防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   958号 (2017年7月1日発行)
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開庁60周年記念行事
<府中基地>
 6月2日、3日の2日間、府中基地(司令・塩田修弘1空佐)において開庁60周年を記念して式典、祝賀会等の様々な行事が挙行された。航空自衛隊府中基地は、昭和32年、米空軍府中基地の一角に「航空集団司令部」及び「航空保安管制気象群」の2個部隊、総勢70名を持って開庁された。それから数回の部隊改編等を経て、現在、航空気象群を基地業務担任部隊とした、航空支援集団司令部及び航空開発実験集団司令部の2つの司令部が所在する基地として半世紀以上の歴史を刻んできた。今年度、航空自衛隊府中基地が開庁から60年を迎えるにあたり、記念行事等を執りおこなうべく、基地所在部隊等が一丸となり前年度からの一年をかけて各種準備を行ってきた。
 6月2日の追悼式から始まり、来賓を迎えての記念式典及び記念植樹、夕方からは記念祝賀会を盛大に執りおこなった。
 翌6月3日は平素より府中基地の活動に理解と協力のある府中市をはじめとした各種団体及び個人に対し基地司令感謝状を贈呈した。また9時から15時までの間、オープンフェスタと称し、府中基地を一般開放し、OH-6、T-4、U125及びC-2による展示飛行や装備品の展示並びに自衛隊グッズの販売等を行い約1万人の来場者を迎え、基地協力者及び近隣住民とともに60年の歴史を皆で祝うことができた。

創立60周年記念行事
<岩手駐屯地>
 第9特科連隊長兼ねて岩手駐屯地司令・栁裕樹1陸佐は、滝沢市一本木に駐屯地が開設されてから60年の節目の年を迎えるにあたり、6月10日に前夜祭を開催するとともに、翌11日には「地域と共に歩んだ60年これから先も地域と共に」をテーマに「岩手駐屯地創立60周年記念行事」を挙行した。
 前夜祭には岩手県自衛隊協力会熊谷会長をはじめとする各協力会や歴代駐屯地司令等を迎え祝うとともに、開設当時からの歴史をスライド放映により振り返り、地域に根ざした活動を続け、今日の地域と共にある岩手駐屯地を作り上げた先輩の功績に感謝するとともに、各協力会と更なる連携強化を図り、地域との絆を強くしていく誓いを新たにした。
 記念行事には達増岩手県知事、5名の国会議員をはじめ多数の来賓を迎えるとともに、県内外から約12500名の来場者が訪れた。主要な行事として「感謝状贈呈式・記念式典・観閲行進・訓練展示・祝賀会食」、催事として「戦車試乗・音楽演奏・装備品・写真展示」等を行った。特に観閲行進では、車両行進の後に第9飛行隊のヘリコプター、航空自衛隊第3航空団のF-2戦闘機及び県の防災ヘリコプターひめかみが展示飛行を披露して会場に華を添えるとともに、第1空挺団の隊員が空挺降下を披露して多くの来場者を魅了した。その他にも戦車や火砲による訓練展示、レンジャー及び格闘訓練展示を実施して自衛隊の真摯を披露するとともに、装備体験や戦車試乗等で隊員とともに楽しい一日を過ごした。
 記念行事に訪れた来場者は、各種イベントを通じて自衛隊の任務・活動に対する理解を深めるとともに、隊員とふれあうことで親近感と地域と共にある岩手駐屯地への信頼を深めた。

家族支援
〜態勢確立に向けて第1歩〜
<板妻駐屯地>
 5月28日、板妻駐屯地業務隊(隊長・後藤一郎1陸佐)は関係部外団体と連携した家族支援施策の進捗を図るため、静岡県各駐屯地等(富士、駒門、滝ヶ原、静岡地本)、静岡県自衛隊家族会(会長・小森氏)、静岡県隊友会(会長・前田氏)の参加を得て、担当地域である御殿場市及び駿東郡小山町に居住する板妻駐屯地の隊員家族安否確認希望者(13家族31名)と支援担当者(家族会7名、隊友会7名)の顔合わせを行った。
 この顔合わせは、大規模災害等発生時、隊員が災害派遣等の際に、留守家族との連絡が取れないような場合に、隊員に代わって関係部外団体が隊員家族の安否確認等を速やかに行うため必要で、「隊員家族及び支援担当者間の信頼関係の構築を図る」ことを目的に、今回初めて隊員家族及び支援担当者が一堂に会し実施したものである。
 内容は、「家族支援の概要等説明」「自己紹介形式の顔合わせ」「自宅確認の個別調整」等を行い、概要等説明では、家族会及び隊友会のパンフレットの配布により、支援担当者がどのような方々なのかを隊員家族に理解してもらい、不安を除去することができ、個別調整では地図を使用して自宅の位置確認を行い、顔合わせ終了後、6家族が支援担当者と自宅の位置の確認を行った。また、0〜3歳の幼児が多かったことからキッズスペース、授乳所、おむつ交換所を設けて緊急登庁支援の施策を紹介することができた。
 参加した隊員及び家族からは「直接担当の方と話ができて安心できた」との声が聞かれ、隊員家族の不安の除去及び支援担当者との信頼関係の構築を図ることができた。
 板妻駐屯地の担当する地域は、400家族以上の安否確認希望者が存在するため、地域の家族会及び隊友会と協力し、より効率的かつ有効的な顔合わせの実行に努め、平成29年12月を目標に、安否確認希望者全員と顔合わせを行う予定である。
 さらに、平成29年度末までに家族支援の協力態勢を確立させるため、このような取り組みを継続的に実施するとともに、各種機会を捉えて家族会及び隊友会と連携を図り良好な関係を築いていきたい。

