防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   997号 (2019年2月15日発行)
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ノーサイド
北原巖男
マリリン!

 今年も早や2月、この時期、日本に来ている東ティモールの皆さんが盛んに発する言葉があります。
「マリリン!マリリン!」
 何かとても女性的な、愛くるしい響きがありますね。
 読者の皆さんの中には、すぐアメリカのあの魅惑的な女優マリリン・モンローさんが浮かんで来る人もいるでしょう。あるいは、映画「マリリンに会いたい」一心で向かいの島まで海を泳いで渡った犬のシロの懸命な犬かきとマリリンに会った時の幸せな姿に、自分を重ね合わせる方もいるかもしれません。
 「いやいや、マリリンと言えば、平昌オリンピックで銅メダルを獲得したカーリング娘の本橋麻里さんだよ」、「そだねー」などと言った声も聞こえて来るようです。
 いづれのマリリンも、自然に笑顔になって来るような温もりが共通しています。
 しかし、東ティモールの皆さんが体を縮めて連発する「マリリン!」は、実は東ティモールの公用語のテトゥン語。その意味するところは、切羽詰まっての「寒い!」なのです。
 熱帯育ちの彼らは、今まで経験したことの無い日本の寒さに震えあがり、身を縮めているのです。冗談半分・本音半分に、「この寒さに生き残れるか心配だ」とのつぶやきも。
 しかし、「マリリン」の語感はあまりにも可愛いくて魅力的です。私には、彼らが寒さに震える様子がむしろ滑稽にさえ見えて、彼らの不安や辛さを共有するにはほど遠い自分を感じています。笑いながら「すぐに慣れるよ」。彼らに対する私の常套句です。
 南半球の熱帯東ティモールは、今は雨期。激しいスコールが来た後は、厳しい暑さが戻ってきます。どこまでもゆったりと時間が流れる東ティモール。その中で、植物や野菜たちは、太陽エネルギーをいっぱい受けて、グングン大きく成長して行きます。
 東ティモールに住んでいたときこんなことがありました。東ティモールに着任したばかりの女性スタッフが、運転免許証の申請に行ったときのこと。
 東ティモールの運転免許証には、日本と異なり、身長・瞳の色・血液型も記述されています。万一のことを考えたとき、東ティモールの運転免許証の方が、進んでいると思います。
 彼女が身長測定を受けると、何と彼女が普段から承知している自分の身長よりも7センチも高い計測値を、大きな声で宣告されました。慌てた彼女は、「私は、そんなに大きくない!」と再測を要請。しかし、値は変わりませんでした。抗議する彼女に係官は真顔で言いました。
「寒い日本から太陽がいっぱいの国に来たので伸びたのだ」
「東ティモールに来てまだ10日。7センチも伸びるはずがない」
「いや、伸びる」
 彼女の懸命な訴えが受け入れられることはなく、運転免許証はそのまま交付されました。
 「太陽がいっぱいの国・東ティモール」は、まぎれもない事実です。普通では信じられないような奇跡が起きないとも限りません。降り注ぐ太陽エネルギーの下では、「もう一つの事実」が大らかに併存することもありかもしれません。何かとても楽しくワクワクします。
 ちなみに「マリリン」の反対は「マナス」。東ティモールは、元気に「マナス」真っ只中。
 そんな東ティモールは、皆さんの来訪を待っています。

北原 巖男
(きたはらいわお)
元防衛施設庁長官。元東ティモール大使。現(一社)日本東ティモール協会会長。(公社)隊友会理事


岩屋防衛大臣が地元別府駐屯地を視察
 1月26日、別府駐屯地(司令・山田憲和1陸佐)は、岩屋毅防衛大臣の視察を受けた。岩屋大臣は大分県別府市の出身で、大臣就任後初めての地元別府駐屯地視察となった。当日は、朝から雪が降りしきる中での視察となった。駐屯地に到着した大臣は、陸上幕僚副長、第4師団長、西部方面総監部幕僚長、駐屯地司令らに出迎えられた。
 駐屯地体育館において儀仗隊長の第3中隊長・財津健二3陸佐以下92名による栄誉礼を受けた後、記念撮影、状況報告、女性自衛官隊舎の巡視を行った。女性自衛官隊舎では、立会した女性自衛官に「住み心地はどうですか?」などと質問する場面もあった。
 また駐屯地体育館において、駐屯地隊員約800名に対し「我が国と国民を守る自衛隊の役割はこれまで以上に大きくなっている事」「いかなる事態にも対応し得る防衛力を構築するため、日々の訓練を通じた自身の能力の強化」「駐屯地司令をはじめとする各部隊指揮官の指揮統率の下、自身に課せられた責務の重さを認識し、職務に精励する事への期待」について訓示され、隊員たちは真剣な眼差しで耳をかたむけた。
 岩屋大臣はその後、駐屯地食堂で会食を行い別府駐屯地を後にした。

