防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   941号 (2016年10月15日発行)
-
1面 2面 3面 4面 5面 9面 10面

河野統幕長、新在日米軍司令官と会談
「世界全体で日米関係は非常に重要」
 10月7日、河野克俊統合幕僚長は、防衛省で新在日米軍司令官兼第5空軍司令官ジェリー P・マルティネス空軍中将の訪問を受け、会談を行った。
 マルティネス司令官は、前日の6日横田基地で交代就任式に臨み、新司令官に着任したばかり。また、日本での勤務は初めてだ。
 河野統幕長は冒頭、「司令官就任おめでとうございます」と歓迎すると、マルティネス司令官は「在日米軍司令官として日本で勤務できることを嬉しく誇りに思っています」と答え、和やかな雰囲気で会談はスタートした。続けて河野統幕長は「我が国をとりまくアジア太平洋地域の情勢は非常に厳しいため、日米同盟をより一層強化していきたい」と述べると「太平洋地域のみならず、世界全体において日米関係が非常に重要であると思っている。アメリカにとって最も力強い同盟国である日本とは、今後もより緊密な関係を築いていく必要がある」と述べ、両者は今後の協力関係を確認しあった。

統幕最先任CHOD会議参加
 統幕最先任(宮前稔明准海尉)は、9月5日から7日までの3日間、フィリピン(マニラ市)で行われた第19回「アジア・太平洋諸国参謀総長等会議(CHOD)」における最先任会議に参加し各国の最先任らと交流を深めた。当該会議は、ASEAN加盟国等及び日米の連携強化と各国最先任相互の情報交換の場として開催されるもので、最先任の部は昨年のハワイに引き続き開催された。
 最先任会議では、特に下士官における「望ましいリーダーとしての資質」について米太平洋コマンドからの提示を受け、指揮官の意図を実動部隊の全てのコマンドに徹底できる能力を有すること、武器を扱うプロとしての価値観をベースとした倫理観ある決断を有し、部隊に対し規律・即応性を徹底するとともに、レジリエンス(柔軟性)等、下士官の資質向上にいかに働きかけるかについて議論した。
 また、米太平洋軍最先任スパダロ上級曹長は「下士官団の強固な団結が脅威に対する最も強い抑止力となり、地域の安定の土台となる」と強調し、参加各国の最先任から多くの賛同を得ていた。また、本会議間にフィリピン国軍参謀次長マイソン中将、フィリピン空軍副司令官パッラ少将、同幕僚長ブリグエス少将に表敬を行った。
 来年度の会議はカナダで予定されており、レジリエンス、軍隊における多様性への適応、下士官能力の向上をテーマに、各国の最先任のさらなる連携強化に向け実施される予定。
 宮前准尉は「各国の上級下士官は非常に友好的で、Face to Faceの交流の重要性、国を超えた上級下士官同士の交流と情報交換の必要性を感じつつ、今後も日本と各国の良好な関係を更に強固なものとしていきたい」と今後の諸外国との下士官交流に意欲を見せた。

英国陸軍とホッケーで国際交流
〈防衛大学校〉
 9月17日、英国陸軍フィールドホッケーチームが2016年ジャパンツアーの一環で防衛大学校(國分良成学校長)を訪問。防大フィールドホッケー部と親善試合を行った。
 開会セレモニーで、國分学校長は、フィールドホッケーの母国である英国との親善試合の意義、本試合を通じての日英両国の交流発展に触れたスピーチを行い、両チーム心新たに試合を行った。陸軍チームはライリー少佐ら男性14名、女性7名から成る精鋭。本場のプレーと英国紳士・淑女のマナーは素晴らしいものだったが、防大チームも大和魂で奮戦。見事に勝ち越すことができた。試合を通じて両チームの親交を深めることができ、有意義な国際交流となった。

稲田大臣、米太平洋軍司令官と会談
 10月5日、稲田朋美防衛大臣は防衛省で、米太平洋軍司令官・ハリー・B・ハリス海軍大将の表敬訪問を受けた。ハリス司令官は翌日横田基地で行われた新在日米軍司令官兼第5空軍司令官ジェリー P・マルティネス空軍中将の就任式に出席するために来日していた。
 稲田大臣は「日米の同盟関係が強くなっている一方で我が国を取り巻く環境は厳しくなっており、そんな時だからこそ、米太平洋軍司令官との緊密な関係を築いていきたい」と述べると、「全く同感だ。アジア太平洋地域における平和や繁栄は日米関係が基礎になっており、自衛隊と一緒に仕事ができる機会を嬉しく思う」と応え、両者は、北朝鮮による弾道ミサイル発射や核実験、東シナ海の問題等について連携して対応していくことを確認した。

自衛隊音楽まつり
一般公募抽選会
倍率6.3倍
 10月5日、防衛省で自衛隊記念日行事の一環として行われる「平成28年度自衛隊音楽まつり」の一般公募抽選会が、警務科隊員立会いのもと、厳正に実施された。
 今年度からインターネット応募のみとなり、抽選もコンピューターでの自動抽選となった。各回の応募者リストが入ったパソコン4台の前に、廣瀬律子内局広報課長、坂本雄一陸幕広報室長、 澤豊海幕広報室長、植森治空幕広報室長がそれぞれ立ち、抽選開始ボタンを押すと、第1回から第4回までの当選者が自動的に選出された。第5回は、陸幕広報室事業係長がボタンを押して当選者が選出された。
 9月1日から10月2日までの約1ヶ月間での応募者数は前年度を上回る61,698通、当選倍率は6・3倍と、相変わらずの人気の高さが伺えた。
 今年度の音楽まつりは「音の力-強き、守りの響き-」というテーマで、11月11日から13日の間に計5回の講演が行われ、陸・海・空自衛隊音楽隊や海外からの音楽隊等総勢約1,000名が参加する。

雪月花
 映画シン・ゴジラの人気が止まりそうにない。久しぶりの日本映画のヒットはまことに結構なことだがこの映画の評価,人気は年代層によって随分異なっている。若い人たちは自衛隊の活躍や官僚の舞台裏がリアルで感動した、多分自分は3回も4回も観るのではないかと思う、DVDが出たら一番に買いたい。筆者の近くにいる30歳前の何人かの青年の感想である。FBにも、変な家族愛もなくお涙頂戴もなくカラッとしていることに好感がもてる,などなど、「いいね」がいっぱいつけられている。あえて憎まれ口をたたかせてもらうと筆者と同様に年配組はこのシン・ゴジラにはうーんと思う者が多い。自衛隊OBの人たちもかなり観に行ったようだが意見は一致する。何といっても年配組は昭和29年の第一作から30近いゴジラとの付き合いである、ビデオやDVDで全作品を集めている人もいる。それらはどれもがゴジラは人間の味方で、悪い怪獣を倒すためにやむなく国会議事堂を壊したり東京タワーをくわえたりしたのである。そして危機に面した少女を手のひらに載せて助ける、まことにヒューマン性があり涙をこぼす顔にも優しさがあった。シン・ゴジラではあえて人間性を出さないようにしているのだろう、羽田空港や都心部をむやみやたら壊すばっかり。米軍のB1爆撃機やクラスター爆弾でも手に負えなくなり最後は血液凝固剤で固められて東京のド真ん中にオブジェのようにつっ立ったまま、何とも可哀そうな最後である。固まっているうちに削岩機で片づけるのか、凝固剤が溶け出して次作が始まるのか、、、別の興味は湧いてくる。

NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2016 Boueihome Shinbun Inc