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自衛隊ニュース   940号 (2016年10月1日発行)
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平成28年度富士総合火力演習
〈富士教導団〉
 富士教導団(団長・小森一生陸将補)は、8月14日から8月28日までの間、今年で58回目となる富士総合火力演習(練成訓練を含む)を東富士演習場畑岡地区において実施した。
 本演習は、富士学校の学生等に対し、普通科・特科・機甲科等の火力の効果と現代戦における火力戦闘の様相及び統合運用における島嶼部防衛の作戦様相を認識させ、学生教育の資とするとともに、国民の陸上自衛隊に対する理解と信頼を向上する目的で実施している。8月15日の演習実施部隊編成完結式を皮切りに人員約2,400名が参加し、公開演習に向けての訓練が開始された。演習構成は、前段演習と後段演習の二部に区分され、前段演習では、陸上自衛隊の主要装備品の紹介として正確な特科射撃の遠距離火力、中距離多目的誘導弾の3連射を含む百発百中の各種ATMの中距離火力、近距離火力では昨年より300m射距離を延長しての狙撃を実施した。また、戦車火力では10式戦車による背面行進射を実施し陸上自衛隊の精強さを披露した。後段演習では陸・海・空統合による島嶼部防衛の状況を大型スクリーンで説明し、空自のF-2戦闘機、海自のP-3C哨戒機の参加を含む諸職種協同による島嶼部奪回の攻撃を展示するダイナミックな構成とした。夜間射撃では、初のAH-1S(コブラ)の20mm機関砲射撃を実施した。
 25日には学校予行として担任官である富士学校長の点検を受けるとともに、27日は教育演習として主に富士学校の学生等に対して現代戦における戦闘様相を理解させた。翌日の28日の公開演習では雲の多い天候ではあったが稲田防衛大臣の視察の下、約26,000人の観衆に演習を公開して、迫力ある実弾射撃の状況を披露した。演習期間を通じて延べ約82,000人の来場者に対し演習を公開して感動と感銘を与えるとともに富士教導団の精強さを示すことができた。

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