海自補給本部創立20周年記念行事
 海上自衛隊補給本部(本部長・大島孝二海将=十条)は1月11日、創立20周年(平成10年12月8日創立)を記念して各種行事(植樹式・感謝状贈呈・記念祝賀会)を開催した。
 当日は、好天に恵まれ、最初に、補給本部等機関の今後益々の発展と団結を祈念して植樹式が行われた。植樹した樹木はキンモクセイであり、花言葉の「謙虚さ」を決して失わず、職務にまい進することを誓った。
 続いて、補給本部の業務遂行に著しい貢献があった企業に対して、補給本部長より感謝状が贈呈された。贈呈を受けたのは、株式会社日立国際電気、藤倉航装株式会社及びコニカミノルタジャパン株式会社であり、各社の社長が出席し、感謝状を補給本部隊員の前で受け取った後、記念撮影が行われた。
 夕刻、体育館にて海上自衛隊補給本部OB会との共催により、海上幕僚長、十条自衛隊協力会会長、十条防衛懇話会会長を迎え、約1200人の企業関係者等の出席のもと、記念祝賀会が盛大に挙行された。
 創立20周年記念行事を通じ、隊員は諸先輩のこれまでの功績と関係各位の支援・協力に感謝するとともに、今後の更なる発展に向かって全力を尽くす決意を新たにした。

護衛艦「さみだれ」
航空機発着艦無事故
9500回を達成
 護衛艦「さみだれ」(艦長・川合元2海佐)は、1月19日、航空機発着艦無事故9500回を達成した。護衛艦「さみだれ」は、ソマリア沖・アデン湾における第32次派遣海賊対処行動水上部隊(指揮官:第4護衛隊司令・西山高広1海佐)として、1月初旬からアデン湾で活動している。
 この日は第842回護衛を実施しており、早朝、護衛船舶の安全を確保するため、護衛航路周辺に海賊不審船舶が存在していないかを確認する警戒飛行を実施した。日の出とともに護衛艦「さみだれ」を発艦、整備員たちは、9500回目の安全を祈りつつ東雲に飛立つ航空機を飛行甲板から見送った。警戒飛行を終え、着艦と同時に艦内から拍手が聞こえた。着艦後、整備員は機体にわずかな油のにじみを発見、記念撮影は機体整備終了後に実施となった。
 護衛艦「さみだれ」は、平成12年3月に就役し間もなく19年が経過する。航空機のトラブルは、人命と任務に直接的に影響するものであり、日々の整備に余念がない。航空機搭乗員と整備員とが連係し、少しの違和感も見逃さず、徹底的に整備し飛行している。また、航空機の発着艦は、その時の気象海象環境下での厳しい艦の動揺制限と相対風制限の中で、付近航行船舶との航海安全を確保しながらの困難かつ危険な作業である。
 整備長(田川誠1海尉)は、「発着艦無事故9500回は、整備員のみならず搭乗員や運航関係者を含む、「さみだれ」総員の日々の努力のお陰です。次は一万回を目指して頑張ります」と皆への感謝と抱負を語った。

「強く・明るく・麗しく」
女性自衛官教育隊創隊50周年記念行事
 12月16日、陸上自衛隊女性自衛官教育隊(隊長・中川美佐1陸佐=朝霞)は創隊50周年行事を実施した。
 女性自衛官教育隊は、昭和43年3月に陸上自衛隊輸送学校に婦人自衛官学生隊として編成されたのが始まり。女性自衛官を専門に教育する機関として陸自の中でも唯一無二の部隊だ。
 時代とともに女性自衛官の採用・登用は拡大し、女性自衛官制度設立当初、わずか看護士140名の女性陸上自衛官は現在全職種にわたり約9000名を数えるほどになった。当部隊も現在100数名の女性自衛官が日々任務・訓練に汗を流している。
 中川隊長は式辞の中で、女性自衛官のますますの活躍のためには「女性自衛官教育隊が部隊の規範となるべく、教育者であるとともに、自衛官としての資質・識能の向上のための心・技・体の鍛錬を続けていかなければならない」と述べ、「教育態勢の充実に努め、時代に求められる『強く・明るく・麗しい』女性自衛官の育成に邁進していく所存です」と決意を述べた。
 また、創隊50周年を機にシンボルマークが刷新され、当日除幕式が行われた。これまでの「女性らしさ」から「精強さ」をイメージしたものへと変更され、原則的に配置が全職域で開放されることが基本となった、女性自衛官の今後の活躍を象徴するものとなった。

熊本県警と共同訓練
<第42即応機動連隊>
 第42即応機動連隊(連隊長・小見明之1陸佐=北熊本)は1月28日、北熊本駐屯地において熊本県警察との共同訓練を実施した。
 訓練は、治安出動の際における警察と自衛隊との共同対処能力の向上を目的とし、機能別訓練として格闘訓練と職務質問、総合訓練として施設警備における連携要領を演練した。
 本訓練を通じ、双方の能力を向上させるとともに、共同連携要領の確認、信頼関係の構築等多くの成果を得た。
 訓練に参加した春野3尉は、「大変貴重な訓練に参加でき勉強になった。引き続き対処能力の向上に努めたい」と話した。

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