防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   1014号 (2019年11月1日発行)
-
1面 2面 3面 4面 5面 11面

令和元年度 自衛隊殉職隊員追悼式
 10月13日、防衛省A棟講堂において「令和元年度自衛隊殉職隊員追悼式」がしめやかに執り行われた。今年度は、12日に関東に上陸し東日本の広い範囲で甚大な被害をもたらした台風19号の影響のため、屋内での実施となった。
 自衛隊殉職隊員追悼式は、任務遂行中に不幸にして職に殉じた隊員を追悼するため、防衛大臣の主催により昭和32年から実施しているもの。今年度は新たに陸自4柱、海自4柱、空自3柱、防大1柱の計12柱が顕彰された。これにより令和元年度までの顕彰者数は1976柱となった。
 式には安倍晋三内閣総理大臣、河野太郎防衛大臣をはじめとした防衛省・自衛隊関係者、今年度追悼の対象となった隊員の遺族、殉職後10年目及び20年目等の遺族、歴代防衛大臣等の来賓等合わせて約330名が参列した。
 式は、国歌斉唱、河野大臣による新殉職隊員名簿奉納と続き、特別儀仗隊が入場すると全員で拝礼・黙とうが行われた。安倍首相は「その尊い犠牲を無にすることなく、御遺志を受け継ぎ、国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜いていく。そして、世界の平和と安定に貢献するため、全力を尽くすことを固くお誓いします」と追悼の辞を述べた。河野大臣も「このような不幸な事態が再び起こることがないよう今後も不断の努力を続けて参ります。そして御霊の御功績を自衛隊員の鏡として永く顕彰します」と追悼の辞を述べた。
 首相、防衛省・自衛隊関係者、遺族、来賓による指名献花に続いて、今年度殉職隊員顕彰者となった雨宮太朗空将補の妻・雨宮富美子さんから遺族代表挨拶が行われた。雨宮さんは「かけがえの無い家族が果たせなかった分まで、国防という崇高な任務を全うされますようお祈り申し上げます」と述べた。
 追悼電文披露の後、再び特別儀仗隊が入場し、最後は全員で拝礼・黙とうが行われて閉式となった。式後は指名献花以外の参列者や式に関わった職員らが献花を行った。

令和元年度 防衛大臣感謝状贈呈式
 10月13日、自衛隊記念日記念行事の一環として「令和元年度防衛大臣感謝状贈呈式」がホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)で行われた。本表彰は、自衛隊の各種任務や隊員の教育訓練、防衛施設の安定使用、自衛官募集や就職援護、予備自衛官や即応予備自衛官の雇用等で功績があった個人・団体に対し表彰するもので、今年は139件(団体75件、個人64名)が受賞した。河野防衛大臣は「皆様方から頂きました多大なるご支援に対しあらためて厚く御礼申し上げます」と謝辞を述べるとともに、昨今の安全保障環境を踏まえて「皆様方からのご支援はこれまで以上に重要となってきますので、今後ともお力添えを心からお願い申し上げます」と挨拶した。受賞者を代表して、一般功労受賞の新日本海フェリー株式会社東京支店長の宮下良司氏が「私達はこの栄誉を誇りに思い、我が国の防衛に協力できるよう微力を尽くす決意であります」と挨拶を行った。※受賞者名簿は次号に掲載します。

北海道胆振東部地震の対応等報告
河野大臣が札幌病院を視察
 自衛隊札幌病院(病院長・大鹿芳郎陸将)は、9月26日、河野防衛大臣の視察を受けた。
 病院長が陸上自衛隊衛生の概要、自衛隊札幌病院の概要及び北海道胆振東部地震での病院対応などについて状況報告を実施し、北部方面隊で唯一の自衛隊病院である札幌病院の任務、役割、現状等について説明したところ、大臣は、医官の診療技術の向上や医療体制(態勢)の整備について関心を示された。
 施設巡視においては、感染症病棟、CT、アンギオ等の医療機器及び救急室等を視察いただくとともに、外来待合ではベンチベッド及びガスアウトレットの展開要領を展示し、有事及び大規模災害時における大量傷者への対応態勢及び感染症対策について確認いただいた。
 さらに、東日本大震災の教訓が反映された建物の免震構造や免震装置についてご確認いただき、「災害に強い病院」として認識いただいた。

アジアでの本格訓練開始
RDEC(アジア及び同周辺地域)出国報告
ベトナム軍工兵要員に教育
 10月17日、国連PKO支援部隊早期展開プロジェクト(RDEC)に参加する教官団の幹部4名が、竹本竜司陸上幕僚副長に出国報告を実施した。
 今回の派遣では、ベトナムのハノイ市近郊にある軍駐屯地において、PKO部隊に派遣予定のベトナム軍工兵要員20名に対する施設器材操作及び整備の訓練を実施する。内容は、グレーダーや油圧ショベルを含む中級課程とのことだ。これまでアフリカでは本格訓練を8回実施しているが、アジアにおいては昨年度の試行訓練を経て今回が初めての本格訓練となる。
 竹本副長は「(台風19号に係る災害派遣が)大変気になるとは思うが、RDECも非常に重要なミッションだ。規律や訓練生の目線に立った教育等、これまでの自衛隊の活動は国連からも評価が高い。それらを受け継ぎながら頑張ってきてほしい」と激励した。教官団長の大塚諭3陸佐(第6施設群=豊川)は「昨年の試行訓練の経験を活かして訓練生の目線に立った教育をしていきたいです」と意気込み述べた。また、出国報告のあと、訪日中でRDECを掌握する国連活動支援局のアトゥーレ・カレ局長が竹本副長と懇談し、出教官団とも面会して激励の言葉をかけた。
 今回の教官団は主に中部方面隊隷下の施設科部隊から構成された19名で、女性隊員も2名含まれている。10月26日に出国、11月4日から12月13日まで訓練を実施し、12月17日に帰国する予定。

アジア・太平洋諸国下士官会同
澤田統幕最先任が参加
 9月、米インド太平洋軍がハワイで主催したアジア・太平洋諸国下士官会同に統幕最先任の澤田茂准陸尉が参加した。
 本会同には、日米をはじめアジア太平洋諸国・19カ国から統合軍の最先任上級曹長が参加。下士官レベルにおける情報共有や意見交換を行い、各国と認識を共有するとともに良好な関係を構築した。
 また、米参謀本部最先任上級曹長であるジョン・W・トラクセル上級曹長、米インド太平洋軍最先任上級曹長であるアンソニー・A・スパダロ上級曹長及び在日米軍最先任上級曹長であるリチャード・L・ワインガードナー上級曹長と日米同盟の重要性について再確認した。

NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2019 Boueihome Shinbun Inc