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   2005年8月15日号
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夏の定期異動 2、3、8、10、11面
詳細は8/15号紙面をご覧ください

大野長官、隊旗を授与
第7次イラク復興支援群
緊褌一番、イラク・サマーワへ向け出国
日本国民の善意をイラクの人々に伝える架け橋に
 第7次イラク復興支援群(群長・岡崎勝司1陸佐以下約500名=第4師団主力)の隊旗授与式が7月30日、大野功統長官、森勉陸幕長、林直人西方総監、澤山正一4師団長、榊枝宗男警務隊長、大古和雄運用局長をはじめ防衛庁・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、関係団体の招待者、留守家族ら約1900名を迎え、福岡駐屯地で盛大に行われた。九州の部隊が復興支援群としてイラクに赴くのは初めてのこととあってか、この日は、7次群のシンボルマーク「菊と龍」の中の“龍”が実際に現れたかのような突然の雷雨に見舞われ、雷鳴とともに空には巨大な稲妻が走った。隊旗授与式、出国報告などの行事を終えた派遣隊員第1派約200名は午後7時すぎ、福岡空港に到着。派遣隊員は家族の声援を背に受け、スポットライトに照らされたチャーター機に搭乗、午後8時すぎ、緊褌一番、イラク・サマーワに向け出発した。
岡崎群長に色鮮やかな7次群隊旗を授与する大野長官
(左後方は林西方総監)
 隊旗授与式は午前11時すぎから始まり、音楽隊を先頭に全派遣隊員が堂々の入場行進、順次グラウンドに整列した。壇上には、森陸幕長、大古運用局長、林西方総監、澤山4師団長、榊枝警務隊長が陪列する中、大野長官が登壇、栄誉礼を受けた。国旗入場、敬礼に続いて大野長官が岡崎群長に色鮮やかな7次群の隊旗を授与し、お互いに固く握手を交わした。次いで、大野長官は川村次郎警務派遣隊長にも同様に隊旗を授与した。
 大野長官は訓示の中で、「イラク復興支援活動の重要性を自覚し、日本国民の善意を実行する部隊として任務を完遂し全員無事帰国されることを祈っている」旨の小泉純一郎首相のメッセージを紹介しながら「イラクと日本の架け橋となるよう」、また「安全確保に細心の注意を払うよう」要望した。
 隊旗授与式後、場所を移して岡崎群長の記者会見が行われた。冒頭、岡崎群長が7次群幹部4名を順次紹介したあと、会見に臨み、「1次群から6次群までの1年半に及ぶ活動の成果を現地で更に拡充すべく、7次群としての持てる力を十分に発揮したい。また、イラクの方々と共に現地に根ざした活動を行い、日本国民の善意をイラクの人々に伝えたい」と抱負を語った。
7次群のシンボルマーク。日本、イラク両国国旗や九州の図柄などとともに菊と龍が描かれている(写真撮影したもので、実物はより鮮明に描かれている)
 7次群のシンボルマークは颯爽の文字などとともに描かれた「菊と龍」。“龍”が現れると雷鳴が轟くとの言い伝えどおり、この日の福岡駐屯地は午後3時前後、一時的な雷雨に見舞われた。龍神が舞い降りたかのように空には稲妻が走り、豪雨が地上をたたきつける。そのような状況の中、派遣隊員はただ出国準備を続けていた。
雷雨のあと、第1派200隊員が颯爽と出国報告に臨む
大勢の家族や関係者に見送られ、大型バスで駐屯地を出発
福岡空港でチャーター機をバックに家族と束の間の団らん
 午後5時すぎ、雨も上がり、時折り夕日が差し込むグラウンド派遣隊員が整列雷雨に打たれ、龍の魂が派遣隊員に宿ったのだろうか、一段と元気よく颯爽と出国報告に臨んでいた。出国報告では、来賓、留守家族多数が見守る中、岡崎群長が壇上の林西方総監に「第1派出国します」と力強く報告。林西方総監は「日頃の訓練の成果をいかんなく発揮して任務を遂行するよう」激励した。
引き続き、派遣隊員第1派約200名はグラウンド脇に停車中の大型バス5台にそれぞれ分乗、関係者や留守家族多数の打ち振る日の丸や黄色い小旗に送られ、約3ヵ月間の別れを惜しむ間もなく疾風迅雷のごとく駐屯地をあとにした。

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