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自衛隊ニュース   957号 (2017年6月15日発行)
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広報戦士集団の一員として
空幕広報室の臨時勤務を終えて
飛行点検隊 空曹長 八澤政行
 私は、今年1月12日から3月31日までの間、航空幕僚監部広報室(報道班配置)に臨時勤務し、広報業務を経験しました。
 突然ですが皆さん、
「空幕広報室と聞いて、何を連想しますか?」
 イケメンや綺麗な室員に囲まれた職場、見学者のアテンド、有名人に会える職場、空を飛ぶ職場…「な ? んて思っていませんか!?」
 前記については、否定しませんが(笑)、業務はアテンドや、前面に出る仕事ばかりでは、決してありません。
 むしろ昼夜を問わず、広報業務を通じ、国民に防衛の実態と、自衛隊への理解を深めさせることなどを目的として愚直に働き、そして新しきに挑戦し続ける裏方の広報戦士集団なのです。
 広報室は、室長を筆頭として、広報班、報道班、機動研究班の総勢約20名で編成されており、広報班は、ブルーインパルスの展示飛行、音楽隊演奏、HPの運営、テレビや映画の撮影協力、出版物の企画協力及び浜松にある資料館の展示物に関する業務等、航空自衛隊に対する理解と関心を深めるための活動を実施しています。また、報道班は、航空幕僚長記者会見をはじめとする報道機関への発表、説明及び資料提供に関する業務、機動研究班は、各種事態等発生時における現地での報道対応支援、広報用活動映像の記録、収集及びその提供等に関する業務をそれぞれ担当し、適時適切な情報発信により、国民と航空自衛隊との信頼関係を醸成するための活動を実施しています。
 さらに、航空自衛隊の広報としての全般の総括的な業務もあり、その業務は複雑多岐で、かつ多種多様となっているため、業務は多忙を極めています。その様な中にあって、あらゆる状況と可能性を思案し、適切な対応を追及するとともに、効率的かつ効果的な広報活動を、実施担当官等及び部外との綿密な調整の元に全国へ発信し実施しているのです。
 今回の勤務を通じ、私が強く感じたことは、広報業務の重要性です。
 自衛隊の任務(国防)達成には、国民や他の組織との理解と協力が必要です。そして、広報業務は、組織における人的基盤の構築にも繋がります。そのため、国民に詳しく、わかりやすく、そして寄り添った広報業務は、我々自衛官にとって必要不可欠であると強く感じました。
 日々の多忙な業務の中で広報活動を行うことが難しいとは、重々承知していますが、是非、皆さんも様々な機会を捉え、各種行事等に積極的に参加する等、部隊において、また身近において、それぞれが実施できる広報活動を模索してみてはいかがでしょうか。我々の将来と組織(国家)を考えた時、小さな一歩が形としての達成感と人的基盤の礎として感じられるのではないでしょうか。そう私はこの広報業務を経験して強く思いました。
 私の特技は、航空機整備員です。今回のこの空幕広報室への臨時勤務を通して、普段なかなか経験できない業務の中において、裏方による仕事の支えが、戦力の発揮と人的基盤の構築の支えとなっていることの理解がより深まりました。そして、自分自身が大きく成長できたと感じていますし、「広報戦士集団の一員」として、少しは仕事ができたなあと自負しています。臨時勤務ができて、本当に良かったと実感しています。
 最後に、このような機会を与えていただいた、また貴重な経験をさせて頂いた関係各署に深く感謝するとともに、特に臨時勤務中は全く戦力外(邪魔ばかりしていた気が…笑)で恐縮でしたが、日々新鮮で明るい雰囲気の中、温かく御指導及び御教授していただき、見守っていただいた広報室長をはじめとする広報室の皆様方に、厚くお礼を申しあげます。「本当にありがとうございました」。

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