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自衛隊ニュース   931号 (2016年5月15日発行)
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1・16面 12・13面(PDF) 17面 19面 20面 21面 22面

在日米陸軍司令官が陸幹校を表敬訪問
 4月26日、陸上自衛隊幹部学校(学校長・深津孔陸将=目黒)に、ジェームズ・F・パスカレット在日米陸軍司令官一行が訪問し、深津学校長を表敬、また、教官に対して勲章を授与した。その後CGS(指揮幕僚課程)の学生に対して司令官自ら講話を行った。
 会談の冒頭、深津学校長から、米軍による熊本地震への支援に対して謝意が表された。また、今年度の日米共同方面隊指揮所演習(YS)について「29年度末新設の陸上総隊を検証する意味でも重要な訓練である」等の意見交換がなされた。会談の後、作戦運用教育第3室教官・工藤武司2陸佐に対し、前職在日米陸軍連絡官時代の功績を称え、ジェームズ司令官より米陸軍功績勲章が授与された。
 続いて場所を合同教場に移し、幹部やCGSの学生約200名を前にジェームズ司令官が「日本を取り巻く地域情勢」「中隊長・幕僚として何が必要か」等について講話を行い、幕僚の資質として「将来を予測する力」「隷下部隊の指揮官への目配り」が重要だ等の内容が話された。時にはユーモアを交え、身振り手振りで熱弁を振るう司令官の講話は約1時間半に及び、質疑応答は時間を区切る程活発に行われた。初夏の陽気に負けない程熱心に講話に臨む学生達の姿勢が大変印象的であった。
 ジェームズ司令官一行はその後、米国からの学生4名と歓談し、深津学校長ら幹部の見送りを受けながら陸自幹部学校を後にした。

ADCCS火入れ式を実施
〈第1高射特科大隊〉
 第1高射特科大隊(大隊長・高意坂邦敏2陸佐=駒門)は新たに導入された、対空戦闘指揮統制システム(ADCCS)の火入れ式を駒門駐屯地において4月16日に実施した。
 高射学校副学校長、駒門駐屯地司令、業務隊長、高射直接支援隊長及び関係企業担当者を来賓に向かえ、大隊総員約160名が参加し、富士浅間神社宮司による、器材の安全祈願を行うとともに=写真=、同保管庫の完成を祝うテープカットを行うと隊員からは拍手が沸き起こった。
 続いて副校長及び大隊長による火入れ式、導入要員による訓練展示を実施し器材の特性、機能を理解して頂き火入れ式は終了した。
 訓練展示で、指揮をした情報小隊長溝部2陸尉は「ADCCSの早期戦力化のため粉骨砕身の精神で頑張り、日本一強靭な小隊になるよう努力します」と熱く語っていた。

対中国機大幅増の571回
27年度緊急発進実施状況公表
〈統合幕僚監部〉

 4月22日、統合幕僚監部は平成27年度の緊急発進実施状況を公表した。
 総数は873回で、冷戦さ中の1984年に記録された944回に次ぐ943回だった昨年度比70回の減少。これは、戦闘機を主とするロシア機(国籍は推定を含む、以下同)に対する回数が473回↓288回と、185回も大幅に減少したことに因る。
 但し、情報収集機を主とする中国機に対するスクランブル回数は107回増の571回で国別トップ。多くが東シナ海を飛行しており、同地域を担任する南西航空混成団はおのずとスクランブル回数が大幅増。北空、中空、西空3つの航空方面隊は昨年比同数、もしくは減少だった。
 緊急発進のうち、特異な事例等として日付、国籍・機種、飛行概要が公表された事例は計24件。9月15日には機種不明の推定ロシア機1機が北海道根室半島沖上空を領空侵犯した。中国機に関しては、東シナ海から、沖縄本島と宮古島間の海上を通過して太平洋へ抜ける特異な事例が計10件、うち、東シナ海から、対馬の南の海上を通過して日本海へ抜ける初の事例が2件公表された。


〜中央即応集団〜
魁の風
Central Readiness Force
第5次派遣海賊対処行動支援隊
ジブチ市との合同清掃
 第5次派遣海賊対処行動支援隊(司令・古庄信二1陸佐)は、4月21日ジブチ市内自衛隊活動拠点周辺地区において、ジブチ市との合同清掃を実施した。自衛隊側は派行支司令他、隊員73名(派行空24名、派行支49名)が参加し、ジブチ市側からは清掃員20名の他、ゴミ収集車、バケットローダー、ダンプ及びジェンダマリ(ジブチ憲兵隊)による道路警備の協力があった。ジブチ市長及び新井在ジブチ日本国特命全権大使が清掃状況の視察に訪れた際、両氏と派行支司令の3名がジブチテレビ局の取材を受けた。当清掃をもって、ジブチにおける日本部隊への理解を深めるとともに、地域の美化活動に貢献した。

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