防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   975号 (2018年3月15日発行)
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第98期一般幹部候補生1課程後段 総合訓練
<陸自幹部候補生学校>
 陸上自衛隊幹部候補生学校(学校長・鬼頭健司陸将補=久留米)は、2月19日から22日までの間、第98期一般幹部候補生I(部内選抜者)課程後段の集大成として総合訓練を行った。本訓練は昭和31年に実施された「背振山行進」を起源とし、昭和42年から状況下における部隊訓練が加わって現在の総合訓練の形となり、今年で61年目を迎えた伝統ある訓練である。訓練の開始にあたり、統裁官(学生隊長・立山隆一1陸佐)から「指揮の要訣を現地現物で具現せよ」「戦闘員としてやるべき事を確実に実行せよ」との要望事項を受けた約300名の候補生は、入校時から積み上げてきた体力・気力、小部隊の指揮能力及び戦術能力を最大限に発揮して任務を完遂する決意で臨んだ。寒さ厳しい中、佐賀県小城市を出発し、途上で協力会の人達などから激励を受けつつ100kmを徒歩行進し、2昼夜をかけ大野原演習場に到着した。その後直ちに集結地の占領・敵陣地の偵察を行い、翌早朝に攻撃を開始して敵部隊を撃破、その任務を完遂した。
 候補生達は、3月8日には全ての教育を修了し、それぞれの部隊において幹部としての第一歩を歩みだすこととなる。

第4師団長・高田陸将が福岡・久留米駐屯地を視察
 第4師団長(高田祐一陸将=福岡)は、1月25日に第4後方支援連隊、第4通信大隊、第4師団司令部付隊、第4偵察隊、第4特殊武器防護隊及び第4音楽隊が所在する福岡駐屯地、2月2日に第4特科連隊及び第4高射特科大隊が所在する久留米駐屯地を視察した。
 本視察は、福岡駐屯地と久留米駐屯地に所在する師団隷下各部隊の現況を把握するとともに、じ後の指揮・統率及び隊務運営の資とすることを目的として実施された。

平成29年度衛生課幹部等集合訓練
<札幌病院>
(第61回北部防衛衛生学会)
 自衛隊札幌病院(病院長・上部泰秀陸将)は、2月15日、平成29年度衛生科幹部等集合訓練(第61回北部防衛衛生学会)を開催した。
 学会長(病院長・上部陸将)による本学会テーマ『北部方面隊の衛生運用を考える-事態対処-』の宣言に続き、「自衛隊札幌病院の建替え・移駐後の歩み」と題した報告では、方面隊の中核型基幹病院として『北部方面隊の任務完遂に貢献しているのか』の問題認識に立った各種の取り組みが述べられた。
 また、救急科部長・岩本慎一郎1陸佐の特別講演「北海道・札幌市合同防災総合訓練成果」、一般演題として主要衛生科部隊から事態対処訓練実施状況の報告、一般講演として札幌医科大学医学部神経学講座沢本圭悟助教による「国民保護と神経剤」が発表された。
 元陸上幕僚長・岩田清文先生の特別講演は「国際環境の変化と我が国の防衛力-陸上自衛隊の現状と将来-」と題し、我が国を取り巻く国際情勢の認識と衛生科への期待が述べられた。
 衛生学校副校長・後藤義孝1陸佐をコメンテーターに迎えたパネルディスカッションでは「事態対処における北部方面隊の衛生運用を考える」をテーマに、北部方面総監部医務官・近藤伸彦1陸佐、自衛隊札幌病院先任診療科部長・吉積司1陸佐、陸上幕僚監部衛生部企画室長・菊池勇一1陸佐、北部方面衛生隊長・沖本茂1陸佐、第2後方支援連隊衛生隊衛生隊長・岩元健二3陸佐・本田貴輝2陸曹の発表の後、実効性向上に向けた議論がなされた。

