防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1012号 (2019年10月1日発行)
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各地で災害派遣
酷暑の中、懸命な活動
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佐須地区で給水支援実施
台風17号に伴う災害派遣

<対馬警備隊>
 対馬警備隊(隊長・山口勝1陸佐)は、9月23日、台風17号に伴う対馬市厳原町佐須地区(約290戸)の断水により長崎県知事から給水支援の災害派遣要請を受けた。
 警備隊は、後方支援隊長黒木1陸尉が指揮する給水支援隊をすみやかに派遣し、佐須地区の6カ所において、のべ175名の市民に対して、4660リットルの給水支援を実施した。
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馴れない作業も迅速に対処
豚コレラ対処に係る災害派遣

<33普連>
 第33普通科連隊(連隊長・石原雄介1陸佐=久居)は、豚コレラ対処に係る災害派遣として、三重県いなべ市へ部隊を派遣した。
 7月22日、三重県いなべ市の養豚場において「豚コレラの疑い事例」が発生、1次検査の結果「豚コレラ陽性」が確認され、翌日の朝からの各種検査の結果、24日17時に「患畜」が確定した。同日18時10分、三重県知事から第33普通科連隊長に対して災害派遣要請が出された。
 対処隊長(本部管理中隊長・岡西3陸佐)が指揮を執り、現地で待機していた隊員が同日21時より作業を開始した。派遣部隊は第10師団33普連(三重・久居)、第10後方支援連隊・第10施設大隊(愛知・春日井)から編成された総員175名からなり、部隊交代を行いながら24時間態勢で作業を継続した。
 作業当初は、不慣れな作業や酷暑の中で防護服(タイベックスーツ)を装着した状態での活動に苦戦する場面が見られたが、現場の対処隊長による隊員の疲労を考慮した指導により、作業の進捗に応じて効率も上がり、作業は計画通りに進んだ。また、現地を中部方面総監(岸川陸将=当時)が視察し、作業状況を確認及び隊員を激励した。
 27日、第10師団は無事任務を完遂し、15時17分に三重県知事から撤収要請を受け、災害派遣を終了した。派遣部隊が久居駐屯地に帰隊すると多くの隊員らが出迎え、対処隊長が連隊長に派遣終了の報告を実施した。連隊長から派遣部隊に対し、労いと感謝の言葉が贈られた。
 連隊は今回の災害派遣で得た経験を活かし、今後も即応態勢を維持していく。
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伊丹から木更津へ
台風15号に伴う千葉県及び神奈川県の停電に係る災害派遣
<36普連>
 第36普通科連隊(連隊長・伊藤博幸1陸佐=伊丹)は、令和元年9月16日、令和元年台風15号に伴う千葉県及び神奈川県の停電に係る災害派遣に宮澤2陸佐(副連隊長)以下219名の隊員及び車両46両が、木更津駐屯地に向け前進した。
 15日、23時00分以降派遣する隊員らは緊急登庁し、速やかに災害派遣への準備を完了した。また、連隊作戦室において災害派遣命令の下達等、被災地の状況を確認し認識の統一を図った後、午前6時00分に伊丹駐屯地を出発した。
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「皆さんの仕事を尊敬する」
令和元年8月の前線に伴う大雨に係る災害派遣
<4師団>
 第4師団(師団長・沖邑佳彦陸将=福岡)は、令和元年8月の前線による大雨に伴い、8月28日8時4分、佐賀県知事から西部方面混成団長に対し、災害派遣要請があり、同時刻に要請を受け、速やかに活動を開始した。
 特に、武雄市及び大町町を中心とした地域で河川が氾濫、広範にわたる浸水被害が発生し、多くの住民が孤立する事態となり、人命救助のため、西部方面特科連隊第4大隊、第4高射特科大隊(以上、久留米)、第4施設大隊(大村)が、情報収集活動のため、第4偵察戦闘大隊、第4通信大隊(以上、福岡)、第4飛行隊、西部方面ヘリコプター隊(以上、目達原)、西部方面システム通信群(健軍)が、鉄工所の流出油除去作業のため、西部方面特科連隊第4大隊、第4高射特科大隊(以上、久留米)、第41普通科連隊(別府)、第16普通科連隊、第4施設大隊(大村)海自佐世保地方隊(佐世保)及び空自西部航空方面隊(春日)が、災害廃棄物撤収支援のため、前述部隊の他、第4特殊武器防護隊(福岡)が、更には、入浴及び給食支援のため、第4後方支援連隊(福岡)、第8後方支援連隊、第8特殊武器防護隊(以上、北熊本)、西部方面後方支援隊(目達原)が、活動している。
 大町町総合福祉保健センターの避難者からは、「本当に助かっている。いつも大変な時に助けていただき、皆さんの仕事を尊敬する」との評価をもらった。また、流出油回収作業に参加した隊員は「今回被災された方々の力になればと思い活動した。その中で、地域の方々に感謝の言葉をいただき、あらためて自衛隊に入隊してよかったと思った。自衛隊員であることを誇りに思う」と胸を張る。
 第4師団は、「被災した住民の方々に寄り添った生活支援を引き続き実施して、地域とともに復旧・復興へ向け任務にまい進していく」としている。

清流千歳川を守れ!
<北千歳駐屯地>
 北千歳駐屯地曹友会(会長・渡辺曹長)は、令和元年8月31日、「清流と緑を守る市民の会」が主催する千歳川の清掃支援を行った。
 千歳川清掃は40年以上前から北千歳駐屯地隊員が参加しているボランティア活動で、今年は北千歳駐屯地曹友会員15名を含む約350名で千歳市桂木付近から同市内東郊付近までの清掃を行った。
 隊員達は、川の中や遊歩道に落ちている空き缶やプラスチックゴミ、自転車などを拾い集め、約1時間の作業で担当区域の清掃を完了させた。
 参加した隊員は、「初めて参加しましたがこんなにゴミが投棄されているとは思いませんでした。来年も参加して清流千歳川を守っていきたいです」などと感想を述べた。

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