防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1030号 (2020年7月1日発行)
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災害時に駐車場等を無償提供協定を締結
<西部方面総監部>
 6月4日、陸上自衛隊西部方面総監部は、(株)ベルコと健軍駐屯地において、「災害時における施設使用に関する協定」の調印式を行った。
 本協定は、九州管内において、災害発生時、自衛隊の災害派遣活動の拠点として、(株)ベルコが保有する施設や駐車場について無償で提供を受けることを可能にするもの。
 近年、豪雨等による災害は、頻発化・激甚化の傾向にあり、九州管内においても、毎年大規模な豪雨災害が発生しており、こうした災害に備える必要がある。また、新型コロナウイルス感染拡大防止を考慮し、3密を避けた対応が求められる中、自衛隊の災害派遣活動の拠点を幅広く確保することは、大変有意義である。
 また、協定の調印式に引き続き、じ後の業務の進め方等について意見交換し、今後、九州北部地区を担任する第4師団と連携して、(株)ベルコが保有する施設の現地確認等を行い本協定の実効性を高めるとともに、あらゆる事態に対処するため、(株)ベルコ社の技術を活かした勉強会や鎮西演習でのオブザーバー参加についても話し合い、連携を深めていくことで合意した。
 西部方面隊は、引き続き災害対応を含むあらゆる事態に対応し、任務の完遂に努めていく。

人生100年社会を生き抜くために!
防衛省生協 武藤理事長を直撃!

 7月1日から防衛省職員生活協同組合の共済事業がリニューアルされた。前号でも紹介した通り、「退職者生命・医療共済」が、一層魅力的な制度となった。
1.満期年齢が80歳から85歳へ
2.入院共済金が3日以上入院で1日目から支払い
3.1ヶ月あたりの掛金がより安く
 そんな変化を遂げ、組合員により良い保障を届けたいとする理事長の武藤義哉氏に話を伺った。武藤理事長は、昭和58年防衛庁入庁、人事教育局厚生課長・情報本部副本部長・防衛大学校副校長などを歴任、令和2年1月より防衛省生協理事長に就任された。まずは、就任されての抱負から伺った。
 「防衛省生協は、営利を求める団体ではなくて元々防衛省・自衛隊の組合員がお互いに助け合い、安い経費で良い保障を得ようということから始まりました。その精神を引き継いでいます。ただ時代が変わってきていますので、新しい時代に合うように創意工夫していかないといけないとも思っています。もう一つはまだまだ防衛省生協というもの、あるいはその提供している保障が防衛省・自衛隊の人たちに十分知られていないと思いますので、どういうサービスを提供しているかなどの広報を一層しっかりとやっていきたいと思います」

Q そんなに知られていないですか?皆さんご存知だと思いますが。
理事長 何となく知っているような気がしている方は多いかもしれませんが、正確なところは意外に知られていないのではないかと思います。

Q 理事長は現役の時入っておられましたか?
理事長 一応は入っていましたが、現役の時に十分な関心を持っていたかというと必ずしもそうでなかったかなと思いますので、反省も込めて、共済事業の良さを広報しないといけないと思っています。

Q 組合員やその家族、退職者に対する窓口サービスなど、現在どのような体制で運営されているのでしょうか?
理事長 数年前までは防衛省生協も共済組合に窓口業務などはお願いしていました。今でも共済組合には様々な形でお世話になっていますが、窓口での事務手続きなどは、我々の方で直接、組合員に寄り添ったサービスを提供できるようにと、現在約160名の生協の地域担当者が各駐屯地・基地で頑張ってくれています。

Q 私の知人が地域担当者になれるとワクワクしていました。防衛省生協で隊員さんのためにお仕事ができるのはステータスなのだなと羨ましく思いました。
理事長 様々な出身の地域担当者の方がいますが、それぞれ前向きに頑張ってもらっています。毎年全国から担当者に集まってもらって、いろいろなことを教育し、担当者間や本部とのコミュニケーションも取るようにしています。

Q 新型コロナウィルス感染防止対策が大きな関心事になっておりますが。
理事長 組合員の皆さんには、万一感染や入院された場合には、しっかり対応できるように準備をしています。もう一つは、我々職員が感染しては困るので、時差通勤や在宅勤務なども行なってきました。今まで経験のないような状況なので、いろいろ工夫しながら運営しています。

Q 「生協さくらちゃん」はすっかり定着しているようですが。さくらちゃんは何歳ですか?結婚されていますか?
理事長 年齢は、レディなので内緒だそうです。私も教えてもらっていません(笑)。生協さくらちゃんは、皆さんの多くがどこかで見かけたなと思っていらっしゃると思いますが、それが防衛省生協のマスコットであると認知していただいている方はけっこう少ないのではないでしょうか。私自身も現職の時は正直生協のマスコットとは知りませんでした。さくらちゃんを防衛省生協共々可愛がってもらえるようにもっと広報していきたいと思います。

Q 今回の共済事業の改定についての特長をお聞かせください。
理事長 退職者生命・医療共済(長期生命共済)とは、退職した後も末長く死亡保障や入院保障などをやっていこうというもので、改定前は80歳までの保障でしたが(80長期)、長寿社会になってきていますから、それに合わせて85歳までの保障にしましょうと延長しました(85長期)ので、是非活用してもらえればと思っています。入院保障についても今までは3日以上入院で3日目からの支払いでしたが、改定後は1日目から支払うことにしました。また、事前積立掛金制度を今回新たに導入しました。今までは退職時に掛金をまとめて払ってもらっていましたが、良い保険とは知っていてもいきなり大金を払うのは厳しいと思う方も多かったようです。しかし現職の時から積立ができるようになりましたので、これを利用していただければ退職時に大きなお金を払う必要もなくなります。また、85長期は80長期に比べ、毎月の掛金も月割りにすると割安になりました。

Q 公私ともにお忙しいと思いますが、お休みの日などはどんなことをされていますか?
理事長 20年以上短歌などを趣味でやっていますが、サークル等の歌会(かかい)に最近は集まれないので、ネット上で歌を出し合ってリモート歌会をやったりしています。それはそれでまた楽しいものがありますが。

Q 組合員や担当者へメッセージを。
理事長 今までご利用いただいている方、本当にありがとうございます。引き続きより良い保障を提供できるように頑張っていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。また、組合員でない方、あるいは組合員でも例えば生命・医療共済には入っているが火災・災害共済には入っていない方が万が一の保障を考える時に「そういえば防衛省生協もあるのでは」と、選択肢の一つとしてもらえるとありがたいと思います。
地域担当者へは、防衛省生協というものも時代の変化に合わせていろいろと変わろうとしていますので、是非それぞれの地域で組合員のニーズをしっかり捉えて前向きに、頑張ってほしい。そして、これからどうやっていけばいいかを担当者一人一人に考えてもらって、本部にも言っていただけると嬉しいと思います。

Q 本日はお忙しい中有難うございました。
 防衛省生協の話のほか、米国防大学留学中のお話を伺ったり、穏やかな感じの理事長だ。
 自衛隊員とその家族の幸せを支える防衛省生協、自衛隊ができないことや全国紙紙面での応援で自衛隊員とその家族を支える防衛ホーム。自衛官・職員そしてご家族に不安なく、自信を持って任務に邁進してもらいたいという気持ちは同じだと思った。
 頑張れ!自衛隊!頑張れ、防衛省生協!(聞き手・本紙 吉田佳子)


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