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自衛隊ニュース   893号 (2014年10月15日発行)
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実動演習で日米の連携確認
米ヤキマ演習場
 陸上自衛隊は米ワシントン州ヤキマ演習場で8月29日から9月28日まで行われた米陸軍との実動訓練(ライジングサンダー2014)に東部方面総監・磯部晃一陸将を担任官とし、陸自第12旅団第13普通科連隊を基幹とする第12特科隊、第1戦車大隊、第4ヘリコプター隊等からなる約350人を派遣した。
 陸自派遣部隊は米陸軍第1軍団師団長が担任する緊急即応部隊である米ストライカー旅団戦闘団歩兵大隊の約300人とともに機動力と火力の連携、各職種協同部隊による総合戦闘力発揮のため相互連携要領などを実動訓練で確認した。
 陸自側は10式戦車や対戦車ヘリコプターAH—S、中距離多目的誘導弾などを主要装備とし、これに対し米陸軍は最新鋭装甲車を投入しての実動訓練となった。 
 ヤキマ演習場は約32万エーカーの広大な演習場で長射程の実射訓練が可能で、今回の実動演習でも10式戦車や多目的誘導弾による実射訓練と同時にAH—Sによる低空での飛行射撃、さらに陸自隊員や米陸軍兵士による建物内での制圧訓練などが実戦に即した形で行われ、相互の信頼関係とともに親交を深めた。

在外邦人等輸送訓練
小牧基地で実動演習
 9月29日から10月3日の間、平成26年度在外邦人等輸送訓練が実施された。今回の訓練は外国での災害・騒乱等緊急時に在外邦人等輸送行動を演練し統合運用能力の維持・向上を図るのが目的だ。
 主要参加部隊は、内部部局と統合・陸上・海上・航空の4幕で人員約40人。陸自からは中部方面隊と中央即応集団で人員約200人、航空機1機(CH—47JA)、車両12両。海上自衛隊から自衛艦隊の人員160人、艦艇1隻(掃海母艦「うらが」)。航空自衛隊からは航空総隊、航空支援集団で人員約150人、航空機2機(KC—767、C—130H)。
 府中基地、市ヶ谷地区及び船越地区で指揮所演習が行われ、小牧基地及び同周辺空域並びに小牧基地から相模湾に至る海空域では実動演習が行われた。実動演習では在外邦人等を在外公館から引継ぎ、航空機等へ搭乗及び退避させる一連の行動が実施された。25年にアルジェリアで発生した邦人に対するテロ事件を機に昨年11月に自衛隊法が改正され、車両を使用した陸上での輸送が可能となり、今回初めて訓練で確認された。

音楽まつり抽選会
当選倍率7.8倍
 平成26年度自衛隊音楽まつり一般公募抽選会が10月8日、防衛省で警務課隊員の立会いのもと厳正に実施された。抽選者は三原祐和内局広報課長、松永康則陸幕広報室長、平木拓宏海幕広報室長、猿渡辰也空幕広報室長等が務め、応募往復はがきを公演回数及び券の種類別(一般券、青少年券)に区分して抽選。メール応募はコンピューターでアトランダムに抽選した。一般公募は9月1日から10月1日までの1ヶ月間、ポスターやチラシ、webサイトで呼びかけ、往復はがき及びインターネットで応募を受け付けた。はがき応募券が2万7056通、メール応募数が3万3401通の合計6万457通。当選倍率は7・8倍(前年度7・5倍)。防衛省・自衛隊60周年、自衛隊音楽まつり50回記念の今年度は「前へ 強気、絆の響き。熱き、仁の力動」をテーマに11月13日、14日、15日で合計4回の公演が行われる。

