昨年12月21日、平成18年から17年間にわたりPKO活動の一環としてUNDOF(国連兵力引き離し監視隊)へ派遣していたゴラン高原派遣輸送隊の終了と撤収が決定。同29日から部隊の撤収が始まり、1月17日までに第34次ゴラン高原派遣輸送隊(隊長・萱沼文洋3陸佐)および第17次UNDOF司令部要員(先任兵站幕僚・井上雄一朗3陸佐)が全員帰国した。
空輸隊も業務終結
19日午前10時50分、空自入間基地に青い機体が到着した。これは、ゴラン高原へ派遣されていた第34次空輸隊(機長・三苫惠司3空佐他14名)、第1輸送航空隊(小牧)所属のC—130H。空輸隊は1月9日に日本を立ち、被服や生活必需品等を積み戻って来た。17年間のゴランPKOにおいて、空輸隊によるゴラン高原派遣輸送隊への物資輸送はCH—130Hで16回、U—4で18回を数える。
隊旗返還式
1月20日、防衛省において、安倍晋三内閣総理大臣、小野寺五典防衛大臣をはじめ、防衛省・自衛隊の高級幹部が列席して、ゴラン高原派遣輸送隊の隊旗返還式が行われ、萱沼3佐が安倍首相に帰国報告・隊旗返還を行った。
第34次ゴラン高原派遣輸送隊44名には、安倍首相から内閣総理大臣として特別賞状が手渡された。第6次隊から第33次隊まではそれぞれ第1級賞状だったが、今回は第1次隊から第5次隊までと同じ特別賞状。また、国際平和協力本部長として安倍首相から国際平和協力表彰賞状が第34次ゴラン高原派遣輸送隊と第17次UNDOF司令部要員に授与された。また、個人に対して萱沼3佐と井上3佐に防衛省から第1級賞詞が授与される予定。
安倍首相は派遣隊員を前に、「大変御苦労さまでした」、「諸君は我が国の顔であり誇り」などと訓示し、自衛隊PKO最長となった派遣の功績を讃え労った。 |