防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   990号 (2018年11月1日発行)
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ノーサイド
北原 巖男
河野外相「東ティモールは大切なパートナー」

 10月12日、東ティモールを訪問中の河野太郎外務大臣は、同日の日程を終えた後、冒頭次のように述べて臨時記者会見に臨みました。
 「日本の外務大臣として、独立回復以来、初めて東ティモールを訪問しました。独立直前の2000年に河野洋平外務大臣が訪問して以来ということになります。私も、2001年に選挙監視団の一員として東ティモールを訪問して以来、実に17年ぶり2度目の訪問であります。車の窓から見たディリの街の景色は全く違っていて、発展の様子を目の当たりにすることができて、大変うれしく思います」
 2002年5月20日、インドネシアとの厳しい武力闘争を経て独立を回復した21世紀最初の独立国・アジアで一番新しい国、東ティモール。我が国外務大臣の同国訪問の動きはこれまでもありました。しかし、いずれも実現するには至りませんでした。
 独立回復から16年、ついに迎えたこの日の訪問。筆者も感慨深く受け止めている一人です。
 東ティモールサイドも、歴史的訪問であるとして大歓迎。これまでの我が国による一貫した国づくり支援に改めて感謝を表明すると共に、今後一層の関係強化・発展に期待を表明しています。
 河野外務大臣は、アジオ・ペレイラ上級国務大臣兼閣議議長(外務・協力大臣代行)と日本・東ティモール外相会談を実施したほか、ル・オロ大統領表敬、タウル・マタン・ルアク首相表敬を精力的にこなしました。またディリ郊外と市街地を分かつコモロ川に、日本のODAで完成した「日の出橋」(PONTE HINODE)の竣工式にもルアク首相と出席されました。
 これらの会談・表敬を通じて、両国は、政治・安全保障、経済・インフラ、観光、人的交流・人材育成、海洋・漁業・水産、防衛など様々な分野での二国間協力、地域・国際的課題に関する連携を強化していくことで一致しました。
 この中には、最大8名の東ティモールの若手行政官等が日本の大学院にて修士の学位を取得することを支援するため、1億5900万円の無償資金協力について交換公文の署名もあります。国づくりは、人づくり。東ティモールにとって焦眉の急である人材育成に大きく資する日本らしい支援です。
 また、特記すべき事項があります。かつて独立回復をめぐって激しく対立した東ティモールとインドネシアは、今や最も身近な隣人として、未来志向の緊密な友好関係を確立しています。今回、この両国と日本の3ヶ国協議の枠組みで、海洋分野での具体的協力を進めることで一致したことです。
 河野外務大臣は、臨時記者会見を次のような発言で締めくくっています。
 「東ティモールは自由ですとか、民主主義、基本的人権といった価値観を日本と共有する大切なパートナーでありますし、この東ティモールが海上法執行能力を強化して、しっかりと海賊対策、あるいは様々自由で開かれた海上秩序を守るためのパートナーとして成長してくれることは、この地域の安定と繁栄にも資することになろうかと思っております。そのためにも日本は様々な人材育成、人的貢献、そして連結性の強化と言った意味で東ティモールに貢献をしていきたいと思っています」
 筆者が承知する限り、我が国外務大臣が東ティモールを日本の大切なパートナーであると位置づけ、明言したことは、これまでありません。
 二国間関係の新しい段階の幕開けと捉え、これを心から歓迎し、緊密な協力関係の発展を期待したいと思います。
(ひとくちメモ)
 東ティモールの皆さんは、自国のことをティモール・ロロサエ(TIMOR LOROSA'E)とも呼びます。現地の言葉でロロ(LORO)は太陽、サエ(SA'E)は昇るを意味します。日本と同じ「日の出」の国。「日の出橋」(PONTE HINODE)誕生秘話?

北原 巖男
(きたはらいわお)
元防衛施設庁長官。元東ティモール大使。現(一社)日本東ティモール協会会長。(公社)隊友会理事


日米航空医学相互運用カンファレンス
<航空自衛隊>
 10月18日19日、米空軍横田基地で米空軍第374医療群司令官Ingrid FORD大佐主催の「日米航空医学相互運用カンファレンス」が開催された。自衛隊からは空幕主席衛生官・別所慎也空将補初め、空自16名陸自4名の計20名が参加した。これにより米空軍医療活動及び空自衛生活動に関し、相互紹介及び意見交換を行ったことで将来の日米協力の一助となった。
 議題は、在日米軍の衛生部隊、入間病院整備、患者搬送、CBRNE、夜間視訓練装置、常圧低酸素呼吸装置及び第一線救護等と多岐に亘った。また、活発な意見交換で空自衛生の課題に対する方向性の資を得ることができた上に、米空軍における航空生理訓練や事態対処時の患者搬送を含む医療活動等に係る最新の知見を収集することもでき、大きな成果をあげた。