全自衛隊陸上競技大会
体育学校
 10月1日、自衛隊体育学校(学校長・保坂一彦陸将補=朝霞)陸上競技場で第18回全自衛隊陸上競技大会が行われた。同大会は防衛省・自衛隊における最大の体育大会で陸海空三幕共同事業。隊員として必要な気力・体力を養い、体育振興に寄与することを目的に毎年行われる。今年も多忙な任務のさなか課業外にも練習時間を作り出し営内外で地道な練成を積み重ねた、重複出場含む述べ595隊員が北は北海道、南は沖縄まで全国各地から集結した。
 当日は、10月1日の衣替えを待っていたかのようにやや肌寒く、間断なく雨が降り続くコンディションながら200m(22秒39)・1500m(3分56秒・45)・女子100m(13秒32)でそれぞれ大会新を記録した。大会中には、声を枯らして応援し、ゴール後の選手を労う同僚の姿が陸上トラック周辺のあちこちで絶えず見受けられた。
 そのほか、注目はやはり大会連覇のかかる競技で、5000mでは大島禎央2陸曹が14分54秒38で5連覇。10000mでは、中盤の5000mあたりから他を突き放す余裕の独走で山下伸一2陸曹が30分32秒95で5連覇を達成、自衛官アスリートのレジェンド故・円谷幸吉選手の名を冠した円谷賞を獲得し「勝ててホッとしました。来年も6連覇に向けて頑張りたいです」と喜びのコメントを残した。
【各種目優勝選手およびチーム】▽100m=中山大輔2陸尉(衛生学校付)▽200m=黒沢拓人3陸曹(第11施設群)▽400m=上野彰大海士長(4整補隊)▽800m=橋本祐太3陸曹(第41普通科連隊)▽1500m=藤村晃誠陸士長(第9特科連隊)▽40歳以上1500m=河村剛2陸曹(第37普通科連隊)▽3000m=高柴玲央陸士長(第32普通科連隊)▽40歳以上3000m=桜井史陸曹長(部隊訓練評価隊)▽5000m=大島禎央2陸曹(第2普通科連隊)▽40歳以上5000m=松葉広司陸曹長(第35普通科連隊)▽10000m=山下伸一2陸曹(普通科教導連隊)▽男子4×100mリレー=防衛医科大学校▽男子4×400mリレー=第35普通科連隊▽男子走幅跳=佐藤崇3陸曹(第71戦車連隊)▽男子ソフトボール投げ=森田健介1陸士(第8後方支援連隊)▽女子100m=内藤智恵陸士長(第4施設大隊)▽女子3000m=中軽米愛美1陸士(第5普通科連隊)▽女子走幅跳=佐々木美歩3陸曹(東北方面輸送隊)▽女子ソフトボール投げ=澤岡梓陸士長(中部方面輸送隊)

魁の風
〜中央即応集団〜
Central Readiness Force
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状況下での要人空輸
第1ヘリコプター団
 第一ヘリコプター団(団長・田尻祐介陸将補=木更津)は、9月15日から18日の間、特別輸送ヘリコプター隊(隊長・岩崎由樹1佐)に対する訓練検閲を実施した。
 同隊は、平素から国賓等の要人空輸等を行っている専門部隊であるが、部隊視察に伴う防衛大臣空輸の実任務を行いつつ、二夜三日にわたり不法行動が予測される状況下での要人空輸任務を実施させた。また、一般の航空科部隊同様、対空戦闘や対遊撃戦闘等における部隊の基本的行動及び隊員の基礎動作等についても検した。この中で、状況に応じた空輸経路の選定、現地誘導班の行動及び着陸後の要人警護要領等を検した。隊長の要望事項である「敵に打ち勝ち任務を完遂せよ」のもと、隊員一人一人が自らの職責を良く理解して任務を完遂し、所望の練度に到達していることを確認した。
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外務省アフリカ部長来訪
UNMISS
 8月23日、外務省中東アフリカ局アフリカ部長、丸山則夫氏は、南スーダン共和国ジュバ市のトンピン地区内にある派遣施設隊第6次要員(隊長・野村昌二1佐)の日本隊宿営地を訪問した。本来訪に際して、在南スーダン日本国特命全権大使、赤松武氏らが随行した。
 日本隊宿営地到着後、丸山部長らに対して野村隊長が日本隊の状況を説明した後、宿営地内の各施設を案内した。
 丸山部長は、「素晴らしい活動をされている事を改めて実感した。日本の評価を非常に高くしてくれている。最大級の賛辞をお送りしたい」と述べ、宿営地を後にした。

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