸自と海自の隊員

 派行空隊員は今年2月、11次要員から任務を引き継ぎ、総員が12次要員となった。
 引き継ぎの歓迎会の際、ふとしたことから同じ12次要員である業務隊輸送幹部の秋吉高行2陸尉と庶務班員の矢部祐真海士長が同郷人であることが分かり、派行空内で話題となった。
 秋吉2陸尉は37歳、矢部海士長は25歳で、ともに熊本市出身。実家は直線距離で800メートルも離れておらず、同じ中学校を卒業した。郷里では矢部海士長が入隊前にアルバイトで働いていた床屋に秋吉2陸尉が行ったこともあり、その時のことをお互いに思い出し、再会により2人の距離は大いに縮まった。
 ここジブチにおいて、秋吉2陸尉は車両操縦資格付与検定官も担当しており、派行空隊員の車両操縦の指導および見極めを実施している。一方、矢部海士長は業務の遂行において車両を操縦する必要があり、2人は車両操縦における師弟関係にある。
 ジブチにおける車の走行は右車線、車は左ハンドルと日本とは違う環境のため、安全運転には、事前の講習が大切である。
 本日も秋吉2陸尉は、矢部海士長の車両操縦指導にあたり檄を飛ばす「減速のタイミングが遅い」「ギアチェンジは円滑に」――この厳しさには絶対に事故を起こさないでもらいたいという強い願望が込められており、同郷の先輩の愛情表現でもある。
 派行空は陸自と海自の隊員がともに支えあって統合の任務を遂行しており、2人の師弟関係はジブチだけにととまらず、永遠のものとなりそうである。


海賊対処指揮官に1級賞詞
13次水上部隊の丸澤伸二1海佐が受賞

 小野寺五典防衛大臣は2月20日、岩楓ホ統合幕僚長らの立ち会いのもと、派遣海賊対処行動水上部隊指揮官の丸澤伸二1海佐(第2護衛隊司令)に第1級賞詞を授与した。
 丸澤1海佐は同13次隊指揮官として昨年8月31日から2月11日まで任務にあたった。13次隊の任務実績は、ソマリア沖・アデン湾において護衛29回、護衛隻数117隻、総護衛距離は約1万5910マイル(約2万9465キロ)。
 同隊の派遣人員は司令部約30名、護衛艦「ゆうぎり」約190名、護衛艦「まきなみ」約180名の計400名。海上保安官8名が同乗した。


ハイチ派遣隊員を出迎え
真冬の雨の中、三軒屋駐に16名戻る

 三軒屋駐屯地(司令・田中良典2陸佐)は昨年末、ハイチ国際平和協力業務を終え帰国した隊員16名の出迎えを行った。
 派遣隊員らは守山での帰国歓迎式典に参加した後、駐屯地に午後8時に到着。雨の降る中だったが、隊員たちの顔を一目見ようと、駐屯地所在隊員のほか、派遣隊員家族、駐屯地協力会員、地元町内会員などが多数集まった。
 厳しい勤務を終えた派遣隊員たちは、帰国の喜びを改めて実感するとともに、家族や同僚たちの温かさを再認識した様子だった。


国際平和協力の「中級課程」実施
統合幕僚学校

 統合幕僚学校(学校長・石野次男空将)の国際平和協力センターは2月25日から3月19日まで、第1期「国際平和協力中級課程」を実施する。
 陸海空自の2佐、3佐の幹部自衛官10名を対象として、国際平和協力活動などの職務に従事する中級幕僚として必要な知識および技能を修得させることが目的。
 主要教育事項は@国際平和協力活動など一般A国際平和協力活動などにおける自衛隊の運用B国際平和協力活動などの運用原則C想定に基づく演習。
 3月17日に「想定に基づく演習」を報道公開する。内容は「演習のシナリオを通じての国連の司令部幕僚として必要な事項の教育」。


海外から便り
南スーダン
業務を通じセンス磨く
第9特科連隊(岩手) 3陸佐 吉田 智

 私の初の海外派遣任務も早いもので間もなく2ヵ月が経過しようとしている。意外と何事もなく過ごせるかと思っていたが「腹下し」という現地の洗礼が、わずか4日目で容赦なく私を襲い、その後も2週間程度は下痢や喉の痛みなどに悩まされ非常に辛い思いをした。最近の私の最大の強敵は、季節の変化とも感じられるほど突然勢いを増してきた暑さである。雪が大変恋しい。
 さて、私は南スーダン現地支援調整所で情報担当として勤務しているが、これまで情報畑での勤務経験はなく、日々「政策判断、情勢判断に資する情報とは何か」と悩み、また情報に対する嗅覚や、得られた情報の断片をつなぎ合わせて解を得るようなセンスの乏しさを痛感している。これらは一朝一夕で身につくものではなく、努力の日々である。しかしながら、南スーダンという地で情報担当として勤務することで、これまで日々見過ごしていた日本の情勢さえも新たな視点で見られるようになった。日本人の知らない事態が世界中で起きていることをこちらに来て強く感じている。約2ヵ月の勤務を経て、日々の断片的な情報をつなぎ合わせて何らかの解を見出した時、拙い分析でも何らかの傾向や方向性を見出すことができた時に喜びを感じるようになった。
 この「情報」という任務を与えられた当初は戸惑いもあったが、今ではいい経験をさせてもらえていると感じている。今後も業務を通じて嗅覚やセンスを磨き、4ヵ月後に成長を実感して帰国できればと思う。

計画的に英語を勉強
第9特科連隊(岩手) 3陸曹 小松和代

 私は第3次南スーダン現地支援調整所ウガンダ班輸送調整陸曹として、昨年11月からウガンダの首都カンパラで勤務しています。
 主な業務内容は、施設隊派遣交代や装備品などの追送・後送における空港および港湾での端末地業務、スペシャルパスの申請、輸送状況の把握およびレンタカー会社との調整などです。
 ウガンダに着任直後、施設隊の第2次・第3次要員の派遣交代があり、私は貨物地区の役務監督を担当しました。事前に業者(航空会社、グランドハンドリング会社、旅行会社)とウガンダ班との調整会議が空港会議室で実施されましたが、話す速度が早く、英語が聞き取れませんでした。派遣交代時の業務当日「荷物の検数をいかにスムーズにできるか」を念頭に、事前に現場の確認およびそのイメージアップを図り、業者との打ち合わせに臨みました。しかし、ウガンダはイギリス英語でアメリカ英語とは発音が違うこと、更に私が緊張していたため、相手が何を言っているのかほとんど理解できず、調整というよりも自分の伝えたいことを話すだけの結果になり、輸送幹部の力を借りその場をしのぎました。
 私は着任直後の教訓を活かし、現在英語を勉強しています。その方法はウガンダ班で契約している役務ドライバーと毎日接し、私が興味をもっているウガンダの歴史および文化などについて教えてもらいながらリスニング力を磨き、また逆に日本の歴史および文化について英語で相手に伝えることにより自らの表現力の向上に努めています。更に半年後の派遣交代においては、当初の教訓を活かし「自分の要望だけを伝えるのではなく、お互いが理解し納得できるよう業務調整をする」ことを目標とし、計画的に英語の勉強に取組んでいます。
 日本を出国して2ヵ月が経ちました。毎日が挑戦続きですが、所長要望事項である「心を一に」をモットーに、国境を越えて皆で心を一つにして任務を完遂できるよう職務に励み、笑顔で帰国したいと思います。


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