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自衛隊ニュース   954号 (2017年5月1日発行)
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日豪防衛相会談
18年に空軍種共同訓練を実施
 4月19日、稲田朋美防衛大臣は防衛省において日豪防衛相会談を行い、マリス・アン・ペインオーストラリア連邦国防大臣と今後の日豪の防衛協力について意見交換を行った。また翌日は都内で7回目となる日豪外務・防衛閣僚協議(2+2)を、岸田文雄外務大臣、ジュリー・ビショップ豪外務大臣と共に行った。
 冒頭、稲田大臣は「日豪両国間の『特別な戦略手的パートナーシップ』をさらに深化させたい」と本会談への期待を述べると、ペイン大臣は「より高いレベルの訓練演習、総合運用性を重視した協力を模索していきたい」と述べた。
 会談では、(1)1日豪米防衛当局間情報共有取決め及び新たな日豪ACSAが整備されたことを歓迎、引き続き共同運用と訓練を円滑化すべく行政的、政策的及び法的手続きを相互に改善する協定の作成に向けた交渉の早期妥結に向けて尽力(2)共同訓練、能力構築支援、防衛整備・技術等の分野における協力の促進を確認、2018年に戦闘機を用いた日豪空軍種共同訓練を国内で初めて実施(3)地域での能力構築支援での日豪連携に向けた防衛当局間での協議立ち上げ及び早期実施(4)自衛隊による南スーダンでのUNNISSの活動を評価、今後とも引き続き国際協力活動分野で日豪協力の機会を模索(5)日米韓3ヵ国協力関係の強化等で両大臣は一致した。

米海軍部隊とのシスタース・コードロン関係締結
〈海自・厚木基地〉
 4月14日、米海軍と共有使用している海上自衛隊厚木基地J-128格納庫(海自の整備格納庫)で、整備部門としては始めてのシスタース・コードロン関係を締結した。
 スタース・コードロン関係を結んだのは、海自第4整備補給隊(司令・湯浅純1海佐)と米海軍厚木基地航空機中間整備分遣隊(隊長・ショーン J・リームズ中佐)で、これにより航空安全の維持向上及び整備補給等に係る情報・意見交換が活発になる。両部隊は、同型エンジン等を使用し、結果的に行っている事は一緒だが、全く同じ事を行っている訳ではないため、お互いを理解し合い、お互いの良いところを取り入れて作業をしていくことができる。
 式典には、海自も米海軍も約100名が参加し、締結書及び盾の交換、ケーキカットを行った。湯浅司令は「日米の整備補給に係る者同士が史上初となる姉妹関係を樹立することは大きな意義がある」と挨拶し、リームズ中佐は「この協力関係が末永く続くことを私は楽しみにしている」等と挨拶。和やかな雰囲気の中、無事締結式典は終了した。

西部方面隊
 陸上自衛隊西部方面隊は、3月28日にマルエーフェリー株式会社、マリックスライン株式会社、鹿児島荷役海陸運輸株式会社及び琉球海運株式会社と「災害発生時における輸送協力に関する覚書」を締結した。
 本覚書は、九州・沖縄地方における災害発生時又は九州・沖縄地方以外で災害が発生し、かつ、陸上自衛隊の部隊を派遣することが予想される場合において、九州と沖縄(先島諸島含む)等の間を運航する主要な船舶輸送事業者4社から輸送に関する協力を受け、迅速な部隊派遣に資することを目的としたものである。
 具体的な輸送に関する協力の内容は、船舶輸送事業者が定める営業時間外においても陸上自衛隊西部方面隊からの調整等に対応すること、陸上自衛隊西部方面隊に自動的、かつ、定期的に船舶の運航状況及び輸送力の余席等に関する情報を提供すること、陸上自衛隊の部隊の派遣に対して優先的に輸送力を提供することである。
 これにより、九州・沖縄地方で災害が発生した場合の対処はもとより、蓋然性の高い南海トラフ地震においても、より迅速な部隊派遣が可能となるため、陸上自衛隊西部方面隊の災害対処能力の向上が期待できる。
 今後は、訓練等を通じて本覚書を締結した船舶輸送事業者との連携を強化する等、更なる陸上自衛隊西部方面隊の災害対処能力の向上に尽力していく。

