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自衛隊ニュース   944号 (2016年12月1日発行)
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平成28年度自衛隊音楽まつり
「音の力」-強き、守りの響き-
出演800人、支援600人による音楽の祭典が4万1千人の心を掴む
 自衛官の1日の始まり、「起床らっぱ」で幕を上げた「平成28年度自衛隊音楽まつり」は、序章「春の音」で、陸海空自衛隊音楽隊の壮大な演奏と・三宅由佳莉3海曹(海自・東京音楽隊)の力強いソプラノによる「アフリカン・シンフォニー」で一気に観客の心を掴んでスタートした。
 第1章「夏の音」では、夏の情緒たっぷりなドリル演奏を行った陸自東部方面音楽隊、ディズニーの名曲を軽快でコミカルに演奏した在日米陸軍軍楽隊、海外でも有名な「島唄」を演奏した米海兵隊第3海兵機動展開部隊音楽隊、そして陸自第302保安警務中隊と共に一糸乱れぬドリル演奏で観客から「さすが」という声を引き出した陸自中央音楽隊が登場。会場を大いに盛り上げた。また、西部方面音楽隊は熊本民謡「あんたがたどこさ」「おてもやん」を演奏。そして第1章参加部隊合同による「あの夏へ」「ふるさと」ではステージやスクリーンに熊本地震での派遣活動の様子、子ども達からの感謝の手紙が映し出され、会場全体が被災地に思いを馳せた演奏となった。
 第2章は「秋の音」。防大儀仗隊によるファンシードリルでは、父兄の掛け声が飛ぶ等、将来を担う若人を温かく見守る雰囲気に。10年ぶりに参加したインド陸軍軍楽隊は異国情緒溢れる演奏を、海自東京音楽隊によるお馴染みの「行進曲『軍艦』」では自然と手拍子が沸き起こり、空自航空中央音楽隊の演奏と演技隊の華やかな演舞が会場に彩りを添えた。第2章の締め括りは、3自音楽隊とゲストバンド3音楽隊による合同演奏「翼をください」。松永美智子陸士長(陸自中音)、鶫真衣陸士長(陸自中方音)、三宅由佳莉3海曹(海自東音)、青田真子3空曹(空自中音)の4人の歌姫が手を取り合って歌い、ゲストバンドを迎え入れる等の演出で、陸海空の統合と友好国との強い関係性を表現した。
 第3章「冬の音」では全国の13チーム約200人からなる自衛太鼓が、圧巻のバチさばきを披露。まさに「雷鳴」のような打音が地を這って波を打ち、会場を揺さぶった。
 最終章では、全出演部隊による合同演奏が行われ、今夏リオオリンピックNHKテーマ曲「HERO」を陸自中音が演奏する中、全部隊が退場した。エピローグは松永陸士長と鶫陸士長が「春よ、来い」を歌唱。しっとりした雰囲気の中、今年度の音楽まつりは幕を閉じた。
 公演後の会場周辺は、観覧を終えた人や、次の回の開場を待つ長蛇の列等でごった返していた。その中で、出演した隊員だけではなく、警備にあたっていた隊員に対しても「ありがとうございました。これからも頼りにしています、頑張って下さい」と声をかける人が見られた。「音の力」を通じて自衛隊の力強さをあらためて感じることができた3日間だった。
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稲田大臣も鑑賞
 稲田朋美防衛大臣は12日の第2回招待公演を観賞。「音や音楽が持つ力を通じて自衛隊の力強さ、陸海空の統合そして日米同盟、日印の強固な友好関係を深める事ができればという思いで、このようなテーマといたしました。この伝統ある音楽まつりはそれぞれの総合的なパフォーマンスにより、より素晴らしいものになると期待しています」と挨拶を述べた。

雪月花
 知り合いの会社社長から真剣に聞かされた話。50代の社員が休暇を申し出てきた。理由を聞いてみると10年間飼っていた猫が死んだので埋葬をしなくてはいけないし、自分もショックで会社に行く元気が出るまで休ませてほしいということだった。それから間もなくしてまた40代の社員から同じような申し出があった、二人とも独身女性だった。「猫と仕事とどっちが大切なんだ」と言いたいところをグッと飲み込んだそうだ。ここでそんなことを口にすれば動物への愛情がないとかパワハラと言われかねない。かなり前からペットロス症候群と言う言葉は知られており、「ペットと死別したり、ペットが行方不明になったり盗難に遭ったりしたことなどを契機に発生する疾患ないし心身の症状(ウィキペディア)」と理解していたがこんなに身近で痛切なものとは想像もしていなかった。この対極にあるのが多頭飼育崩壊なのだろうか?雑誌やテレビでも度々取り上げられている。拾ってきた2匹の犬や猫が50匹にも100匹にも増えていくが愛情が移り、捨てることも保健所に連れて行く勇気もない。飼い主の住まいも彼らに占拠され、餌代も大変なもの、近隣への迷惑も大きい。両方のケースとも人間家族の形態の変化によるコミュニケーション不足を動物に求めた結果だと専門家は結論づけているが、都合のいい時だけ可愛がられる動物の側に立った意見も聞いてみたい。

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