部隊の誇りと威信をかけ
平成30年度旅団武装走競技会
<第5旅団>
 第5旅団(旅団長・堀井泰蔵陸将補)は、10月10日、帯広駐屯地において「平成30年度旅団武装走競技会」を実施した。
 本競技会は、部隊の団結の強化及び士気の高揚を促すとともに、作戦及び戦闘に必要な体力・気力の向上に資することを目的として実施され、旅団では平成24年以来6年振りに行われた。
 競技は、6・1kmの起伏に富む難コースを各人が戦闘服、戦闘帽、戦闘靴に水筒等の個人装具を装着し、10kgの背のう(女性自衛官5kg)を背負い、部隊対抗(Aグループ‥普通科連隊、Bグループ‥大隊、Cグループ‥隊・中隊)、分隊対抗及び個人対抗方式で行った。
 部隊対抗の部においては、部隊長推薦及び抽選による7名編成の分隊、90チーム及び個人対抗の部における40名(女性10名含む)の合計670名が「部隊の誇りと威信」をかけ、勝利への執念をもって熱戦を繰り広げた。
 全チームの頂点に立った第4普通科連隊の福島2陸曹は「中隊のトップクラスの隊員が集まって編成したチームなので、自信がありました」と話した。
 旅団は、引き続き隊員が一丸となって「強く、頼もしい旅団・部隊」を目指して、更なる練成を重ね精進する。

小野寺大臣(当時)が部隊視察
<航空自衛隊・高良台分屯基地>
 小野寺防衛大臣(当時)は8月24日、航空自衛隊高良台分屯基地(分屯基地司令・兵藤浩太郎2空佐)を視察し、隊員たちを激励した。
 高良台分屯基地には、ペトリオットPAC-3を運用する第2高射群隷下の第8高射隊が所在し、所要の場所に迅速に機動展開し得る即応態勢を常時維持している。昨年から今年にかけて北朝鮮情勢が緊迫する中、万が一の事態に備えた措置の一環としての行動にも従事した。
 大臣は丸茂航空幕僚長、井筒西部航空方面隊司令官、松宮第2高射群司令に出迎えられた後、兵藤分屯基地司令から状況報告を受けるとともに、高良台分屯基地が保有する装備品や施設を視察した。
 最後に、集まった隊員たちに訓示し、「我が国の平和と安全は自らの双肩にかかっているという強い責任感と自負心をもって職務遂行にあたってもらいたい」と激励した。

各課程の卒業式実施
東方総監が初めて臨席
<第1機甲教育隊>
 第1機甲教育隊(隊長・甲田宏1陸佐=駒門)は、9月27日に第133期陸曹候補生課程卒業式を、翌28日には、第11期一般陸曹候補生課程後期「機甲」及び新隊員特技課程後期「機甲」の卒業式を実施した。
 この両日、東部方面総監をはじめ、東部方面混成団長(28日)及び同副団長(27日)、その他多くの来賓が臨席し卒業式を挙行した。隊にとって初めての総監臨席の卒業式であったが準備調整は、大変だったものの、隊そして隊員にとって心と記憶に残る卒業式となった。
 陸曹候補生及び新隊員特技課程の学生達は、総監の臨席には当然のように緊張していたものの、それ以上に晴れやかでたくましく成長した自身の姿を見て頂こうと、国賓を迎える儀仗隊にひけを取らないほどの見事な部隊行動を披露した。式中、総監から直接、総監表彰を受けた第8偵察隊寺西候補生は本当に幸せそうな表情であった。
 また、28日の新隊員の卒業式においては、特別に基幹隊員等の隊・近隣機甲科隊員が卒業式に参列し、総監訓示を受ける機会を得た。機甲の大先輩であり、永年、機甲科部隊において指揮を執った高田方面総監の機甲科隊員に対する熱き想いを聞き、機甲科隊員としての誇りを新たにするとともに、機甲科職種の在り方と責任の重大さを改めて胸に気を引き締める思いであった。式の最後には、総監を中心として、団長はじめ来賓そして新たに機甲の仲間入りをした新隊員、隊基幹隊員一同揃って記念撮影を実施した。
 隊は、新隊員の教育任務を全て完遂し、最後の陸曹教育となる第133期初級陸曹特技課程を開始した。総監の熱き思いを受け止め機甲を背負う隊員を隊一丸となって育成していく。

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