第33普通科連隊にとって今年度最大の訓練であるFTXは成功裏に終わった。第7次野営から数えれば3週間、私が連隊第3科での業務支援を命ぜられてから4ヵ月という長期にわたる訓練だったが、今は疲労感より達成感の方が勝っている。
今回の業務支援には重圧を感じたが、中隊長から「がんばれ」と送り出された以上は、全力でやり遂げようと覚悟を決めた。しかし、経験・知識不足故に調整が後手に回ってしまい、その度に各中隊や関係所掌に迷惑をかけ、落ち込む日々が続いた。しかし、そんな私を支えてくれたのが、3科をはじめとする連隊本部の方々であり中隊長、運幹をはじめとする中隊の方々であった。
そのときに実感したのは「決して独りで業務をしているわけではない」ということである。
周りを見渡せば仲間がいて、私だけが辛いのではないと思い直してからは、若手幹部らしく体当たりで業務に臨めたと思う。カウンターパートの面々が私を訪ねてCPに通ってくれたのも、この「体当たり業務」の成果であると自負している。
FTXは成功裏に終わった。この主役は紛うことなく訓練部隊である。しかし、本訓練を、身を粉にして陰ながら支え、私を励ましてくれた「陰の主役」たちに感謝と敬意を送らせてもらいたい。 |