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   2005年1月1日号
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即応予備自連絡協議会を開催
<東京地連>
 東京地連(部長・木崎俊造陸将補)は11月22日、グランドヒル市ヶ谷で、平成16年度即応予備自衛官雇用企業等連絡協議会(今年度で第3回目)を実施した。
 協議会は、「即応予備自衛官を雇用する企業各位及び即応予備自衛官を主体とする各コア部隊関係者が一同に会し、招集訓練に対する問題点等について意見交換を実施して、今後の業務遂行の資とする」ことを目的として開催された。
 陸上幕僚監部担当者の陪席の元、企業等の関係者26社33名および東部方面総監部、第1師団司令部、即応予備自衛官を主体とするコア部隊等の担当者22名が参加した。また、現職の即応予備自衛官2名も意見発表者として参加した。
 初めに、木崎部長が参加者に挨拶を行い、各雇用企業担当者に対し即応予備自衛官制度への理解と協力を求めた。
 その後、現即応予備自衛官からの意見発表が行われ、招集訓練に出頭するための苦労及び即応予備自衛官が感じている現行制度の問題点が提起された。じ後、意見交換となり、「社員の勤務地が変わることに伴う即応予備自衛官としての部隊転任は可能かどうか」「各企業の出頭可能時期に対応した招集訓練の設定を要望する」「社員が招集訓練に応じる際の、休暇等の措置について、他の企業の措置を参考にしたいので教えてほしい」といったような多数の質問・要望があった。質問については、自衛隊側からすぐさま回答し、熱心な意見の交換があったのち、協議会は有意義に終了した。
 引き続き懇親会が行われ、即応予備自衛官制度に関するビデオを上映し、本制度に対する見聞を広めながら、企業及び自衛隊の交流が図られた。雇用企業の代表者は「国防に対する貢献に自信を深めた」等の感想を述べ、和やかな雰囲気のなか懇親会は終了した。
 地連は「本協議会が今後、各企業及び即応予備自衛官から出された意見や問題点が陸上幕僚監部、東部方面総監部、第1師団等でそれぞれに検討され即応予備自衛官制度を更に充実発展させる架け橋的な役割を担っていきたい」としている。

新潟県中越地震でエアドームを設営
 東部方面航空隊(隊長・平野隆之1佐)は、新潟県中越地震に伴う災害派遣を実施中の11月3日、東部方面総監の命を受け、新潟県関山演習場に航空機用空気式整備所天幕(エアドーム)を設営した。エアドームは、床面積約180u(高さ6.6m間口8.8m奥行き20m)あり、陸上自衛隊保有の中型ヘリコプター1機格納出来る大型整備用天幕。
 エアドームの本来の使用目的は航空機の野外整備用であるが、今回の災害派遣では、物資等の保管場所として使用されることになった。

東富士を撮り続けて…
富士本屋写真部
佐藤欣一氏(写真提供)
〈シリーズ12〉
ルノー戦車
突撃演習(現在の米軍キャンプ付近)
軽機関銃と甲府歩兵49連隊(滝ヶ原付近)

<論陣>
次期防初年度を迎える年
2005年元旦に贈る言葉
国の安全と国民の生活守る
 明けましておめでとうございます。読者のみなさまには平成17年の新春を清々しいお心で迎えられたことと思います。所谷尚武社長以下、防衛ホーム新聞社社員一同、みなさまの御多幸を心よりお祈りしております。
 平成17年は、わが国にとって、より一歩力強く前進したい年でありたいと願っております。
 防衛庁・自衛隊にとりましては新しい「防衛計画の大綱」に基づいた次期中期防衛力整備計画(2005年〜09年)の初年に当たります。これまで以上に精密さと質、そして実力の向上が望まれることになります。弾導ミサイル防衛システムの確立など新規軸が入る反面、隊員数の若干減、装備の質の向上と保有数の制限など、防衛庁・自衛隊にとっては厳しい事実に直面する初年度になると思われます。予算的にも0.2%減など、その環境は厳しいのひと言に尽きます。しかし、そうした中で、わたしたちは"国民により愛される自衛隊"として育っていかなければなりません。 自衛隊は、創設以来今日まで国家の安全と国民の平和な暮らしを守るために不断の努力を続けてきました。四季を問わぬ苦しく、厳しく、激しい訓練も「国と国民の皆さまのため」という隊員の気持ちがひとつになったからこそ挫折することなく任務に邁進できたのです。
 災害派遣も自衛隊と国民の皆さまとの心をしっかり結び合いました。平成16年(2004年)は、わが国を異常気象が襲いました。台風の連続襲来、そして上陸、その猛威は、例年に比べものにならないほどの甚大な被害を与えました。加えて地震の連発。新潟、北海道、東北などで大きな被害が出ました。そうした災害には、必ず自衛隊が出動し大活躍しました。
 国際貢献面でも、自衛隊はイラクに派遣され、荒廃したイラク(南部)で積極的な復興支援を行い、その活躍はいまも続けられ、イラク国民に心から感謝されております。
 かつての世界の国ぐには、じぶんの国のことだけを考えればいい時代が続きました。しかし、いまは"世界が変わりました"。世界のみんなが、いや、国ぐにが手をとり合い、協力しあって進まなければ「世界平和」は実現しない時代になってきています。隣国同志が歯をむき出して、いがみ合っている時代ではないのです。そんな理不尽がまかり通るなら"平和実現"は夢のまた夢なのです。そういう意味で気がかりな国が東北アジアにもあります。外交は礼に始まって、礼に終わると言われ、それが外交の根本です。かけ引きはあっても「ウソ」は許されるものではありません。その国にどう対処するか? わが国にとって平成17年の大きな課題です。なにかの外交交渉の歯車が狂うと"ミサイルを飛ばす"ぐらいのことをやりかねない国です。自衛隊に軍事的にどうしてもらいたいということではありません。外交交渉の経過を、専門家としての立場から冷静に、じっくり監視、分析してもらいたいと思います。
 平成17年、わたしたち個人の家庭では、明るく、楽しい出来事が起きることを期待しています。そのためには、家庭や団体生活の中に、常に"笑顔"を持ち込むことに努力しましよう。とかく制服組には外的に堅苦しい感じの人が多いという声を聞きます。お互い話をしていても、たしかに返事が固い感じです。ことしの課題として「生活に明るい笑顔」を積極的にとり入れてください。部外者と話しをするときも"笑顔"が「最高の広報活動」と考えるように努力されることをお願いします。
 新年にあたっていまひとつ、受験生をおもちの父母の皆さまにお伝えしておきます。われわれの昔流の勉強方法は、もう、いまでは通用しません。科学的にいうと、人間が一日にものごとに集中できる時間は、長くて4時間、特に効果的には3時間強が限度だそうです。ひと休みして、また、2時間ぐらいは実行できますが、それ以上は、逆に身体をこわしたり、頭の中を混乱させる可能性が多いそうです。BGMも案外、役に立つようです。「音楽なんか流して勉強に集中できるか!」などと叱らずに。いまのこどもたちの合理性とおとなのそれとは、すごくギャップがあるようです。合格をお祈りします。とにかく、平成17年、最後に"笑う年"でありますように。

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