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自衛隊ニュース   2011年8月1日号
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自衛隊初の海外活動拠点
ジブチ共和国で開所式
各国海軍とともに海上交通の安全確保
ソマリア沖アデン湾

 ソマリア沖アデン湾に派遣されている海自海賊対処行動航空隊の新活動拠点がアフリカ東部のジブチ共和国に開設された。これは、自衛隊初の海外活動拠点となるもので、7月7日、小川勝也防衛副大臣、ディレタ・ジブチ首相をはじめ来賓、関係者多数を迎えてジブチ市内で開所式が行われた。小川副大臣は訓示の中で「歴史的な拠点の完成を迎え、より一層海賊対処に励む」ことを改めて決意表明、真新しい部隊看板を江藤浩之7次隊司令に授与した。これまでの米軍基地の借用から新活動拠点への移転に伴い、人員が30名増員され、180名(海自120、陸自60)となるなど、派遣隊員の勤務・生活環境も大幅に改善された。なお、平成21年3月に海賊対処活動が始まって以来、これまでに水上部隊は約2000隻の民間商船を護衛、また航空隊は約3800時間に及ぶ警戒監視飛行を実施している。


創設57周年を祝う
富士学校 富士駐屯地
観閲式、訓練展示、ふれあい広場など実施

 朝から日差しが眩しい7月10日、富士学校・富士駐屯地(富士学校長兼富士駐屯地司令・山本洋陸将)開設57周年記念行事が行われた。
 例年どおり全国から駆けつけた人々が朝6時前から正門前に行列を作っている。「今年は記念行事ないかと思った。あって嬉しい」と大きなカメラバックを持ち替えながら喜ぶ岐阜からきた男性。震災以降陸自で初めての駐屯地開放となった今日の入場者は約1100人を数えた。
 総合訓練場の周りは今か今かと始まりを待つ人で埋め尽くされているが、既に立っているだけで汗の出る状態。震災で御殿場地域に避難して来た人も招待されていて28家族が来ている。
 国会議員や地元首長、歴代校長ら来賓を迎えて10時15分から総合訓練場で記念式典が始まった。山本学校長の式辞、来賓らからの祝辞や激励のあと、山本学校長を観閲官としたお待ちかねの観閲式。受閲に向かう車両が一斉にライトを点けると「お〜〜」とどよめきがおこり、シャッター音が鳴り響く。
 隊員約2000名、戦車等車両約200両が参加した迫力ある観閲式が終わると、音楽演奏。その後10式戦車(試作車)の華麗なる機動展示。砲塔を回しながらの走行や後進しながらでも目標を追従するなど軽やかに見える動きに観客は目を奪われていた。
 続いて訓練展示(模擬戦)が始まった。OH—1らの偵察活動から始まったが、敵陣地にはAH—64Dが攻撃を加えている。これには観客も大喜び。各種火砲の砲撃や突撃では、耳を塞ぎ歓声が起こる。そしてとぎれないシャッター音。装甲車から下りてきた普通科部隊が敵陣を制圧し状況終了、観客の中には「ふ〜」とため息をついて肩の力を抜く人も。
 ふれあい広場では、朝から隊員のお店に列が出来て大盛況。防災展示コーナーでは、東北で使用した物と同じ装備品等も並べられており、近くの隊員を質問攻めにする人やがれきを再現した物に目を奪われる人等様々だった。
 「隊員が10万人も東北に行ってしまって、一時はどうなるかと思ったけど、今日の駐屯地祭に来て安心したよ」と笑顔で語る大阪から来た人など、日に焼けた肌と安心や様々なお土産を持って駐屯地を出ていった。


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