善通寺での58年間の歴史を経て
第110教育大隊が松山駐屯地へ部隊移動

 第110教育大隊(大隊長・藤井鉄也2陸佐)は2月9日、善通寺駐屯地から松山駐屯地へ部隊移動を行った。昭和34年8月、善通寺駐屯地で編制以来、初めての部隊移動であり、58年間で約32200人の新入隊員を育成した。この度、第14旅団の機動旅団化に伴い松山駐屯地に移動することになった。
 移動当日は駐屯地正門において、松山駐屯地(司令・内野敏紀1陸佐)所在隊員や各協力団体からの盛大な出迎えを受け、その後実施された移動行事において、駐屯地司令から「北朝鮮のミサイル発射や中国の軍事力強化など日本を巡る安全保障情勢の中、教育大隊の役割はますます重要となる」と激励の言葉を受けたのに対し、大隊長は「社会に役立つ人材を育成し、地域に貢献する」と答えた。
 大隊は歴史と伝統そして文化を誇る、愛媛・松山の地において、早速4月から約360名の新隊員教育を開始し、新たな歴史を築いていく。


ノーサイド
平昌オリンピックから
 多くの話題を呼んだ韓国平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックが閉幕しました。大ケガから復帰しオリンピック2連覇の偉業を達成したフィギュアの羽生結弦選手。外国人記者の質問に応じ、自身を表現する言葉として「求道者、情熱、真摯」を挙げた500mスピードスケートの小平奈緒選手。そしてパシュート女子団体、新種目マススタートの高木菜那選手。金メダルを獲得した彼らに日本中が沸きあがりました。それぞれに、えも言われぬドラマがあります。
 レース直後、小平奈緒選手が銀メダルに終わり涙にくれる韓国の李相花(イサンファ)選手に寄り添い、健闘を称えあう感動的なシーンもありました。ジャンプの高梨沙羅選手、「蝶々夫人」になり切った宮原知子選手の舞。
 防衛ホームの読者である自衛隊員の皆さんの中には、彼らのこれまでの試練や発言等を自らに重さね、テレビや新聞をご覧になった方もおられるのではないでしょうか。
 常に国民と共に在る隊員の皆さんは、その負託に応えるため日夜訓練に励み、修養を怠らず、24時間態勢で任務の完遂に努める人間自衛隊員としての責任とプライドがあります。そんな一人ひとりの胸には、国民の皆さんから贈られた金メダル以上の信頼のメダルが温かく眩しく輝いているのです。
 私は皆さんを誇らしく思います。そして常に皆さんを励まし支えて来ていらっしゃるご家族に心から感謝したいと思います。特にわが国が経験したことのない緊張の度合いを増している北朝鮮情勢や中国の動向、甚大な被害を生起させる自然災害の頻発などを直視するとき、一層その思いを強くしています。
 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)のオリンピック開会式出席等に象徴される北朝鮮のしたたかな外交攻勢が展開された平昌では、今度は3月9日から18日まで冬季パラリンピックが開催され、熱戦が続いています。
 しかし開幕直前の6日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使団と金正恩委員長等との4時間余にわたった懇談・会談結果の内容が韓国サイドから発表されました。大きなニュースとなって世界中に流れました。
 文在寅大統領と金正恩委員長が4月末に板門店の韓国側に在る「平和の家」で南北首脳会談を行うことで合意したとのこと。南北首脳間のホットラインの設置でも合意し、北朝鮮側は非核化の意思を明確にし自らの体制に対する安全が保証されれば核保有する理由はないことを明確にしたとのことです。さらに米国と「虚心坦懐」に対話を行う用意があること、対話が継続する限り新たな核実験や弾道ミサイル発射実験は再開しないことも明確にし、核兵器はもちろん在来兵器を「韓国」に対して使用しないことを確約したことなどがその内容です。さらにパラリンピック終了まで延期されている米韓合同軍事演習についても、北朝鮮から例年通りの規模で実施するのであれば理解するとの表明もあったとのことです。いずれも急展開の「合意」であり「明確」であり「確約」であり「理解」です。
 しかし厳しい制裁強化を受けて窮地に立ち、米国による軍事オプションの危険も報じられる北朝鮮です。平昌オリンピックを絶好の機会と捉え同胞の韓国を巻き込み、戦略的な満面の「ほほ笑み外交」を計算づくめで行っていることは明らかです。これまで私たちは何度も何度も北朝鮮には裏切られて来ました。核や弾道ミサイルだけではありません。一刻も早く解決しなければならない拉致問題があります。悲しみと憤りを抑えきれない約束の反故が続いているのです。
 「検証」そして「日米韓の緊密な信頼関係」が今ほど必要なときはありません。
(2018年3月7日)

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