健軍駐屯地
 3月28日、健軍駐屯地で「留守家族支援協定締結式」が締結者(熊本県家族会会長・井上朋和)健軍駐屯地(司令・田中重伸陸将補)北熊本駐屯地(司令・堀江祐一陸将補)熊本駐屯地(司令・越智文雄陸将補)自衛隊熊本地方協力本部(本部長・勝井省二1陸佐)の間で家族会の会長以下各地域の役員等22名の参加を得て、執り行われた。
 田中駐屯地司令から協定締結に伴い、災害派遣に向う隊員が後顧の憂いなく、任務に邁進できる環境が整ったことにより、留守家族支援の実効性の向上を期待する旨の挨拶につづき、井上会長は、今後とも自衛隊との連携を深め、実効性の高い家族支援ができるように平素から家族支援態勢の構築に努めていきたいと挨拶を述べた。
 協定締結式につづき、記念撮影後、隊員食堂において、懇談・会食を行い、和やかな雰囲気の中で、家族会と自衛隊関係者との懇談・昼食会は終了した。
 今後は、更に関係部外団体等における留守家族支援の拡充を検討し、家族支援施策を推進していく。

「飛躍」の1年へ
第12旅団創立16周年
相馬原駐屯地創設58周年
 4月8日、第12旅団(旅団長・清田安志陸将補)創立16周年及び相馬原駐屯地(司令・藤原修1陸佐)創設58周年記念式典が大澤正明群馬県知事をはじめ多数の部内外からの来賓を招き行われた。今年度のテーマは「飛躍」。清田旅団長は「『人生は、生涯をかけて自分を完成させていく修養の道程である』所感とともに謙虚さを忘れず、己の心身を鍛え、自信と誇りを持って、真に戦える『強靭な第12旅団の創造』を目標とし、如何なる任務においても、日々の厳しい訓練においても『一途一心』最善の努力をしていくことを誓います」などと式辞を述べた。
 朝からの大雨にも係らず、約10000人が来場。第12音楽隊が演奏する陸軍分列行進曲に合わせ徒歩部隊が、12旅団歌をアレンジした行進曲に合わせて車両部隊が観閲行進を行った。続くオートバイドリルや戦闘訓練展示に、来場者は歓声を上げていた。午後には雨も上がり、戦車試乗やCH-47の地上滑走に大盛り上がり。「これがないと一年が始まらないよ」と毎年来るという御夫婦。空中機動力を強化された全国唯一の旅団の桜は、雨にも負けず咲き誇っていた。

殉職隊員6名と友に走る!
〈航空支援集団・飛行点検隊〉
 3月12日、飛行点検隊(司令・吉廣敏幸1佐=入間)は埼玉県日高市で行われた「第41回日高かわせみマラソン2017」に隊司令以下、隊員有志約20名で参加した。同マラソンコースは、起伏に富んだコースで、タイムを争うというよりも楽しく走る事を優先、子供用種目もあり子供も多数参加している。
 これは、殉職隊員6名の弔い走でもあり、殉職隊員6名をデザインした黄色のTシャツを全員が着用して、一緒に走った。殉職隊員のご子息である小学生2名も隊員数名の伴走のもと、3kmを走った。
 梅が美しく咲き乱れていた当日、梅の花や沿道の人々の声援など様々な応援により全員が「6人と友に」完走した。

企業・協力団体と協定を締結
旭川駐屯地

 陸上自衛隊旭川駐屯地(司令・森脇良尚陸将補)と自衛隊協力団体である隊友会旭川地方隊友会旭川南支部(野口宗雄)、同旭川中支部(河村正巳)、同旭川北支部(長野宏樹)及び道北自衛隊家族会(桑畠保夫)は、3月24日、隊員が大規模災害等の発生により、派遣時における留守家族支援に関する協定を締結した。
 旭川駐屯地は、すでに旭川市と子育て支援、介護などの福祉サービスの情報提供等に関する留守家族支援協定を締結しているが、新たに隊友会、自衛隊家族会との協定締結により、災害派遣隊員の留守家族支援態勢の更なる拡充を図った。
 自衛隊家族会の桑畠会長は「隊友会と連携し、隊員及び留守家族の不安を少しでも解消出来るように頑張りたい」、隊友会旭川南支部の野口支部長も「隊員が職務に専念出来るように隊友会及び自衛隊家族会全体で駐屯地を支援していきたい」と述べた。
 森脇良尚駐屯地司令は「家族支援は大変心強い。後顧の憂いなく任務に当たることができる。任務遂行できる様訓練を重ね、地域の皆さんの負託に応えたい」と感謝した。
 この協定は、大規模災害等が発生し、旭川駐屯各部隊所属の隊員が派遣される際に、各団体が管轄する市・町内に居住する派遣隊員の留守家族に対して、戸別訪問等による安否確認、激励・相談、情報提供及びその他必要事項について、支援要領等を定めたものである。


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