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自衛隊ニュース   996号 (2019年2月1日発行)
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日豪防衛相会談
日豪円滑化協定妥結に前進
 1月23日、岩屋毅防衛大臣は防衛省でオーストラリアのパイン国防大臣と会談を行った。両大臣が会談を行うのは、昨年10月の日豪外務・防衛閣僚協議(「2プラス2」)及び拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)以来。
 岩屋大臣は「オーストラリアは重要な戦略的パートナーであり、その重要性は昨年末に策定した防衛大綱においても言及している」と述べ、瀬取り対策、各軍種間共同訓練、能力構築支援、職員の相互派遣等幅広く密度の濃い防衛協力が進展していることを歓迎した。また、両国の部隊が相手国内で共同訓練等を円滑に行うために隊員の法的地位を定める協定について、「両国の防衛協力の拡充と深化に対して、共にリーダーシップを発揮していきたい」と早期の妥結に向けて取り組む姿勢を示した。
 パイン大臣は、「両国関係の4つの柱は、総合運用性の確保、能力構築支援、防衛産業協力、海上安全保障協力で、これは島国である両国にとって共通の関心事だ」と述べ、防衛協力の更なる推進を求めた。また日豪円滑化協定は「今回の最優先事項だ。機は熟している」と述べ、今年3月末までの妥結を目指す意向を示した。
 また両大臣は、今年国内において日豪の戦闘機が初めて共に参加する共同訓練「武士道ガーディアン」等の各共同訓練実施に向けての進捗を歓迎し、今後も防衛協力を具体的かつ実践的な形で深化していくことで一致した。
 地域情勢については、北朝鮮、南シナ海・東シナ海等に関する情勢認識を共有し、引き続き緊密に連携を取っていくことで一致した。また、北朝鮮に関し、岩屋防衛大臣からは「瀬取り」対処のために、昨年12月に豪軍が3回目となる哨戒機の派遣を実施したことについて、歓迎する旨発言があった。

ライシナ・ダイアローグにパネリストとして参加
<河野統幕長>
 河野克俊統合幕僚長は、1月8日、9日にインドで開催された多国間フォーラム「ライシナ・ダイアローグ」にパネリストとして参加した。当フォーラムは、インド外務省と同国のシンクタンクORFの共催により年次で行われているもので、防衛省・自衛隊としての参加は2回目となる。
 「インド太平洋の古代の海洋秩序と台頭する構造」をテーマに河野統幕長は、豪軍国防軍司令官キャンベル陸軍大将、仏軍海軍参謀長プラザック海軍大将、インド参謀長委員会委員長ランバ海軍大将及び米インド太平洋軍司令官デービッドソン海軍大将らとパネルディスカッションを行った。河野統幕長は、自由で開かれたインド太平洋を実現するため、各国が法の支配、航行の自由といった普遍的価値に基づいて強調していく重要性や、日米豪印仏の強固な連帯等について発信した。
 また、4名の参謀総長等とそれぞれ会談した他、日米豪3カ国会談を実施した。会談では、地域情勢・安全保障環境に関して認識を共有し、多角的・多層的な安全保障協力を戦略的に推進する観点から意見交換が行われた。

自衛隊×吉本動画作戦
ジエイTubeが始動!
<陸幕人事教育部募集・援護課>
 陸上自衛隊人事教育部募集・援護課は昨年12月27日から新たな動画コンテンツを公開した。その名も「ジエイTube」。吉本興業とコラボした当コンテンツは、吉本芸人が「自衛隊とあれこれやってみた」をテーマにさまざまなことに挑戦する企画。第1弾は、人気お笑いコンビであるNON STYLEの2人が「ジエイTube」PR大使に任命される様子を紹介する動画となっている。今後もフルーツポンチ、尼神インターほか吉本芸人が続々と登場する予定だ。
 「ジエイTube」以外にも、各種メディアで取り上げられて話題沸騰の「LIFE HACK CHANNEL」も好評公開中。かっぱを使用した防寒の方法、静電気を防ぐ方法等、この時期に役立つ動画が盛りだくさん。また「平成30年度自衛官募集CM〜それぞれの想い篇〜」も公開中。現場で活躍する自衛官の熱い想いに触れることができるCMとなっている。
 動画を企画した陸幕募集・援護課の担当者は、「吉本芸人の方々との共演を通じ、自衛隊への親近感をさらに深めていただければ幸い。第2弾、第3弾も楽しみにして頂きたい」と話す。

ジブチ国防軍に災害対処能力強化支援
<施設学校>
 施設学校(学校長・腰塚浩貴陸将補=勝田)は9月21日から12月16日までの間、ジブチ国防軍に対する災害対処能力強化支援を担任し、派遣団長・丹宗正敏2陸佐以下13名(東方隷下隊員8名を含む)がジブチにおいて活動した。本取組みは、「人道支援及び災害救援活動分野の教育における協力に関する日本国防衛省とジブチ共和国国防省との間の実施取り決め」に基づき、平成29年1月から実施しているもので、今回で3回目の派遣となった。
 今回の教育では、第1回目の教育から参加しているジブチ軍の教官要員に教育技法を修得させつつ、ジブチ軍の新規学生に油圧ショベル、ドーザ及びグレーダの機械操作要領を教育する形で同軍の災害対処能力を強化した。成果として、7名の教官要員、新たな操縦特技者10名を養成するとともに、両国間の信頼関係の醸成に寄与した。
 今後は、ジブチ軍が今回の教育成果に基づき、新たな操縦特技者を継続的に養成し、練度を維持するための訓練を行っていくことが期待される。

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