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自衛隊ニュース   932号 (2016年6月1日発行)
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山口県知事から基地安全対策等に係る
中谷大臣要望受ける
 5月18日、村岡嗣政・山口県知事と畑原基成・同県議会議長が防衛省を訪れ、中谷元防衛大臣に要望書を提出した。
 村岡知事は、「(軍民共有空港の)岩国基地での民間機増便により、観光やビジネス面での地域振興に繋がる事を期待しています」と述べ、中谷大臣は「地域の安全・安心をご要望に沿って全力で取組みます」と応えた。
 要望書の中には、今年3月22日の「政府関係機関の地方移転に関する基本方針」で決定した防衛装備庁艦艇装備研究所の一部移転に伴う、岩国市に新設される海洋環境試験評価サテライト(仮称)について提案があり、当施設では水中無人機分野の研究が行われるという。

顕著な功績を讃える
第23次派遣海賊対処行動水上部隊に特別賞状
第22次派遣海賊対処行動航空隊に第1級賞状
陸上自衛隊関東補給処松戸支処に第1級賞状
吉岡猛1海佐に第1級賞詞
 5月19日、大臣室で中谷元防衛大臣を授賞者とした表彰式典が実施された。
 今回の受賞者は2部隊1機関1個人で、昨年11月から今年5月まで海賊対処に係る活動に従事した派遣海賊対処行動水上部隊第23次要員(指揮官・吉岡猛1海佐=内閣総理大臣表彰の特別賞状)、同じく2月から5月まで同活動に従事した派遣海賊対処行動航空隊第22次要員(司令・本村雅久1海佐=第1級賞状)、60年以上に渡り計30万個を超える落下傘の無事故整備を達成した陸上自衛隊関東補給処松戸支処(支処長・草間幸弘1陸佐=第1級賞状)と23次水上部隊指揮官・吉岡1海佐(第1級賞詞)。
 受賞部隊、機関の長へ大臣から温かい労いの言葉と共に副賞の盾を添えて賞状が、吉岡1海佐には防衛功労章を添えて賞詞がそれぞれ授与された。
 中谷大臣は表彰を終えた後改めて挨拶。「皆様方の功績はこの長い自衛隊の歴史の中でも見事な功績として刻まれるものでありまして、非常に模範的な任務遂行、勤務であったということを、証明をさせてもらいました」、「アデン湾での任務完遂そして無事故での総員無事の帰国。皆様のご努力の成果だと思います。心から敬意を表します」、「落下傘の整備は命に係る非常に重要な任務です。地道で根気のいる作業ですが、この功績を胸にこれからも良い仕事をしていただきたい」等と各長へ祝福の言葉を送るとともに今後の活躍にも期待を寄せた。

在日米軍訓練移転先全国自治体の再編交付金に係る要望書
若宮副大臣受ける
 5月18日、若宮健嗣防衛副大臣は副大臣室で、「在日米軍再編に係る訓練移転先6基地関係市町村議会連絡協議会」(会長・小比類巻正規三沢市議会議長)が持参した要望書を受け取った。同協議会は、訓練移転先である千歳・三沢・百里・小松・築城・新田原の6基地に関係する全国の自治体で構成されている。
 要望は、来年3月末で失効する再編特措法に基づく再編交付金について。同法失効後も再編訓練の実施が予想されるため、新たな時限法の創設等により再編訓練を特別の措置と位置付けた上で再編交付金の継続を求めるもので、「恒久法に基づく再編交付金では、住民から訓練の常態化を容認したものと受け取られることが懸念される。時限法で議論の余地を担保することが必要」というのが要望理由。これに対し若宮副大臣は、「地元の皆様方を代表しての声ということで、最善の形で、どういう形がよろしいか、しっかりと考えたい」と議論を深めることを約束した。

小山町健康福祉会館リニューアル式典
〈南関東防衛局〉
 民生安定施設に係る助成(補助金)を活用して平成27年度に改修工事が進められていた「小山町健康福祉会館」が平成28年4月にリニューアルオープンし、同年5月14日、込山正秀小山町長をはじめ地元関係者及び土本英樹南関東防衛局長などの出席のもと、リニューアル記念式典が盛大に行われた。
 当施設は防衛省補助金を活用し、平成13年度にオープンし、以後10余年にわたり地域住民の健康の増進や生活文化の振興等に寄与してきた。しかしながら、施設の老朽化が進んでいることに加え、施設利用者のニーズが変化してきていることから、このようなことに対応するため、改修工事を実施した。
 今後、より一層の利用促進が図られることが期待されている。

下志津駐屯地創設61周年記念行事
 4月29日、昭和の日に下志津駐屯地司令・藤田浩和陸将補執行の下、満開のつつじが咲き誇る中、下志津駐屯地創設61周年記念行事が催された。
 駐屯地司令は式辞に先立ち平成28年熊本地震で被災された方々へのお見舞いと一日も早い復旧への支援を述べるとともに、式辞においては「我々高射特科部隊の任務である陸上防空の成否が我が国防衛の作戦全般に決定的な影響を及ぼし、喫緊の課題である南西諸島防衛においては、我々が必要不可欠な存在であることを肝に命じ、国民の負託に確実に応えるべく、日々精進し、努力することをここにお誓いいたします」と述べた。
 記念式典・観閲行進に引き続き、陸上自衛隊高射特科部隊の全装備品を使用した迫力満点の対空戦闘訓練展示が行われ、訪れた約1万人の人々が魅了されていた。
 また、ステージ会場では高射学校音楽隊による演奏、簡易ゲームの他、千葉敬愛高等学校マーチングバンド部や千葉女子高等学校吹奏楽部が若さ溢れるフレッシュな演奏で会場を盛り上げ、観客からは大きな声援や拍手が沸き起こっていた。

タカラジェンヌの卵達が生活体験
中部方面総監部
 「清く正しく美しく」を校風とする宝塚音楽学校に、この春、第104期生が入学した。競争率27倍の難関を突破し、全国各地から集まった15才から18歳の新入生達。
 着校間もなく行われる入学式でも、一糸乱れぬ行動で入退場し、お辞儀などの所作に、凛とした雰囲気や佇まいを身に付け、さすがタカラジェンヌの卵達と感心するが、そこには20年以上前からカリキュラムに取り入れている、ある「秘策」があった。
 4月14日陸上自衛隊伊丹駐屯地体育館。「気をつけ!」「前へ進め!」「一・二、一・二」10人一組に分かれた新入生達は、おそろいの白いジャージに身を包み、基本教練を特訓している。ぎこちないながらも、次第に手足の動きが揃っていく。はじめはバラバラだった各人の動きは、先ず隣の同期生と合わそうという気持ちを意識しながら反復練習することで、徐々に10人全員に広がっていくわけだ。
 新入生を指導しているのは、迷彩服を端整に着こなし、きびきびと行動する女性自衛官達。彼女等は、伊丹駐屯地に所在する中部方面通信群の10名の女性自衛官。
 中部方面隊は、毎年4月のこの時期の一日、宝塚音楽学校の新入生を『隊内生活体験』として受け入れている。全国から集まった新入生達は、入校直後のこの体験を通じ、動きを合わせるための意識付けなどを学び、今後の学校での団体生活や演技に活かしているということだ。引率の学校職員は口々に、「この僅かな体験が、入学式はもとより、今後の彼女たちの学校生活に良い影響を及ぼしている。本科生(2年生)になるとより実感する」と語っている。

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