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自衛隊ニュース   978号 (2018年5月1日発行)
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「しらせ」帰国
パパおかえり!
第59次南極地域観測協力業務完遂
 第59次南極地域観測協力の任務を終えた砕氷艦「しらせ」(艦長・宮崎好司1海佐)の帰国行事が4月11日、晴海埠頭で行われた。
 春霞の向こうに朱色の艦影が現れ、折からの強風に押されるようにみるみる近づき接岸した。約半年ぶりの再会となるこの日を待ちわびた乗員の家族たちが送迎デッキに集まる中、後部甲板で舫い作業中の乗員たちを見つめる女性2人に話を聞いた。息子を出迎えに訪れた母親と、彼の恋人だ。
「零下20度にもなるそうですから、私は無事帰ってくることだけを願ってましたが、本人にとっては任務を全うできたかが、いちばん大事なんだろうと思います」。恋人は「こんなチャンスはなかなかないし、楽しんできてって言ったんです」。舫い作業中の中に彼はいるのだが、こちらを見ず、彼女たちも声をかけはしない。彼の黙々とした姿に、南極での仕事ぶりを想像して楽しんでいるのだそうだ。半年間に電話できたのは往復の寄港時の2度だけ。早く無事を喜び合いたいという、今日の吹きすさぶ風のように逸る気持ちを抑えた、美しいまでの静けさが3人の間に漂っていた。
 「しらせ」は平成29年11月12日に女性隊員11名を含む179名で晴海を出港。同27日にオーストラリアのフリーマントルに寄港し、文部省の観測隊員を乗艦させ12月下旬に昭和基地に接岸。その後99日間、物資輸送などの支援作業に従事した。帰路の3月20日にシドニーで観測隊員を退艦させ本日、晴海に入港。全行動日数151日間の任務を完遂し帰国した。
 ターミナルのロビーで全乗員を前に本松統合幕僚副長が統幕長訓示を代読し、村川豊海上幕僚長が乗員とその家族の労を謝し行事は終了した。
 家族を艦内へ案内する段になってようやく喜び合う笑顔が見られた。男性乗員の1人は「やはり半年も家族と離れるのが辛かったですね。みんなの顔を見て、オーロラが空を舞うあの幻想の世界から帰ってきたんだ、と実感しています」。地球規模の体験を通じて培った乗員と家族の絆の強さが、次の任務にもきっと役立つに違いない。

西部方面戦車隊新編行事
方面隊直轄部隊として集約保持
 西部方面隊(総監・湯浅悟郎陸将)は、3月27日、第4戦車大隊及び第8戦車大隊の廃止に伴い、西部方面戦車隊を新編し、同日、玖珠駐屯地において西部方面戦車隊新編行事を行った。
 西部方面隊に所属する戦車部隊は、これまで第4師団及び第8師団がそれぞれ戦車大隊を保持して運用してきた。しかし、今後は、方面隊の直轄部隊の戦車隊として集約保持し、引き続き、陸上作戦における総合戦闘力の根幹を成す機甲戦闘力として、方面隊内の各師団・旅団の運用を支えていく。
 本新編行事では、中隊旗授与式、隊旗授与式、観閲式等を行い、隊の更なる強固な団結、厳正な規律、士気の高揚を図った。特に、隊旗授与式では、立会官の方面総監・湯浅悟郎陸将が西部方面戦車隊長の黒木正憲1陸佐へ隊旗を授与し、その後の訓示では「今回の改革は、重戦力を抑制しつつ機動展開力を高める改革である。戦車部隊は、対着上陸作戦のような重戦力がぶつかり合う作戦は当然のことながら、ゲリラ戦闘等においても戦場で勝利を獲得するためにはなくてはならない戦力である。このことは、いささかの揺るぎもない。戦車が保有する情報収集能力、火力、機動力、防護力を誇りに思い、胸に刻んで、実力のある部隊を作り上げてもらいたい」と述べ、隊員を激励した。訓示を受けた黒木1陸佐は「西部方面隊唯一の戦車部隊として、国民の生命と安全の確保はもちろん、増大する多様な役割に即応するため更に訓練を積み重ね、地域の皆様とともにこれからも共存共栄を『継承』していきます」と決意を述べた。
 本行事に参加した西部方面戦車隊最先任上級曹長山本福徳准尉は「第4戦車大隊・第8戦車大隊が幕を閉じ、新しく西部方面戦車隊が始動しました。各戦車大隊のそれぞれの伝統を受け継ぎ、西部方面隊唯一の戦車部隊として強靭な部隊の創造のため、隊員一丸となり職務を遂行することを再認識するとともに、身の引き締まる思いです。西部方面戦車隊の新編に携れたことを光栄に思うとともにこれまでの、各戦車大隊の運営に携られた諸先輩や隊員、地域の皆様に心より感謝いたします」と決意を述べた。

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