安全祈願行事
〜故田熊3陸佐を偲んで〜
<富士学校機甲科部>
 富士学校機甲科部(部長・森下泰臣陸将補)は、6月14日、故田熊嗣利3陸佐(防大2期生)殉職の地で安全祈願行事を実施した。
 第42期幹部初級課程の教官であった故田熊3陸佐は、昭和43年6月14日、東富士演習場での戦車小隊訓練において、学生乗車の戦車に跨乗指導中、戦車横転により殉職。機甲科部では、故田熊3陸佐の後輩育成に当たる熱意と愛情を偲ぶとともに、訓練の安全を祈願し、入校学生の安全意識を高揚させる目的で、毎年命日に合わせてこの安全祈願行事を実施している。
 50回忌にあたる本年は、故田熊3陸佐と生前親交のあった機甲科OBの元陸幕長冨澤氏及び土田氏が臨席し、徳田学校長や近隣機甲科部隊長等及び入校学生を含む140名余りの機甲科隊員の参列の下、厳かな雰囲気の中、慰霊碑(田熊碑)前で慰霊行事を執り行った。行事終了後は、冨澤氏より入校学生たちに向けた訓話及び激励がおくられた。その後、殉職現場に場所を移し、参列者全員が焼香を行い、安全への決意を新たにした。

国宝・彦根城築城410年祭
ブルーインパルス展示飛行

 自衛隊滋賀地方協力本部(本部長・惠谷昇平1陸佐)は、6月4日、「国宝・彦根城築城410年祭 ブルーインパルス展示飛行」(彦根市)に連接した広報活動を初夏の晴天のもと実施した。メイン会場(金亀公園)では、陸上自衛隊第3音楽隊による演奏、ブルーインパルスパイロットによるサイン会やトークショーが行われ、会場は県内外からの来場者約5万人で埋めつくされた。メインイベントとなるブルーインパルス飛行展示では、早朝から待ちわびた来場者たちが迫力ある編隊飛行に、「こんなに近くで見るの初めて!」「すごいね!かっこいい!」等、感動や歓喜の声が上がった。
 展示飛行に先立ち行われたパイロットサイン会では予想を上回る長蛇の列ができ、限られた時間ではあったが、サインをもらったり、写真撮影ができた参加者たちは嬉しそうに握手を求めていた。
 ブルーインパルスの隊員と直接話すことができたパイロット志望の青年は、「こんな機会は、なかなか無いから嬉しい」と話し、航空学生への受験に向けて更に意欲を高めていた。
 また、会場内に開設した自衛隊広報エリアでは、第3音楽隊隊員との記念撮影コーナーや、ブルーインパルスパネル展示コーナーを設けた他、96式装輪装甲車や軽装甲機動車、偵察用オートバイの装備品展示を実施したが、普段直接目にすることのない自衛隊装備品を間近で見た来場者は、迷彩服姿の説明要員の自衛官に対して熱心に質問を行ったり、装備品をバックに隊員と一緒に記念撮影をする等、和やかな雰囲気に包まれていた。
 滋賀地本は今後も県内におけるイベントと連携した広報活動を積極的に展開し、地域住民の理解や信頼感の獲得、更に募集基盤の充実を図っていく予定である。


優勝
第43回那覇ハーリー大会
<第15旅団>
 第15旅団(旅団長・原田智総陸将補)は、5月5日、那覇新港で開催された第43回那覇ハーリー大会に出場した。
 本大会は沖縄伝統のハーリー大会で、約20万人が来場する最大規模の伝統行事であり、7年振りに一般職域の部に出場した旅団ハーリーチームは、強豪チームが参加する中、2位以下に大差をつけ優勝した。
 本大会に参加した第15施設中隊下地陸士長は「地域の方々に自衛隊の力強さや団結力を見てもらえる機会として気合を入れて臨みました。36名一丸となり優勝を勝取り、多数の拍手及び祝福の言葉を頂き、自衛官であることに誇りを感じました」と述べた。

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