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自衛隊ニュース   1055号 (2021年7月15日発行)
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ゲッキーの突撃レポート
第5回
宇都外務副大臣に聞く

ゲッキー)今日は、宇都外務副大臣に世界のコロナウイルスの状況等について聞きたいと思います。

宇都)世界では、日本以上に酷い状況が続いていたんだけど、先進国を中心にワクチン接種が進んでからは、状況は少しだけ好転してきているね。

ゲッキー)どのような国がワクチン接種が進んでいるのですか?

宇都)6月26日現在の数字では、カナダ、イギリス、チリでは、一回目接種を終えた人が人口の60%を超えています。また、打った人の数でいえば、上位から中国‥6億2千万人、インド‥2億5千万人、アメリカ‥1億8千万人となっているよ。

ゲッキー)日本の状況はどうなってますか?

宇都)6月26日現在で、一回目接種を終えた人が2555万6855人で世界から見たら11位で、人口における接種割合は20・2%となっています。

ゲッキー)どのくらいの数字になるのが目標なの?

宇都)菅総理は6月9日に国会で行われた党首討論で、「10月から11月にかけて、必要な国民、希望する方すべてを終えたい」と表明しましたね。一般的に人口の60%〜70%が抗体を持てば、集団免疫によりパンデミックは食い止められるといわれています。

ゲッキー)自衛隊員に対するワクチン接種はどうなってるの?

宇都)これまで、政府は重症化リスクの高い高齢者から順番に接種を行う方針だったのですが、6月末から職域ごとの接種を始めました。元陸上自衛官の佐藤正久先生のような自民党の防衛議員が、「自衛隊、海保、警察、消防については、優先的に摂取させるべきだ」と政府に強く働きかけてくれたおかげで、ようやく一般の隊員に対する職域接種が始まりました。全国の16カ所の自衛隊病院に加えて、規模の大きな基地・駐屯地の約80カ所において、随時接種が行われていきますよ。

ゲッキー)海外にいる日本人はどうするの?

宇都)赴任先の国でワクチン接種をしてもいいのだけど、何かあった時の保証ができないという法制度になっているために、接種をためらわせていたんだ。よって、8月から、日本に帰国してもらった時に成田・羽田の空港において、接種できるようにしたんだよ。また、PKO隊員や防衛駐在官など、任務によって海外に赴任しなきゃいけない国家公務員は、帯同する家族も含めて、ワクチン接種をしてから赴任させるようにしたよ。これには僕も直接官邸に直談判して実現させたんだ。

ゲッキー)宇都副大臣は、もうワクチンを打ちましたか?

宇都)実は職域接種の枠で、先日「モデルナ」の1回目を接種しました。

ゲッキー)どうでしたか?

宇都)打ったその日は何ともなかったけど、翌日から2日間は、酷い筋肉痛のような腕の痛みに加えて、体全身の倦怠感と節々の痛みに襲われ、仕事を休んで寝ていたいくらいの辛さでした。ワクチンでさえこんなに酷い症状が出るのですから、本物のコロナウイルスに罹患していたら?と考えるだけでぞっとします。みなさんも、体調を万全に整えてからワクチンを打つようにしてくださいね。

 宇都隆史(自由民主党参議院議員、現外務副大臣、元航空自衛官)昭和49年生まれ、鹿児島県出身。平成10年に防衛大学校卒業(第42期)、航空自衛隊入隊。平成19年に政治の道を志して退官。平成22年自民党比例区で参議院議員に初当選。


第16次DGPE出国報告
「信頼」「ワンチーム」「誇り」
 6月29日、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処のため、ジブチの活動拠点で警備や拠点の維持管理を行う第16次派遣海賊対処行動支援隊(第16次DGPE)の3名が、陸上幕僚監部応接室において吉田圭秀陸上幕僚長に対する出国申告を行った。
 司令の桑原和洋1陸佐(陸上総隊)は「基本任務である水上部隊・航空部隊の基盤を整えることを第一にしつつも、隊員を心身ともに健全な状態で帰国させることを重視します」と抱負を述べた。富田亘3陸佐は「旺盛な士気を継続し、創意工夫しながら任務を完遂します」、齊藤翼陸曹長は「しっかりと士気を高めており準備は万端です」とそれぞれ意気込みを語った。
 吉田陸幕長は、接受国(ジブチ)からの『信頼』を得て日本の価値を高めること、海上自衛隊と一体となった『ワンチーム』で任務を完遂すること、最前線で任務に当たる海上自衛隊の部隊をしっかりと支えるということに『誇り』を持たせること、といった3つのキーワードを授け、「元気に任務を完遂してまた戻ってきてもらいたい。よろしく頼む」と送り出した。
 第16次派遣海賊対処行動支援隊は中央即応連隊を基幹とする各部隊と海上自衛隊各部隊により構成され、7月下旬に出国し約半年間の任務に就く。第15次隊は引継ぎを終えた後、8月上旬に帰国予定。

地域社会と共に新たなエンブレム作成
 防衛省・自衛隊は、安全保障政策への理解促進や危機管理対応、地域の皆様の生活環境改善などを目指し、「地域社会との協力に係る施策」に日々積極的に取り組んでいます。この取組について、より国民の皆様にご理解いただくため、今回防衛省と地域社会との協力を象徴するエンブレムを作成しました!
 このエンブレムは、背景に握手のデザイン、前面に人と人とが手を取り合うデザイン、そして緑色の色調により、防衛省が国民の皆様のご理解とご協力のもと施策に全力で取り組んでいく意思を表しています。今後、防衛省の補助事業で整備した施設への標示など、幅広く活用していきます!

自衛隊大規模接種センター
総接種回数約60万回
(7月4日時点)
 5月24日に東京と大阪で、自衛隊大規模接種センターが開設されてから約1カ月半が経過した。7月4日時点、2会場での総接種回数は59万7573回を数えた。短い準備期間にも係わらず、勤務員による努力と日々の改善により、大きなトラブルもなく円滑に運営が進められている。
 1回目の接種を東京センターで受けた武藤和彦さん(65)は、全てが20分程度で終わったという。「素晴らしい人流の仕方でした」と感動した様子だ。「入口から出口までスタッフの皆さんが、微笑んで案内してくれました。不安な気持ちで来場したお年寄り等が安心できたのでは」とその気配りに感心していた。
 医官の河野修一1陸佐(自衛隊中央病院診療科診療庶務室長)は、官民合わせて約300名のスタッフを束ねる東京センター接種隊の隊長を務める。「官民一体の態勢の中、それぞれ異なったバックグラウンドを持っているので、しっかりとコミュニケーションを取って勤務できるようにミーティングを行っています」と述べ、意思疎通を図りながら改善点等は積極的に業務に反映するようにしているそうだ。「大きなプロジェクトに自衛隊の医官として関われていることに大変やりがいを感じています」と語る河野隊長は、「引き続き来場者の方が安心して接種できるように、しっかりとがんばっていきたい」と意気込みを述べた。
 今後の運営については、7月2日の記者会見で岸大臣が「当初より地方自治体の接種を後押しするという立場で、期間については3カ月とうことで、5月24日から進めてきている。進展状況等も検討しながら、今後決定したい」と述べている。

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