防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   902号 (2015年3月1日発行)
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8人の米下院議員と会談
中谷防衛大臣
 2月17日、ダイアナ・デゲット米下院議員をはじめ8人の米下院議員が防衛省を訪れ、中谷防衛大臣を表敬した。今回の一行の中には昨年秋の叙勲で旭日重光章を受章したマクダーモット議員とセンセンブレナー議員、ケネディ一族の議員J・ケネディ3世も同行している。
 中谷大臣は「貴国が、我が国の安全保障のみならず、東アジアの地域全体の平和と安定のために貢献されている」と感謝の意を述べた。また、デゲット議員は、ISILによる両国の人質殺害事件に触れ「この事態は両国の戦略的な防衛関係が一層重要性を増している」と述べた。それを受けて中谷大臣は「非常に残忍で非道な行為に対しては断固強く非難し国際社会と連携して対応したい」と応えた。

平成26年度
海上自衛隊先任伍長会報
 「変化への適応が必要な時」
 2月4、5日、全国の海自部隊から約50名の先任伍長が訪れ、「平成26年度 海上自衛隊先任伍長会報」が、防衛省内で開催された。初日は「家族支援」「リーダーシップ教育の強化」「先任伍長制度に関する検討」「女性自衛官施策の状況」「武居智久海幕長講話」、2日目は「中級海曹講習について」「海自体育競技について」「部外講話」「ディスカッション」などが行われた。各項目の終盤には質問や意見発表が行われたが、もの凄い迫力だった。宮前海上自衛隊先任伍長のさりげない気遣い、思っている事を素直に口に出せる雰囲気は素晴らしく頼もしかった。
 武居智久海幕長講話では、「最も強いものが生き残るのではない。最も賢い物が生き残るのでもない。唯一行き残るのは変化できる者である」「変化は苦痛だ。だがそれは常に必要なものなのだ」「好かれようとしているだけなら、いつでも何でも妥協する用意があり、何も達成しないだろう」などの言葉を引用。また、自身の経験を折り込んだ話に、一同一言も聞き漏らさないという姿勢で聞き入っていた。海上自衛隊は伝統を継承しつつも変化しているのだと強く感じた。

国際航空防衛教育セミナー
8カ国の空軍将校が参加
〈空自幹部学校〉
 航空自衛隊幹部学校(学校長・小野賀三空将 以下、空幹校)は、2月3〜6日、国際航空防衛教育セミナーを開催した。同セミナーは、各国の空軍大学等において教育に携わる幹部達が一堂に会して意見交換等を行い、幹部教育の充実並びに相互理解の深化、信頼醸成を図ることを目的としたものであり、19回目となる。
 参加者は、8カ国8人(オーストラリア、カナダ、イスラエル、韓国、タイ、英国、米国及びベトナム)に空幹校の教官及び研究員を含めた総勢約50人であり、外国の参加者は期間中、留学生会館に宿泊し、発表、討議、全体意見交換会の他、空幹校側参加者のエスコートにより都内での文化研修を行った。
 今回は、空幹校が昨年8月、航空研究センターを開設したことに因んで、「各国空軍大学の幹部教育と研究のあり方」がテーマとして選ばれ、発表及び討議が行われた。各国の国情に応じた研究と教育との連携、空軍種ならではの幹部教育のあり方について活発に意見が交わされ、また、最終日の全体意見交換会には、参加各国の在京武官等の参加も得て、華やかな雰囲気の裡に、学校長が全体総括を行うとともに参加者一人ずつに修了証と記念品を手渡して、全日程を終えた。
 今回、外国からの参加者は、8人中、7人が初の訪日であり、「このセミナーによって航空自衛隊、空幹校と交流が持てたことに加え、素晴らしい日本文化に触れることができたことは非常に有意義であった」と感想を述べていた。同セミナーは例年開催されているが、空幹校は、今後は研究分野についても対象範囲を拡大して、更なる幹部教育の質的向上と研究の促進に役立てたいと考えている。

平成26年度
陸上自衛隊東部方面音楽まつり
 東京五輪思い出の地
三宅義信氏サプライズ登場
 「POWAER〜天の時、地の利それは人の和につながる」をテーマに2月14日、渋谷公会堂で「平成26年度 陸上自衛隊東部方音楽まつり」が開催された。開催と同時に「ニコニコ生放送」でも配信(3月16日迄)される事でも解るように、東部方面隊(方面総監・磯部晃一陸将)の音楽まつりは人気が高い。「第3景で演奏された歌劇『ルスランとリュドミラ』は、普通のオーケストラだと弦楽器で演奏する部分を管楽器で演奏するなんて凄過ぎる」(観客のコメント)ようにレベルも高い。
 東部方面自衛太鼓・東部方面音楽隊・東部方面自衛太鼓・第1音楽隊・第12音楽隊・東部方面自衛太鼓による響きに会場内はひとつになった。手拍子の誘導や隊員たちのノリも楽しく、観客は引き込まれていく。途中、プログラムには書いていない「ようかい体操」には子ども達も大喜び。壇上に「ワラワラと隊員さんたちが湧いて来て」大盛り上がりだった。そしてもう一つプログラムにはない事が…。それは、1964年東京オリンピックで世界新記録を出したウェイトリフティング優勝者でもあり、第17代自衛隊体育学校長でもある三宅義信氏のサプライズ登場だ。今年10月に一時閉館となってしまう渋谷公会堂は、三宅氏が50年前にウェイトリフティングで世界新記録を出した場所である。「50年前のオリンピック以来、始めてここに立ちました。5年後に再び東京オリンピックが開催されますが『俺がやらなくてだれがやる、今やらずしていつできる』という心を持って、目標目的に向かって自衛隊体育学校の選手も頑張ってもらいたい」などと、エールを送った。
 演奏会の第1景では、迫力のある自衛太鼓。第2景のテーマは「天」「地」「人」、東方が主体となって年末に開催したYS67のテーマと同じだ。音楽の素晴らしさだけでなく、幅の広い奥の深さを感じた一日だった。

魁の風
〜中央即応集団〜
Central Readiness Force
中谷大臣が南スーダン派遣施設隊と会食
 陸自時代の同僚と再会
 1月19日南スーダン派遣施設隊(第7次要員)の激励に訪れた中谷防衛大臣は、自衛隊在職時代一緒に勤務したことのある隊員と昼食をとりながら和やかに懇談した。
 今から約30年前、中谷大臣は小隊長として第20普通科連隊第4中隊で勤務していた経験を持つ。当時中谷大臣と一緒に勤務したことがある隊員は、派遣施設隊警備小隊の荒木曹長と高橋曹長の2人である。
 荒木曹長は中谷大臣が自衛隊を離れた後も連絡を取り合う仲で、荒木曹長がレンジャー資格を取ったときには大臣から祝電を贈られ、銃剣道で国体に参加したときも応援して頂いた。「祝電を頂いた時は、とてもうれしかったです。銃剣道も大臣の応援のおかげで団体3位入賞することができました。中谷大臣は今でも自衛隊とのつながりが深い方だと感じています」。高橋曹長は当時の思い出について記憶をたぐりよせながら話してくれた。「自分が最初に配属されたのが中谷小隊長率いる小隊でした。人を引き付ける魅力ある小隊長でした。演習が終わったあとレンジャー呼称をしながら走った記憶があります」。
 そんな当時の思い出を南スーダンの地でほんのひと時語り合い、大臣から激励を受けた2人は任務完遂、無事帰国を大臣と約束した。

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