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自衛隊ニュース   906号 (2015年5月1日発行)
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防大に教養教育センター、国際交流センター新設
 平成27年度予算成立に伴い、防衛大学校(学校長・國分良成防衛教官)に教養教育センター(センター長・田中弘和防衛教官以下14名)及び国際交流センター(センター長・宮坂直史防衛教官以下9名)の二つのセンターが発足、4月13日、学校長からセンター員に対し、辞令交付が行われた。両センターは、防衛大学校が学校として更に飛躍・向上していくための取り組み、「新たな高みプロジェクト」の中の施策の一つとして、平成27年度の組織・定員要求を経て発足したもの。
 教養教育センターは、幹部自衛官として国民の安全と隊員の命を預かる立場に身を置くこととなる防大生は在学中に、一般教養(リベラルアーツ)を基礎とした豊かな人間性を形成させる必要があるとの観点から、総合企画室並びに基礎教育、国際教育、学際教育、リーダーシップ教育及びリテラシー教育の5教育部門からなる組織を新設。また、国際交流センターは、これまで、学内各部署に分散・重複していた国際交流に係る業務を一か所に集約し、効率的に業務を行うとともに、組織として戦略的に国際交流事業を展開していくために新設された。
 学校長は、辞令交付後の訓示において、「防衛大学校にとって大きな柱となる二つのセンターが発足したことを大変うれしく思う。将来の幹部自衛官となるべく学生に対し、豊かな人間性を養わせるとともに、国際感覚を身に付けさせることは、非常に大事なことであり、本センターがこれに係る業務を行うものとなる。皆さんは、『すべては学生のために』を旨としつつ、同時に自らの仕事に生きがいを持って、業務にまい進してもらいたい」と述べた。
 防衛大学校は、「今後も新たな高みへ向けて、様々な施策を具現化して行きたい」としている。

WSOP訓練
〈第13旅団〉
 第13旅団(旅団長・掛川壽一陸将補)は2月16日から2月27日までの間、海田市駐屯地において旅団司令部勤務者WSOP訓練を実施した。
 本訓練は、旅団司令部勤務者に対して、旅団WSOP(Weapon Standard Operating Procedures)訓練及び練成射撃を実施して司令部勤務者の職務遂行能力の向上及び訓練指導能力の向上を図ることを目的とする。WSOPは銃を取り扱う者としての心得と基本的な銃操作・要領を示すものであり全隊員が習得しなければならない事項である。
 訓練は課業開始前から始まり、司令部勤務者は、拳銃・小銃の取り扱い操作を体に叩き込んだ。3月4日には、原村基本射撃場において実弾射撃により、練度判定・確認を行った。
 また、本訓練には、掛川旅団長をはじめ、河井副旅団長及び山本司令部幕僚長も参加し、見事な射撃術を披露した。

緊急発進回数943回過去2番目の多さ
26年度
 4月15日、統合幕僚監部が公表した「平成26年度の緊急発進実施状況について」によると、平成26年度(平成26年4月1日〜平成27年3月31日)に、領空侵犯の恐れがある航空機等に対して空自が行った緊急発進(スクランブル)回数は、943回で前年度比133回の大幅増となった。これは昭和33年に空自が対領空侵犯措置を開始して以来2番目に多い数字だった。対象国・地域別ではロシア機が473回で全体の約50%を、中国機が464回で同じく約49%を占め、両国で全体の99%を占めた。ロシアは前年度比114回の大幅増、中国機は平成15年以降対象国別の統計を取り始めてから最多だった。

協力者2名に対し感謝状
〈航空警務隊〉
 航空警務隊(司令・井出方明1空佐)は、3月19日、隊に対する協力者2名に対し感謝状を贈呈(副賞含む)した。1人目の協力者は、警視庁刑事部捜査第3課所属の警視・舘悟氏で、同氏は、警視庁でも特に高度な技術を持つ指折りの取調べ官であり、航空警務隊の犯罪捜査に関する集合訓練等において、講師として、その豊富な経験と卓越した取調べ技術を航空警務官に教示し、航空警務隊の捜査能力向上に大きく貢献した。
 2人目の協力者は、防衛医科大学校の教授・高田雄三氏で、同氏は、助教職の傍ら、最先端のDNA鑑定技術を持ち、航空警務隊取扱いの各種事件捜査におけるDNA鑑定に際し、優秀なる技術と多年の経験をもって、迅速かつ正確な鑑定を実施し、多くの事件の真相究明に貢献した。
 感謝状授与後の会食では、両氏の往年の苦労話や成功談などで花を添えられた会となった。

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