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自衛隊ニュース   911号 (2015年7月15日発行)
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空自初 YSー11用途廃止セレモニー
美保基地
 6月22日、鳥取県の第3輸送航空隊(隊司令・高橋 和久1空佐)でYS-11(153号機)の用途廃止セレモニーが、今まで航空自衛隊の任務を支えた航空機・整備員・輸送隊員を讃えるために行われた。現在空自では13機のYS-11を導入しており、部品不足で整備が出来なくなったため初めての用途廃止となった。
 昭和41年に輸送航空団木更津航空隊に戦後初の国産機として導入されて約50年。この153号機は、人員及び物資の輸送を実施する輸送機で、阪神・淡路大震災では、天皇・皇后両陛下の行幸、内閣総理大臣及び国土交通大臣・防衛庁長官の空輸を行った。齊藤治和航空幕僚長が手向けたフラワーリースを前脚に取り付けた153号機は、今後他機へ部品供給されることになっている。
 式典には航空支援集団防衛部長・津田昌隆1空佐と3輸空隊隊員約350名が出席。高橋司令は「先人の経験を次に繋ぐべく送り出す」等と訓示。美保基地では今年度中にYS-11の別機が1機用途廃止になる予定。

創立58周年記念行事
〈大宮駐屯地〉
 大宮駐屯地(司令・今浦勇紀陸将補)は5月31日、「大宮駐屯地創立58周年記念行事」を実施した。同記念行事は感謝状贈呈機、記念式典及び祝賀会食からなり、感謝状贈呈式は化学学校庁舎において行われ、平素からの支援・協力1個団体及び10名に駐屯地司令から感謝状が贈られた。次いで記念式典は約400名の来賓の下、駐屯地司令の式辞に引き続き埼玉県知事、さいたま市副市長、地元国会議員の順に祝辞が続き、観閲行進では駐屯地部隊が威風堂々たる行進を実施した。
 その後、高工校による儀じようドリル、東方音楽隊による音楽演奏、中特防並びに32普連による訓練展示が実施され来賓や来場者から拍手が湧き上がった。また、祝賀会食においては共催者の挨拶、地元国会議員の祝辞の後に、威勢のいい鏡割りが実施され盛会のうちに終了した。
 その他、化学科並びに普通科の装備品が展示され、来場者が熱心に質問をするなど関心が寄せられるとともに、隊員による模擬売店や高機動車の体験試乗、JR東日本の協力によるミニ新幹線、海自下総基地のミニP3C等のアトラクション展示も実施され、約3800名の来場者は記念行事を満喫した。

創立記念行事
〈美唄駐屯地〉〈第2地対艦ミサイル連隊〉
 美唄駐屯地(司令・木之田進1陸佐)は5月31日、美唄駐屯地創立38周年及び第2地対艦ミサイル連隊創隊23周年記念行事を挙行した。当日は、初夏にしては肌寒い小雨交じりの天候となった。来場者の足が遠のくのではと心配されが、午前8時30分の開場と同時に多くの来賓や地域住民、隊員家族が訪れた。天候も徐々に回復し、青空が雲の切れ間からのぞくなか、午前10時から盛大に記念式典が行われた。
 式中、第1特科団音楽隊(隊長・傳野曹長)による音楽演奏が行われ、観客を魅了した。式典後、第2地対艦ミサイル連隊の主要装備品の他、87式偵察警戒車・軽装甲機動車・81式自走架柱橋の装備品展示が行われた。そして一番人気の96式装輪装甲車体験試乗には、皆楽しみにしていたようで、長い行列ができていた。また、本部隊舎前では、駐屯地曹友会(会長・三浦曹長)が子供広場を運営し、フワフワ遊具やヨーヨーつり等を行い、子供達の笑い声が絶えなかった。
 この日の来場者は600人を数え、溢れる笑顔の中で駐屯地の行事は終了した。

第4師団創立61周年 福岡駐屯地開設65周年
 第4師団(師団長・深津孔陸将=福岡)及び福岡駐屯地は、5月24日、「第4師団創立61周年・福岡駐屯地開設65周年記念行事」を開催した。
 記念行事は、五月晴れのもと、海老井悦子福岡県副知事、衆参両国会議員、歴代師団長をはじめとする多数の来賓の参加を得るとともに、隊員家族及び近隣住民等約1万3000人が訪れた。
 観閲式において師団長は「国防という崇高な任務に対する誇りと使命感を堅持し、いつ、どこで、何が起きても即応できる態勢を維持しつつ、我が国最後の砦として国民の負託に応えなければばらない」と式辞し、威風堂々の観閲行進、オートバイドリル、らっぱドリル、訓練展示等を行い、記念行事は大盛会に終わった。

第3師団・千僧駐屯地創立記念行事
〈第36普通科連隊〉
 第36普通科連隊(連隊長・鹿子島洋1陸佐=伊丹)は、5月16日から17日まで、千僧駐屯地において行われた「第3師団・千僧駐屯地創立記念行事」に参加した。今年の本番当日も天候に恵まれ、多くの来場者で会場は熱気に包まれた。
 観閲行進では、第1中隊、第3中隊、重迫撃砲中隊が参加、基準部隊となり大歓声の中堂々と行進し36(さぶろく)連隊の威容を示した。
 なお、訓練展示は第5中隊が参加し、第3特科隊及び第3戦車隊の射撃支援の下、軽装甲機動車を使った疾風迅雷の攻撃により敵を殲滅すると、会場からは割れんばかりの拍手と歓声が巻き起こり、訓練展示は大盛況の内に幕を下ろした。
 その他、各種支援にも、さぶろく戦士は多数参加しており、それぞれが各任務を全力で全うし、創立記念行事を滞りなく終えることができた。

雪月花
 日本棋院の山田拓自八段に聞いた話。囲碁に熱心な人なら大抵知っていることのようだが、脚付きの厚手の碁盤には必ず窪みが掘られている。窪みはほぼ大人の拳ほどの大きさで盤の裏のちょうど真ん中にある。「碁盤の臍(へそ)」と呼ぶらしい。何のために窪みが堀られたのか?筆者も長いあいだ生家の碁盤を見ながら気にもしていなかった。「他人の対局に助言した者の首をさらすために作られた」山田八段からは確信はないがと前置きしてなんとも恐ろしい答えを教えてもらうことになった。たしかに対局中への口出しは迷惑至極、自分に有利になる助言をもらっても嬉しくはない、その人が上手の人なら何も言えないからじっと聞くだけ、ましてやその人の首を取ることなどありえない。真の回答を求めた山田八段はその名もぴったりの時代小説「碁盤の首」にたどり着いた、池波正太郎さんの真田武士小説の中の力作である。上田城下真田家の碁敵同士の武士の話、一人は逃亡中の元馬廻役と一人は殿の信頼厚い側近。逃亡3年後、以前のように盤を囲みたくて夜陰にまぎれて逃亡者が密かに尋ねて行き対局が始まる…。山田八段から頂戴したこの小説からも「碁盤の臍」の答えは見つからない、抜き身の短刀を隠すために碁盤の裏の窪みを利用はしたが首を晒す場面はない。何回も読み返したが「臍」の謎は解けない。どなたかご存知ありませんか?(参考「囲碁未来」)

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